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岩手競馬X


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2023年12月3日

重賞連覇ノーブルサターン・高松亮

終盤を迎える岩手競馬にあって、ノーブルサターン号と鞍上の高松亮騎手の存在感が増しています。
11月9日の盛岡競馬・北上川大賞典、ノーブルサターンは逃げの手を打ちました。過去の実績からは”逃げ馬”のイメージはありませんでしたが、高松亮騎手は他の馬が行かないと見ると躊躇なく先行、レースの主導権を握りました。夏場実績を残せず、この日は5番人気。意表をついたこの馬の逃げを後続の人気馬が軽く見た部分があったかもしれません。しかし春はシアンモア記念優勝、岩手の重賞計3勝の実力馬はすっかり復調していました。直線ただ一頭追いすがったフレイムウイングスを1馬身4分の1差退けて、あっぱれの逃げ切りを収めました。
 それから2週間後の12月3日の水沢競馬。ノーブルサターンは前年自身が制したトウケイニセイ記念に出走してきました。短い間隔のローテーションと2500→1600mの距離の変化がどう出るかファンも迷ったと見え、負担重量53キロと恵まれた3歳牝馬ミニアチュール、強力な先行力が武器のグランコージーに次いでの3番人気にとどまりました。レースは予想通り前述の人気馬2頭が先行する展開になりましたが、第3コーナー手前でもう1頭の実力馬・ヴァケーションが出し抜けを喰らわすように先頭に躍り出ます。その時、中団に付けていたノーブルサターンもスパートをかけました。高松亮騎手が相手はノーブルサターン1頭と狙いを定めた瞬間でした。第4コーナー手前で早くも2頭の一騎打ちムードとなり、直線は激しい叩きあいとなりましたが差し比べなら一日の長があるノーブルサターンが残り100mで一気にヴァケーションを突き放しゴールイン。このレース連覇を果たしました。混戦模様の漂っていた年度代表古馬、その先の年度代表馬争いに大きなポイントを積み重ねる1勝となりました。次戦は桐花賞とのこと、高松騎手とのコンビで間違いなく主役を務めそうです。

 

2023年11月12日

将来を語れる強さ!フジユージーン

11月12日(日)のメインレース、第50回南部駒賞で岩手デビューのフジユージーンが強力な遠征馬を強い内容で撃破、無敗の5連勝で重賞3連勝を達成しました。
前走ネクストスター盛岡の圧勝ぶりから1番人気に推されたフジユージーンですが、今年の南部駒賞は遠征馬も強豪揃いでした。北海道からは5頭、
ダートの重賞3着の後中央勢と芝レースで健闘したカイコウ、船橋に遠征して重賞の平和賞2着のキタノヒーロー、盛岡の芝・ジュニアグランプリの覇者トワイライトウェイ、ネクストスター門別の3着馬オスカーブレイン、5着馬デュアルロンド。そして船橋からは新馬・重賞若武者賞を連勝して
2戦2勝のグラッシーズマンと、例年ならどの馬が出ても本命になるような陣容でした。
それだけに、“フジユージーンがもしこのメンバーに勝てるようなら本物”という期待感もありました。最終の単勝倍率は1.9倍。初めての全国区の馬との対戦でこれまでのような人気の寡占状態にはなりませんでした。レースは1番枠からオスカーブレインが予想通りハナを奪いました。溜めて逃げることはせず、行けるところまでは行く感じで飛ばします。フジユージーンは例によってややふわっとしたスタートながら、大きく出遅れた程ではなく、馬なりながら徐々に順位をあげていきました。オスカーブレインを追ってグラッシーズマン、カイコウらが差を詰める中、フジユージーンは第4コーナー手前で進路を内から外に切り替えて追い出しにかかりました。エンジンがかかってからの伸び脚はこれまで通りの鋭さで、あっという間にオスカーブレインを捉えると4馬身差をつけて完勝。1600m1分38秒0の勝ちタイムも優秀で、ヒーロー誕生を思わせる内容の勝利でした。
ネクストスター路線を進んで短距離での活躍も出来ますが、今日の内容を見れば2000m級のクラシックディスタンスで全国の頂点をねらうことも可能に思え、今後の動静に注目が集まります。

2023年11月5日

キラットダイヤ絆カップV3で締めくくる

11月5日(日)のメインD1200mのM2重賞・絆カップは、快速女王として3年間岩手競馬を駆け抜けたキラットダイヤが鮮やかに逃げ切り、このレース3連覇を果たすとともに、岩手の短距離重賞で10勝目をあげました。レース後陣営からは「このレースで引退予定」というコメントが出され、岩手競馬のスプリント界は大きな節目を迎えることになります。
過去2シーズン年度代表スプリンターの座にあったキラットダイヤは今年も早池峰賞で3連覇を達成、岩鷲賞ではまさかの3着に敗退したもののすぐに巻き返し、ヴィーナススプリントを勝って
健在ぶりを示していました。今回のレースではスタートこそやや立ち遅れたものの、すぐに先頭に立つと後続に影を踏ませない逃げ足を見せました。岩鷲賞で女王を破ったトーセンキャロルが
2番手に付ける正攻法のレースを見せますが、距離を踏むごとに差は開きました。キラットダイヤはそのまま余裕のゴールイン、1分10秒9というこの馬に相応しい好タイムをマークし、スプリンターとしての資質の高さを今回も発揮しました。ダートの短距離戦に絞ったローテーションを守り抜き、残した数字が重賞10勝。岩手の競馬史の中でも馬名通り光り輝く実績を残しました。
レース後板垣調教師は今回で引退する予定であることを表明しました。これだけのスピードを見せ続けたキラットダイヤなら繁殖馬としての成功も疑いのないところです。一抹の寂しさを感じますが、名牝の晴れ姿を改めて目に焼き付けておこうと思います。

2023年10月17日

南部杯はレモンポップが快勝!


10月9日(日)のjpnⅠ・南部杯は、1番印気に推されたJRA所属の牡の5歳馬レモンポップが大差の逃げ切り勝ちを収め、ポテンシャルの高さを見せつけました。
1レースの売り上げレコード及び、JBC実施当日を除く閉場開催時の1日の売り上げレコードとなった背景には、メンバーのレベルの高さと多彩さがありました。今年のフェブラリーステークス(東京・1600m)の勝ち馬レモンポップ、前回の覇者で地元の高松亮騎手が乗るカフェファラオ、去年のクラシックレース・皐月賞の勝ち馬ジオグリフ、2022年度のNAR年度代表馬に選ばれた兵庫のイグナイターと、それぞれに肩書の付く主役級の馬が揃って”応援したい馬”の多いレースとなりました。
レースは人気を背負ったレモンポップが逃げました。鞍上の坂井瑠星騎手が「馬のリズムを生かした結果逃げる形になった」と語った通り、緩みの無いペースで先行します。ただ一頭食い下がったのが兵庫のイグナイターでした。レモンポップを徹底的にマークした結果、3~4コーナー中間では2頭が後続をひきはなす展開になりました。3番手にはではジオグリフとカフェファラオが並びましたが、2番枠スタートのカフェファラオは終始内に包まれてやや苦しくなりました。先行2頭の争いは第4コーナーを回ると決着が付きます。坂井騎手のゴーサインに鋭く反応したレモンポップがあっという間に差を開き、のこり200mでは勝利を確定的なものにしました。注目の次位争いは粘るイグナイターを巡り、内からカフェファラオ、外目からタガノビューティー、レディバグが迫りましたが、イグナイターが粘りきり連対を確保しました。3着には終始好位置につけていたレディバグが入り、タガノビューティー、カフェファラオの順番でゴールイン。地元勢最先着はゴールデンヒーラーの7着が最高でした。

2023年10月1日

名勝負で締めくくったG.P.

10月1日(日)のメイン、第36回のダービーグランプリは南関東の無敗の三冠馬ミックファイアがマンダリンヒーローとの競り合いを制し優勝。全勝記録を7に伸ばすとともに、地方所属3歳ナンバーワンの座を確かなものとしました。
 7頭立ての小頭数ながらミックファイアの他、北海道の三冠馬ベルピット、海外GⅠ・2着のマンダリンヒーローが揃い、更に北海道三冠全2着のニシケンボブ、重賞勝ち馬大井・サベージ、前走戸塚記念3着で地力強化を印象付けた大井・タイガーチャージと遠征馬はいずれも強豪ぞろい。地元のルーンファクターも不来方賞馬の肩書があり、まさに少数精鋭のレースとなりました。
先手を取ったのは1番人気のミックファイアでした。最内枠から逃げる手も予想されたベルピットがわずかに立ち遅れたのを見て御神本騎手はためらいなく先手を奪います。マークしたのが
吉原寛人騎乗のマンダリンヒーローで、タイガーチャージ・ルーンファクター。ニシケンボブが続きました。程なくベルピットも集団に加わり、一頭サベージだけが単騎シンガリを進みました。緩みの無いペースの中目立ったのがマンダリンヒーローの吉原騎手で、逃げるミックファイアの1馬身後外目をマークしながら本命馬にプレッシャーをかけ続けます。そして第4コーナー手前で並びかけるべくムチが入り2頭が並びます。内ミックファイア、外マンダリンヒーローのつばぜり合いは残り100mまで続きましたがミックファイアは並ばれてもライバルを前にはいかせず、最後の最後で突き放しました。早くから競り合った2頭はさすがに余力がなくなり、内から追い上げたベルピット、最後方から外を強襲したサベージも差を詰めましたが結果は前2頭での決着となりました。勝ったミックファイアはレース後ジョッキーと渡辺調教師が明かしたように、休み明けと、遠征で直前のカイ食いが落ちたことで7~8割の出来だったようですが、やはり地力は確かで王者に相応しい底力を見せて不敗の記録を伸ばしました。今回で歴史の幕を下ろすダービーグランプリですが、最後に最高のメンバーが揃い、最高のレースを見せてくれました。


2023年9月27日

捲土重来キラットダイヤ

9月24日(日)のメイン、ヴィーナススプリントはD1200mのスペシャリストキラットダイヤが本来の強さ・速さを発揮して優勝を飾りました。
 過去、岩手のダート1200m以下の重賞で8勝を挙げていたキラットダイヤは、前走7月2日の岩鷲賞でまさかの3着に敗れ、はからずも3連単33万弱の大波乱を演出してしまいました。これといった敗因が見つからない中、酷暑をさけて一息入れてのレースでした。メンバー構成から見て、あるいは番手の競馬を選択するかとも思われましたが、好スタートを切るとセイシークエンス、アップテンペストらの追走を許さずそのまま逃げました。距離を踏むごとに後続との差を広げ、第4コーナーでは”勝負あった”の感がありました。キラットダイヤは直線更に差を広げ、内をついて伸びてきたトーセンキャロルに7馬身差をつけて快勝。2年連続最優秀短距離馬として額面割れの無いレースを見せました。クラスターカップを見送って秋に備えたことでフィジカル面、メンタル面でのリフレッシュ効果があったものと思います。やはり岩手のスプリント路線はこの馬が主役です。

2023年9月17日

Jr.グランプリは北海道勢のワンツー

9月17日(日)のメイン、2歳芝1600mのジュニアグランプリは、トワイライトウェイが1着、ルーラーオブダートが2着にはいり、北海道勢のワンツーフィニッシュとなりました。
北海道から5頭、浦和から1頭、地元から7頭の13頭立てのレースは、例年の傾向通り遠征馬に人気が集まりましたが、初めての芝コースという馬も多く波乱含みでもありました。そんな中、過去のダートのレースとは一味違う内容を見せたのがトワイライトウェイでした。ここまではダートで先行して粘る内容で好成績を残してきましたが、初の芝コースでは、5~6番手に付けて直線差すという戦法で一気に決着をつけました。芝で切れ味が引き出されたといっていい内容でした。2着にも同じ北海道のルーラーオブダートという芝の重賞には似合わない?馬がはいり。北海道の、並びに同じ吉田照哉氏の持ち馬のワンツーフィニッシュとなりました。一方逃げて見せ場を作った地元のエイシンコソンテが3着に残りました。この馬もデビューは北海道で、新馬勝ちを収めた経歴があります。前走岩手転入初戦を逃げ切ってダートでのスピードを見せていましたが、初の芝でも小気味よい逃げ足で気を吐きました。反面、1番人気に推されていたオオイチョウは中団から一旦追い上げるも直線失速、8着に沈みました。札幌の芝で善戦の経験がありながらの敗戦は予想外でしたが初の左回りがこたえた可能性があります。

2023年9月11日

ゴールデンヒーラーがIBC杯青藍賞連覇

9月10日(日)のメイン、IBC杯第31回青藍賞は先手に出たゴールデンヒーラーが、緩みの無い流れの中で後続を突き放す強い内容で連覇を果たし来月の南部杯に向け弾みをつけました。
猛暑が続いたことで体調を崩す馬も多いようで、全体的に小頭数のレースがめだちますが、この日の青藍賞も5頭立て。しかし実績馬・好調馬が揃って見ごたえのあるレースになりました。まず先手を取ったのはゴールデンヒーラーでした。1番枠のリュウノゾロが逃げる展開も予想されましたが、好スタートを切った3番ゴールデンヒーラーがそのまま逃げる形になりました。リュウノゾロが2番手、南関東大井から転入初戦の
ミラバーグマンが3番手で3頭がひと固まりになってレースを進め、。マイネルアンファン、ジェイケイブラックは大きく離されました。向こう正面で逃げるゴールデンヒーラーと追う2頭との差が一旦縮まりましたが、3コーナー手前で再び差がひらきます。”一旦引き付けて突き放す”作戦に見えましたが、ラップを取っていたレース解説の深田桂一さんは、ゴールデンヒーラーはペースを緩めたところはなく、後続のリュウノゾロが頑張って差をつめたものの付いていけなくなったと分析していました。リュウノゾロが一旦3番手に下がる一方、第3コーナーで2番手に 上ったミラバーグマンがゴールデンヒーラーに競りかけようとします。レース後鞍上の山本政聡騎手は「あそこで並ばれていたら苦しかった」と振り返った場面、ゴールデンヒーラーは自らの闘志をかき立てて応戦貸し先頭を守りました。ミラバーグマンの抵抗は第4こーなーまで。
直線一気に差を広げたゴールデンヒーラーが、盛り返して2着に入ったリュウノゾロに7馬身差をつけてIBC杯青藍賞連覇を達成しました。

2023年9月3日

三冠目・不来方賞はルーンファクター!


9月3日(日)のメインレース・不来方賞は岩手3歳三冠路線の最終関門でした。ダイヤモンドカップ、東北優駿(岩手ダービー)を連勝した牝馬ミニアチュールが圧倒的な一番人気に推され、セイントリーフ、ロックハンドスターにつぐ3頭目の三冠馬、かつ牝馬初の岩手三冠達成が濃厚とみられましたが、ミニアチュールはよもやの失速、4着に敗れ波乱となりました。
波乱の主役を務めたのは2番人気のルーンファクターでした。転入前は佐賀で行われた九州ダービーの栄城賞5着などの成績を残していた馬で、転入初戦のやまびこ賞で豪快な追い込み勝ちを決め、ミニアチュールを負かす可能性があるすればこの馬という評価を得ていました。ただ、やまびこ賞は盛岡。直線の短い水沢で同じ芸当ができるかは不透明でした。波乱の伏線は序盤にありました。逃げる可能性のあったツワモノを制してマツリダワールドが先手を奪う姿勢を見せると、ミニアチュールが負けじと競りかけ、さらに3番人気のリッキーナイトも先行争いに加わり予想外の速い流れとなりました。ライバルに早めに来られたことでミニアチュールは息が抜けず余裕のない逃げとなりました。向こう正面でレース前から好気配を漂わせていたマツリダワールドが抑えきれない手応えで先頭に並びかけると、ミニアチューの手応えに陰りがみえました。その前方の動きを見る位置で競馬をすすめていたのがルーンファクターでした。第3コーナーで一気に外から捲り先頭を奪います。ついて行ったのは4番人気のマツリダワールドでした。ミニアチュールはここで後退。かわって6番人気のセイグッドラックが差を詰めて最終コーナーへ向かいました。マツリダワールドも良く抵抗しましたが、ルーンファクターの勢いは衰えずそのままゴールイン。鮮やか且つ豪快に不来方賞を制しました。2着マツリダワールド、3着にはセイグッドラックが入り、ミニアチュールは4着。3連単10万馬券の波乱となりました。

2023年9月1日

村上昌幸調教師を悼んで

8月25日、岩手競馬の調教師だった村上昌幸氏が病気のため亡くなりました。享年70歳、早すぎる死去でした。
最近のファンにはナムラタイタンの調教師というイメージがあろうかと思います。調教師として通算1522勝、リーディング3回の実績はそれだけで一流のホースマンであることを示していますが、古いファンにとっては天才ジョッキーとしての印象が強いはずです。デビュー3年目の1972年に年間187勝を挙げ初のリーディングを獲得すると、1981年まで10連覇。今も不滅の記録として残る金字塔を打ち立てました。自分自身、村上昌幸騎手のレースを見たのは岩手に来た1978年以降で、その当時すでに岩手競馬に「ムラマサ」ありという評価が固まっていました。
想い出のレースを一つ上げるとすれば1987年の桐花賞です。騎乗馬は4歳馬(現在の3歳馬)セーヌボーイ。前走ダービーグランプリでは当時売り出し中の佐藤雅彦騎手を背に、外連味なく前前で競馬をしてみせたものの直線失速して8着。迎えた12月の桐花賞で陣営が鞍上に迎えたのが、すでにこのシーズン限りで引退が決まっていた村上昌幸騎手でした。しかし自身の引退の花道を飾るには相手が揃っていたのも事実でした。1番人気は南関東から転入後6連勝中のマグマカザン、2番人気は先行抜け出しの自分の型に持ち込めば無類の強さを見せてきたボールドマックスで、セーヌボーイは3馬人気での出走でした。レースは逃げたノーザントライの後方で有力馬が縦に並びます。ボールドマックスはマイポジションの2番手、セーヌボーイは3番手、そのうしろにマグマカザンという並びになりました。セーヌボーイにとっては前後を強豪にはさまれる難しい位置取りでしたが、第3コーナーで村上昌幸騎手が勝負に出ます。一気に捲ってボールドマックスを早めに競り落とす選択を取ったのです。交わされると走る気をなくすボールドマックスのことを知っていたからの決断であり、同時に後ろに控えるマグマカザンに対してセーフティリードを保つ作戦は見事でした。直線は一人旅、あまりに鮮やかな勝利でした。普段はマスコミに対して柔和で、レースでも闘志をむき出しにするタイプでは
無かった村上昌幸騎手でしたが、この時は勝負師としての「凄み」を見た思いでした。
当代の山本聡哉・村上忍、一世代前の菅原勲・小林俊彦、90年代に覇を競った佐藤浩一・小竹清一。時代ごとのスタージョッキーが活躍してきた岩手競馬にあって、村上昌幸騎手こそ最初のスタージョッキーでありヒーローだったことに間違いはありません。合掌。

(写真 3月1500勝達成 写真馬の左側、ジャケットの下に白ベスト姿が村上昌幸調教師)

2023年8月22日

大物の相フジユージーン


水沢に開催が変わった最初の日曜日、8月20日の2歳重賞ビギナーズカップ(M3・ダート1400m)は、圧倒的1番人気のフジユージーン号が人気に応えて優勝しました。
デビュー戦の水沢850mを51秒7、2戦目の盛岡ダート1400mを1分26秒0という、2歳馬としては破格のタイムをマークして連勝したフジユージーンは、レース前から将来を嘱望される逸材といわれていました。単勝最終オッズは、1.0倍。この日の解説、ケイシュウの深田桂一さんは「将来の大物が望む最初の重賞レースということで、たとえ元返しになっても記念馬券として買うファンがいたと思う」と話していましたが、レース前の興味はこの馬が勝つかではなく、どんな勝ち方を見せるかでした。レースはしかし、やや意外な展開になりました。ここまでダートでは2戦2勝の2番人気リトルカリッジが、芝の若鮎賞大敗の汚名をそそぐべくハナを奪って飛ばします。二番手にシングルモルト、三番手に今場巨人スプーンが続き、フジユージーンはユウユウププリエの
外、5番手に付けました。決してスタートが速いタイプではないとはいえ、少し追えば先手か2番手には付けられるはずが5番手。鞍上の村上忍騎手は所来の全国区挑戦を視野に、あえて抑える競馬を教えているように見えました。それでもフジユージーンは外目をじわじわと上昇、第3コーナーで3番手、第4コーナーでは逃げ込みを図るリトルカリッジの抵抗にあいながらも残り100mで抜け出すと、あっという間に2馬身半の差をつけて快勝しました。その名前で分かる通り、1歳年上のフジラプンツェルと同厩・同馬主のフジユージーンは、今後10月3日の新設重賞ネクストスター盛岡が目標になります。

2023年8月16日

クラスターCは川田・リメイク




8月15日(火)のGⅢクラスターカップは、川田将雅騎乗の1番人気リメイクが直線内から伸び、2番人気のドンフランキーを降して優勝しました。
レースの図式は一昨年優勝、去年2着、D1200mのスペシャリスト・8歳馬リュウノユキナと、去年の覇者で前走の特別を勝って復調をうかがわせる6歳馬オーロラテソーロの実績馬2頭に対し、前走GⅢプロキオンステークス1着のドンンフランキー、2着リメイクの勢いを感じさせる4歳馬2頭の争いという見方でした。そのなかで1番人気はリメイクになりました。既にD1200mのカペラステークスを勝っていたことと、海外遠征で健闘、帰国後のプロキオンステークスで負担重量が1キロ軽いドンフランキーに0秒1差に迫ったことで、今回は逆転可能という予想が立っていました。一方前走594キロという重賞史上最高体重で勝利を収めていたドンフランキーのパワーを評価する声も高く、結果4歳2頭に人気が集まりました。レースはスタートを決めたドンンフランキーに対し、岩手アップテンペスト、北海道スペシャルエックスが果敢に絡んでいき、オーロラテソーロが4番手、リュウノユキナは5番手に付けます。一方、1番人気のリメイクはスティールペガサス、スマートダンディらと共に中団に付けますが先頭からは7~8馬身離れ、残り600mで”果たして届くか”という場面もありました。しかしそこからが川田将雅の真骨頂、有力馬が直線外から追い込もうとして内が開くとスルスルと上昇、唯1頭33秒台の上りをマークしてあっさりとドンフランキーを交わし、レコードにコンマ1秒差の好タイムで優勝を果たしました。ドンフランキーも自己の力は出し切りましたが、差しが届くこの日の馬場状態でもあり2着に泣きました。3着にはリュウノユキナが入り、これでクラスターCは3年連続馬券に絡みました。8歳という年齢、4か月の休み明けということを考えれば良く走ったと言えます。ただ1分8秒台の決着はこの馬にとっては少し速すぎたかもしれません。以下、4着はオーロラテソーロで、上位4頭が人気どおりの着順を得、順当な結果となりました。5茶kんは地方勢最先着n北海道のスティールペガサス、岩手勢最先着は10着のカミノコでした。

2023年8月13日

またも波乱の夏・いしがきマイラーズ

8月13日(日)のメイン、芝1600mのいしがきマイラーズは12頭中11番人気のルヴァンが優勝。2着に9番人気のアーバンキッドが入り、馬単18万。三連単67万円超の大波乱となりました。
レースは予想通りハナレイがハナを奪い、ルヴァン・アルサトワ・ソロフレーズ・アーバンキッドらが逃げ馬にプレッシャーをかけながら追走。1番人気のキョウヘイはその集団を見る形で中団に控えました。雨が降ったりやんだりのこの日の盛岡競馬場はメインレースの前にも強い雨に見舞われ、差し・追い込みタイプにはつらい馬場状態に見えました。ハナレイが一杯になると、ソロフレーズが一旦抜け出しかけましたが、すぐに岩本怜・ルヴァンが先頭を奪い、一目散にゴールを目指します。2番手にはアーバンキッドが上がり、3~4コーナーから捲っていった キョウヘイも3番手に進出しましたが切れ味は今一つ、結局ルヴァン、アーバンキッドが粘り切り、キョウヘイは3着まで。人気薄の2頭の激走で大穴馬券となりました。勝ったルヴァンは 元中央3勝馬。芝の実績はあったものの目立つほどではなく、直前2走も芝で10着、ダートで10着とふるわず全くの人気薄でしたが、レース後千葉幸喜調教師は「差しがきかない馬場状態だったので岩本騎手に積極的に前へ行ってほしい」と指示を出していたそうで、狙いがぴたりとはまりました。芝の重賞といえば2歳の若鮎賞で56万馬券が飛び出したばかりでしたが、またもやオーロパークの芝コースが波乱の舞台となりました。

2023年8月6日

光ったルーンファクターの差し脚



8月6日(日)のやまびこ賞は、3歳の秋シーズンを占う意味で興味深い一戦となりましたが、佐賀競馬からの転入馬ルーンファクターが7番人気を覆して豪快に差し切りました。
岩手の3歳路線は牝馬のミニアチュールの一強体制が続いていますが、そのミニアチュール相手に重賞で3回連続2着のリッキーナイトが台頭、加えて秋の重賞路線を見据えて強力な牡馬たちが転入して来たため、一気に活気づいてきました。中央未勝利から移籍して連勝中のヴェールトゥマラン、セイグッドラック。さらに2歳時に船橋の平和賞を勝ったプルタオルネ、九州ダービー栄城賞5着のルーンファクターが転入初戦にやまびこ賞を選んだため牡馬陣の層が厚くなりました。また、牝馬勢でも中央競馬から再転入して2戦目のフジラプンツェル、体重を戻して調子を取り戻したケープライト、中央との交流レースで気を吐いたアシモトヨシ等が出走、例年になく混戦模様のやまびこ賞となりました。
先手を取ったのはアシモトヨシで、フジラプンツェルが2番手、ツワモノが3番手に付けました。意外だったのは有力視されたリッキーナイトとプルタオルネが最後方からの競馬になったことでした。前が競り合ったわけではなくこのまま先行馬同士の決着の流れにも見えましたが、勝負所で1番人気のヴェールトゥラマンが仕掛けるとレースが動きました。ペースが速くなる中、後方に控えていた馬の中からルーンファクター、ケープライトらが上昇を開始します。第4コーナーを回ってヴェールトゥマランがアシモトヨシ・フジラプンツェルを捉え先頭に立ちますが、大外を回したルーンファクターがケープライトを内側に従えるように伸び、1着でゴールイン!差し馬に乗せて定評のある坂口裕一騎手がこの馬の能力を引き出して見せました。完全復調を裏付けた2着ケープライト、強い内容の競馬をして3着のヴェールトゥラマンの3頭には収穫のあったレースでした。先行力を発揮したアシモトヨシの4着も健闘といえそうです。5着のフジラプンツェルも調子を戻してきた印象でしたが、1800mへの距離延長は味方したとは言えません。プルタオルネ、リッキーナイトが全く動けなかったのは猛暑の影響があった可能性もあります。力のある馬たちですから今後巻き返すのは必至、秋シーズンの3歳路線は更に面白くなりそうです。

2023年7月30日

せきれい賞は矢野・ヴィゴーレ!

7月30日(日)のメインレース第45回せきれい賞は、大井から遠征してきた、4番人気のヴィゴーレが直線で差し切り勝ちを収めました。レースの流れを見切った矢野貴之騎手のファインプレーでした。
6頭の遠征馬の他、岩手所属馬7頭中3頭が転入初戦という力関係の把握が難しい一戦でした。加えて先手が有望視されたコスモカルナックが出走を取消したため、どの馬が逃げるのかも注目ポイントに浮上しました。解説の松尾康司さんは盛岡の芝2400mを逃げ切るのは至難の業と通系の中で話していましたが、スタートしてスッとハナを奪たのは金沢の名手・吉原寛人騎乗、2番人気ののアルサトワでした。スーパーフェザー、ブレステイキング、ソロフレーズらが追走する流れで、2週目の向こう正面までは大きな動きはありませんでした。その流れを変えたのが10歳馬ロードクエストでした。一昨年の覇者ながら今回は8か月ぶり。年齢的なこともあり人気を落としていましたが3コーナー手前から一気に先団井に進出、あっと言わせました。これに遅れずについて行ったのが1番人気のゴールドギアでした。後続の追い上げを受け逃げるアルサトワも苦しくなった直線、ゴールドギアが早めに先頭に立ちました。しかしその時外から伸びてきたのがヴィゴーレでした。芝は久々でしたが2~3歳時はクラシック路線に乗りかけた馬。大井に転出後も今年の2月にA2下特別を勝つなど地力は確かでした。結果的にワンテンポ遅い仕掛けが見事にはまり激戦を制しました。

2023年7月23日

人気に応えた大井スタードラマー



7月23日の3歳・M2重賞ハヤテスプリントは、大井所属のスタードラマーが1番人気に応えて優勝、1着賞金500万円を獲得しました。D1200に遠征馬5頭を含む13頭が出走、先行争いが激化する予想の中、金沢の吉原寛人騎乗のスタードラマーが直線逃げ込みを図る浦和のクラティアラをゴール前で差し切りました。岩手のエイシンゲッコウが先手に出たレース、クラティアラが2番手に続きエルメルクリオが追走、人気のスタードラマーは4番手、浦和のデザートウインドに付けました。遠征組のピノホホッア、ボルドートロギル、ウイナ―カップを差し切った岩手のケンジャなどはは中団以降に位置しましたが、全体的に先行馬が残れる傾向のなか、早めに好位置につけた馬たちの勝負になりました。早めに先頭に立ち、第4コーナーで後続を突き放したクラティアラがそのまま逃げ込むかと思われましたが、唯一頭、馬場の中央から伸びてきたスタードラマーが一完歩ごとに差をつめ、ゴール寸前差し切りました。盛岡コースでも実績を残してきた吉原寛人騎手の腕が光った瞬間でもありました。3着にはロールボヌール産駒の岩手・ヌンヌンシーが健闘良く入りました。

2023年7月9日

盛岡は無敵ラビュリントス

7月9日のメイン芝1700mの交流重賞・オパールカップは川崎からの遠征馬ラビュリントスが1番人気に応え優勝を果たしました。
ここ2戦はJRAのリステッドレースに挑戦8着、7着という成績ながら、大きくは負けなかったラビュリントスは芝コースへの適性はメンバー中随一で、2歳時には盛岡のジュニアグランプリを制した経験があります。加えて言えばダートの知床賞も勝っていて、盛岡は相性の良い舞台。1番人気に推されました。レースでは楽に先手を奪うと我が道を行くかのように終始先頭でレースを進めました。2着に追いすがった船橋・ナイトオブバンド他を完封。順当に勝利を収めました。これで盛岡は3戦3勝。岩手のファンに強さを見せつけた同馬。また来るチャンスもあると思いますが、芝コースであれば女王の座を譲ることはないかもしれません。

2023年7月2日

トーセンキャロル大波乱を演出

7月2日(日)のメインレース岩鷲賞は、8番人気のトーセンキャロルが目の覚めるような差し脚を発揮して快勝、圧倒的1番人気のキラットダイヤが3着に沈み、3連単は329,160円という大穴馬券となりました。
スタートで先手に出たのは5番人気のハナレイでした。2番枠からのスタートだったため、大外11番枠スタートのキラットダイヤを抑えて先手に出る可能性はありましたが、そこにもう一頭アップテンペストが先行争いに名乗りを上げた為、極端なハイペース(解説の深田さんの手元の計測で3F33秒8)になりました。スタートでハナに行けなかったキラットダイヤは脚を使って3番手に取り付きますが、第3コーナーの時点で、前3頭が後続を離す形となりました。最初に苦しくなったアップテンペストが脱落する一方、ハナレイはキラットダイヤに捉えられながらも良く粘り、残り200mでは2頭の決着になりそうな気配でした。ところがハイペースがたたったか、2頭ともに末脚が鈍ります。かわって外から伸びてきたのがトーセンキャロルでした。2~3歳時のレース内容からはスプリンターのイメージは薄かったものの、前走の早池峰SSで4着に押し上げて復調ぶりとともに短距離適性を見せてはいました。しかし、このメンバーでは?ということか8番人気にとどまっていましたが、直線一気の末脚は目を見張るものでした。去年のひまわり賞(1800m)、OROオータムティアラ(2000m)に続く重賞3勝目は大波乱の結果を生み出しました。圧倒的1番人気だったキラットダイヤは3着。競馬に絶対はないということを実感させられるレースでした。

2023年6月26日

ケンジャが波乱の主役・ウイナーカップ

夏の盛岡・ロングラン開催の初日となった6月25日(日)のメイン、M3ウイナ―カップはケンジャ、セイレジーナの後方待機2頭が直線台頭。三連単6万超馬券の波乱の結末となりました。1番人気はM1ダイヤモンドカップ4着、前走3歳A級戦でタイセイヴィゴーレ以下を差し切ったユウユウレラシオン。2番人気は距離短縮で先行力が生きそうなタイセイヴィゴーレ。さらに3番人気にはダイヤモンドカップ6着の後、M3イーハトーブマイルで3着に巻き返したリスレツィオが続き、この3頭のどれかが勝つというのが大方の見方でした。
先行馬・短距離実績の高い馬がそろったことでハイペースになるだろうと思われてはいましたが、レースは予想以上に早い流れで進みました。タイセイヴィゴーレがスタートを決めて飛び出そうとするところへ、最内からドロットニングが強力にハナを主張し先手を奪います。ヌンヌンシー、オンネマトカが好位を追走。1番人気のユウユウレラシオンが5番手、リスレツィオは7番手に付けました。第3コーナーの手前では先頭から最高峰まで15馬身近く開く縦長の展開となりました。その時点で勝ったケンジャ、2着のセイレジーナは最後方の9番手・10番手。第3コーナーを回って追い上げを始めますが、届く位置とは正直思えませんでした。最終コーナーではヌンヌンシーが一旦先頭に立ち、これを1番人気のユウユウレラシオンが捉えます。ところが先頭に立ったユウユウレラシオンの末脚に余裕がなくなりました。変わって外から伸びてきたのが4番人気ノケンジャです。堅実な差し脚には定評があったものの、ここまでトップクラスとの対戦がなく、人気3頭とは売れ方においては差がありました。しかし馬場の中央から鋭く伸びると残り100mで勝利を確実なものとします。さらに末脚を伸ばしてきた馬がもう一頭、2歳時の実績ではメンバー中ナンバーワンの8番人気・セイレジーナがユウユウレラシオンを交わして2着に飛び込み、追い込み2頭のワンツーとなりました。ユウユウレラシオンは3着をしたものの、4番人気・8番人気・1番人気の三連単は62,020円をつけました。開催替わりでペースメイクが難しいレースが目についた開催初日を象徴するようなレースとなりました。

2023年6月21日

村上忍・ヴァケーションが本領発揮

6月20日(火)のメイン・一條記念みちのく大賞典・M1は、去年の年度代表馬、村上忍騎乗の4番人気ヴァケーションが会心の逃げ切り勝ちを収めました。
人気は4頭に分散しました。シアンモア記念で豪快な差し切り勝ちをおさめたノーブルサターンが1番人気でした。同じ舞台水沢2000mで行われた去年大晦日の桐花賞でヴァケーション以下を下した実績も、人気を後押ししたと思われます。トライアルのあすなろ賞の勝ち馬で、春初戦の赤松杯でヴァケーションを破ったグローリーグローリが2番人気。昨年のこのレース2着。今年は栗駒賞でスピードを見せつけた牝馬ゴールデンヒーラーが3番人気、そして去年の年度代表馬ヴァケーションは、直近の対戦成績で見劣ったことから4番人気での出走でした。
レースは好スタートを切ったヴァケーションが先手を取り、最初の直線でスローに落としました。特に競りかけようと刷る馬はなく、マイネルアストリアが2番手、スズカゴウケツが3番手につけます。有力どころはゴールデンヒーラーが4番手に付けたものの、グローリーグローリは7番手、ノーブルサターンは8番手と中団というよりは後方からの競馬となりました。距離2000mを考えればあまり早仕掛けはしたくないという各馬の思惑が見えました。上手かったのはヴァケーションの村上忍騎手です。折り合いをつけながら中盤はハロン12秒9~13秒1という平均よりやや遅いペースでため逃げを敢行、後続が追い上げを始める残り800mからは一転して12秒4~5にペースを上げました。有力馬は「追い上げるはずが差がつまらない」状態に陥り、最終コーナーをまたずにヴァケーションの逃げ切りが濃厚となります。最後は無理なく2番手を進み2着に粘ったスズカゴウケツに8馬身の差をつけてゴールイン!昨年の年度代表馬が大一番のみちのく大賞典でよみがえりました。鞍上の村上忍騎手は一昨年の不来方賞をマツリダスティールで制して以来の重賞制覇、人馬ともに鮮やかな復活劇を演じました。

2023年6月12日

ミニアチュール東北優駿を制す!

6月11日(日)の東北優駿(岩手ダービー)は、水沢・佐藤祐司厩舎所属の牝馬ミニアチュール号が強い内容で優勝を果たしました。
岩手入りして5戦5勝、1月の金杯からはじまり、新シーズンにはいってからもあやめ賞・スプリングカップ・ダイヤモンドカップを1番人気で制覇し、押しもおされもせぬ岩手の3歳ナンバーワンの座にあったミニアチュール。しかし今回は人気面で船橋からの強力転入馬ロッソナブアに譲り2番人気での出走となりました。1番人気に推されたロッソナブアは2012年の年度代表馬ロッソコルサを兄に持ち、ここまで門別・船橋で6戦3勝、2着2回、3着1回。鞍上は7日の東京ダービーを勝ったばかりの御神本訓史騎手。重賞での実績こそないものの、主役を務めるには十分な背景を持っていました。これに対し佐藤祐司調教師は「ここまで勝ち続けてきたのはうちの馬」と一歩も引かない構えで、減り気味だった馬体を立て直し、万全の仕上げで本番を迎えました。勿論勝負はこの2頭だけで行うものではなく、スプリングカップ、ダイヤモンドカップで連続2着のリッキーナイト、連続3着のスノーパトロール、さらにはデビュー3戦3勝、大器との評判のピラヴロスと、8頭立てながら役者がそろった岩手ダービーにに相応しい顔ぶれとなりました。
レースは最内枠からピラブロスが好スタートから外連味なく逃げを打ちます。強力馬を相手に楽に先行するスピードは一級品でした。ただ距離経験が1400mまでしかなく2週目の第3コーナーでロッソナブアにつかまり後退しました。一方、2番手から先頭に立ったロッソナブアでしたが、つねにこの馬をマークしていた山本政聡ミニアチュールが外から馬体を合わせると脚色に余裕がなくなります。血統的に言えばマイル色の強いグランデッツア産駒のロッソナブアより、父が2000mクラスで実績を残したラブリーディ、母の父ブライアンズタイムのミニアチュールのミニアチュールに分があったということか、最後の直線200mはミニアチュールの伸びが目立ち一気に抜け出しました。そして2着には内から伸びたリッキーナイトがロッソナブアをゴール前でかわして入りました。
会心の勝利にウイニングランをして見せた山本政聡・ミニアチュールのコンビニは惜しみない拍手と歓声が送られました。次の目標はひまわり賞(オークス)というミニアチュールですが、強敵を退けたことで一気に評価を上げた印象で、秋以降の動向にも注目が集まります。

2023年6月4日

盤石の強さと速さキラットダイヤ

6月4日(日)のメイン、第8回の早池峰スーパースプリントは、圧倒的一番人気に推されたキラットダイヤが完勝。このレース3連覇を果たすと同時に、自身岩手競馬の短距離重賞8つ目のタイトル獲得を果たしました。
五分のスタートから一気に先手を奪ったキラットダイヤに対し、内からアヴェントゥリスト、外からアップテンペストらが追走を試みるも、距離を踏むごとに
差は開き、第3コーナーを回ったあたりで勝利はほぼ確定的になりました。2年連続の年度代表短距離馬は、この春一度船橋でレースを使い(4着)岩手では
去年11月のJBCスプリント以来の登場でしたが、在籍3年目もスピードは衰えるどころか磨きがかかった印象で、3連覇の走破タイムは50秒0→49秒6→49秒5と進化を裏付ける数字が残りました。2着には積極的に2番手を進んだアップテンペストが残り、2番人気のカタナは3着に入りましたが勝ち馬との差は大きく、
キラットダイヤの健在ぶりだけが印象に残ったレースでした。

2023年5月28日

力上位を証明ケープライト

5月28日(日)のメイン、3歳のM1重賞・イーハトーブマイルは、重賞タイトル保有馬のケープライトが、久々にこの馬らしい切れ味を見せて優勝しました。
レース前の予想の構図は、2歳の若駒賞馬ケープライトをはじめ、ペルトラン・セイレジーナ等、これまで重賞特別戦線を戦ってきたメンバーに対し、リスレツィオ・タイセイヴィゴーレ等、他地区から転入後下のクラスから勝ち星を重ねて一線級に上がってきた馬との力の比較をどう見るかという点でした。結果1番人気は中央未勝利から転入後6戦4勝のタイセイヴィゴーレ、2番人気は実績組のケープライト、3番人気はの門別から転入後5戦4勝のリスレツィオで、この3頭の組み合わせが上位人気となりました。レースは3番のコンバットアンジュが逃げ、5番人気のマツリダワールドが2番手、タイセイヴィゴーレは3番手につけました。人気サイドのリスレツィオ・ケープライトは好位置の4~5番手を進み気を伺います。第3コーナーでまず動いたのがケープライトでした。そとから捲っていく脚は一頭抜けた勢いを感じさせ、第4コーナーでは先頭に立ったマツリダワールドの外に並びかけました。先行したマツリダワールドも良く粘りましたが最後は地力の差、ケープライトが抜け出して自身2つ目の重賞をものにしました。春先減っていた体重を増やして体調の良化も感じさせる一戦でした。

2023年5月21日

三野宮通調教師も1000勝

5月15日の月曜日第3レースで三野宮通調教師が、厩舎開業23年目で節目の1000勝を達成しました。この日の第3レースで新人の佐々木志音騎手が乗ったエイシングラール号が逃げ切り、大きな勲章となる1000勝トレーナーとなりました。4月に1000勝に到達した佐藤雅彦調教師同様、騎手でも調教師でも1000勝をマークした、岩手競馬史上4人目のホースマンとなりました。(小西重征師、村上昌幸師が過去達成)
インタビューで三野宮通調教師は、何勝したかの数字は1勝1勝の積み重ねの結果であり、とくに意識はしていなかったと語りましたが、特に印象に残ったのは「どの馬にも必ずチャンスはある。負けてもクラスが下がれば勝機がある。その勝てるチャンスを確実にものにすることが大事」という勝負に対する哲学ともいえる信念でした。今後もひとつひとつコツコツとやっていきますと語る三野宮。いつしかその勝利の山はとてつもなく高いもになっているのではと思わせられました。

2023年5月21日

グローリーグローリ復権

5月21日(日)のメインレース・あすなろ賞は、単勝1番人気のグローリーグローリが意外な展開や伏兵馬の郷愁をしりぞけて中身の濃い勝利を収めました。
これと言った逃げ馬が不在の中、先行力のあるユノートルベルが先手に出たのはある程度予想通り。しかし2番人気のスズカゴウケツが2番手につけたのには驚かされました。シアンモア記念では中団から差してノーブルサターンの2着にはいっていただけに、今回も抑える競馬かと思われましたが、逆に追いこみ切れなかった前走を教訓に前前で競馬をしようとした可能性も見えました。1番人気のグローリーグローリは慌てず騒がず好位置をマーク。山本聡哉騎手はどこからでもいけるぞという手応えで先行2頭を射程に置きました。レースが動いたのは第3コーナーから。スズカゴウケツが早めに先頭に出ると、転入初戦のゴールドギアも外から捲って一気にペースが上がりました。直線入り口ではスズカゴウケツ・グローリーグローリ・ゴールドギアの3頭が横一線にならぶ激戦となりました。一旦はゴールドギアが前に出ましたが、ここまで冷静に脚を溜めていたグローリーグローリが内から差し返し、最後は3馬身突き抜けてゴールイン。後手を踏んだシアンモア記念で5着に敗れたうっ憤を晴らしました。3着にはゼットセントラルがはいり、スズカゴウケツは4着という結果でした。勝ったグローリーグローリの強さが光りましたが、
ゴールドギアの健闘も目につきました。中央の芝のオープンクラスで鳴らした馬で、初のダートをどうこなすかが焦点でしたが今日の2着で岩手のトップクラスで通用することを示しました。夏の芝レースでは主役に躍り出る存在です。

2023年5月7日

ノーブルサターン豪脚復活


5月7日(日)のメインレース、M1重賞のシアンモア記念は5番人気ノノーブルサターンが直線突き抜けて圧勝、1着賞金1000万円を獲得しました。
1番人気は栗駒賞優勝のゴールデンヒーラー、以下赤松賞1着のグローリーグローリ、2着ヴァケーション、3着セイヴァリアントと続き、4着で昨年末の桐花賞馬ノーブルサターンは5番人気に甘んじました。重め残りだった前走を使って上昇が見込める一方、メンバー中最高齢の9歳という年齢も考慮された可能性はありました。しかしレースは”強い”の一言でした。これと言った逃げ馬がいない中好スタートを切ったゴールデンヒーラーが逃げる展開となりヴァケーションが2番手につけます。あるいはもう少し後ろからの競馬も予想されたノーブルサターンは、クロールキック・スズカゴウケツあたりと共に3~4番手を進みました。見た目はスローかと見えた流れは実は決して遅くなく、先行2頭は競り込まれはしなかったものの重苦しいプレッシャーを感じながらの競馬だったかもしれません。直線入り口ではゴールデンヒーラーが先頭でしたが、すぐに外からノーブルサターンが馬体を合わせほどなく抜き去りました。さらに外からセイヴァリアント、内からスズカゴウケツが接近、人気の一頭グローリーグローリとフレイムウイングスも伸びてきました。激しい2着争いをよそに、ノーブルサターンは後続に水を開けたままゴールに突き進み、2着のスズカゴウケツに2馬身差をつけて優勝。内容的には完勝といって良い強さでした。かつてはマーキュリーカップ2着の実績もあり、流れも合った今回はその底力を存分に見せつけた形です。母クロスマイハートの父・スペシャルウィークからシアンモアの血を引くノーブルサターンが第48代のシアンモア記念馬に座を射止めました。

2023年4月30日

ミニアチュール順当に戴冠

4月30日(日)のメイン、第43回ダイヤモンドカップは1番人気の牝馬ミニアチュールが先行抜けだしを決め、3歳三冠レースの最初の関門を突破しました。
1月の金杯から始まって、今春のあやめ賞、スプリングカップを連勝してきたミニアチュールに死角があるとすれば初の左回りという点だけでした。しかし山本聡哉騎手がハナにはこだわらず3番手につけると、
勝負どころで3番人気スノーパトロールの外に並びかけ、直線先頭に立ちました。そして粘るスノーパトロール、中団から追い上げたリッキーナイトの2着争いに水を開けたままゴールイン。初の左回りも危なげなくこなし、岩手入り5連勝、且つ重賞4連勝をあっさり成し遂げました。420キロ台と小柄なこともあり、先行集団の中で消耗するのではと危惧する場面もありますが、見た目以上にタフな特性を武器に連勝をまた一つ伸ばしました。牝馬上位の世代と言われる中、ライバルのフジラプンツェルが未だ体勢が整わずに出走しなかった今回は勝たなければならないレースでしたが、そうしたプレッシャーも感じさせず改めてポテンシャルの高さを見せつけた形です。
山本聡哉騎手は、これで5週連続の重賞制覇となりました。連続週重賞制覇の過去の記録を調べてみようと思いますが、過去にはおそらく例の無いケースと思われます。

2023年4月24日

ゴールデンヒーラー上々の発進

4月23日(日)のメイン、第35回栗駒賞は、圧倒的な1番人気となったゴールデンヒーラーが好位から抜け出して優勝。過去2年連続の年度代表牝馬が、およそ半年ぶりのレースにもかかわらず強さを見せつけました。
過去重賞6勝。2歳時は年度代表短距離馬。3・4歳時は年度代表牝馬。昨秋は岩手所属馬として久々の南部杯5着入着と、常に岩手競馬の表舞台を走り続けてきたゴールデンヒーラー。死角があると刷れば去年のJBCレディスクラシックを故障で除外となって以来の実戦と言う部分でした。しかしパドックに姿を現したゴールデンヒーラーには重め感はなく、動きにも覇気があり、中間伝えられていた通り十分にけいこを積んできたことが窺われました。
先行脚質の馬が多いためどんな位置取りになるかも注目されましたが、スタートを切るとすかさず先行集団に加わってレースを進めました。とはいえ鞍上の山本聡哉騎手は手綱は持ったまま。この日の解説だった
ケイシュウの深田桂一さんの分析では、とくに先団を追いかけたわけではなく自分のペースで走ったら自然と前目の位置取りになったとのこと。確かに道中は余裕の追走に見えました。逃げたケイアイサクソニー、追いかけたオンラインボス・グットクレンジング・ハナレイらが末を失うなか、3~4コーナー中間で先頭争いに加わったゴールデンヒーラーは直線力強く抜け大ました。差し追い込み勢が直線台頭、ゼットセントラルとトキノパイレーツが激しい2着争いをするのを尻目に、余力を残したままゼットセントラルに2馬身差をつけてゴールイン。鮮やかな復活ぶりと、次走予定のシアンモア記念にむけて存在をアピールしました。
勝利ジョッキーの山本聡哉騎手は、これで4月2日のスプリングカップ(ミニアチュール)9日の赤松杯(グローリーグローリ)16日の留守杯日高賞(ワイズゴールド)に続いて、4週連続の重賞制覇となりました。手の付けられない程の快進撃です。

2023年4月17日

佐藤雅彦調教師開業1000勝!

4月11日(火)の第5レースで水沢・佐藤雅彦厩舎所属のキラキラオーラ号が勝ちましたが、この勝利で佐藤雅彦調教師は開業23シーズン目で、区切りの1000勝をマークしました。佐藤雅彦調教師は騎手時代リーディング1度を含め1687勝をマークしていましたので、この勝利で騎手・調教師でともに1000勝という素晴らしい記録を打ち立てたことになります。過去には小西重征、村上昌幸、両調教師が達成しただけで、史上3人目の快挙です。

2023年4月17日

日高賞は大井・ワイズゴールド

4月16日(日)のメインレース留守杯日高賞は、強力メンバーを送り込んできた南関東からの遠征馬が上位を独占しました。今シーズン最初のM1重賞を勝ったのは山本聡哉騎乗の大井ワイズゴールドで、鮮やかに逃げ切って1番人気に応えました。
過去、遠征組が5連勝中の日高賞には今回も浦和桜花賞3着のフークエンジェル、4着のワイズゴールド、6着のキャッツライズ等、グランダムジャパン2023でポイント争いを繰り広げる南関東の競豪5頭が集まりました。地元組の二枚看板フジラプンツェル、ミニアチュールが牡馬の3冠路線ダイヤモンドカップに照準を合わせた為不在とあって、人気も
遠征馬が集めました。浦和桜花賞で3着に入った差し馬フークエンジェルと、先行力を生かして4着に粘ったワイズゴールド、それに別路線ながら過去4戦3勝の素質馬ラピスアダマンスの3頭が人気になり、小回りの水沢コースで先行力が生きると見られたワイズゴールドが1番人気に推されました。
レースはワイズゴールドが躊躇なくハナを奪い主導権を握りました。鞍上は岩手のエース・山本聡哉、スローに落とした後、向こう正面で後続が差を詰めにかかると、一旦引き付けておいて勝負所で突き放す必勝パターンに持ち込み、そのまま1着でゴールイン。1着賞金500万円を獲得するとともに、地方競馬の牝馬のポイント争い=グランダムジャパンの現時点でのトップに立ちました。道中執拗にワイズゴールドをマークした4番人気キャッツライズが2着、2番人気のフークエンジェルは差して届かず3着にとどまりました。

2023年4月10日

グローリーグローリ赤松杯を制す

4月9日(日)のM3重賞・赤松杯は、1番人気のグローリーグローリが鮮やかな差し切り勝ちを収め、シアンモア記念にむけてその存在を強くアピールしました。
レースは先手もあると考えられたクロールキックが控えたため、1枠を引き当てた2022年度の年度代表馬・ヴァケーションが逃げる形で始まりました。クロールキックが2番手。そして昨シーズン終盤重賞2連勝、大晦日の桐花賞でヴァケーションを破ったノーブルサターンが3番手につけ、前3頭が先行集団を形成しました。人気のグローリーグローリは前3頭を見る位置の4番手を楽な手ごたえで進みました。勝負所の第3コーナーでヴァケーションが追撃するクロールキック、ノーブルサターンを引き離しにかかります。村上忍騎手の手綱さばきには余力が感じられ、第4コーナーを後続に2馬身の差をつけて回りました。追いかける2頭が一杯になる一方、外からグローリーグローリ、後方からセイヴァリアントが伸びてきました。特にグローリーグローリの差し足は力強く、逃げ込みをはかるヴァケーションをゴール前50mで捉え、1/2馬身差をつけて快勝しました。ヴァケーション・ノーブルサターンが休み明けだったのに対し、グローリーグローリは3月に転入初戦を勝って赤松杯に臨んでいました。その上積みの分もあったと思いますが、中央競馬時代年間10戦以上戦ったことがなく大事に使われていたことで8歳馬ながら馬は若々しく、次の目標となるシアンモア記念でも本命の印を背負う可能性があります。一方、2着に敗れたヴァケーションとデビュー最高体重でやや重かった4着ノーブルサターンは次走当然巻き返すはずです。見どころの多い赤松杯でした。
向こう正面の桜並木は満開でした。次週もかいほうされます。

2023年4月3日

佐々木志音騎手デビュー!

岩手競馬現役19人目の新人ジョッキーがデビューしました。

佐々木志音騎手。奥州市出身の17歳、水沢佐藤祐司厩舎の騎手として2023シーズン初日の4月2日から騎乗を開始しました。以前は免許取得後、1・2週開けて初騎乗というケースが多かったのですが、免許交付翌日の実戦デビューという過去には記憶の無いスピードデビューとなりました。開幕セレモニーでは質問にはきはきと答える姿が印象的でした。初日は3クラに騎乗、デビュー戦となった第2レースではアヒアマリージョに騎乗。好位置から勝負に加わり4着と見せ場を作りました。続く第4レースでは1番人気に推されたルナリュミエールで果敢に先行、最後は逃げ足が鈍って後続にかわされたものの3着に入り、馬券に絡む及第点の騎乗を見せました。勝負どころの追い比べではまだ先輩ジョッキーに及ばない印象も、思い切りがよく積極的な騎乗は好感を持て、初勝利も近い印象を残しました。

2023シーズン初日の重賞スプリングカップは、山本聡哉騎乗のミニアチュールが逃げ切って人気に応えました。門別で2勝を挙げた後去年12月に転入、平場戦を勝った後は金杯も勝ち、
一気に頭角を現しました。春競馬のあやめ賞も余裕の逃げ切りを収め、断トツの1番人気で迎えたスプリングカップも快勝。牡馬を含め現時点で岩手所属の3歳馬としてはナンバーワンの
存在であることをアピールして見せました。

2023年3月24日

坂口裕一騎手1000勝達成

坂口裕一騎手が3月20日(月)の第8レースでデビュー1000勝を達成しました。2003年デビューの坂口騎手は21年目で岩手競馬史上史上22人目、現役9人目の1000勝ジョッキーとなりました。記録を達成したレースはB2クラスのスプリント戦で距離は850m。最内の1番枠からスタートした1番人気ミルヒシュトラーセはハナ争いを制するとグングン差を広げ、結局2着馬に6馬身差をつけての快勝でした。
坂口騎手は前日の19日には所属する村上昌幸厩舎の1500勝を鞍上で迎えていましたが、翌日、今度は自身の大きな節目の記録を達成と快挙が続きました。春競馬はことのほか好調で開幕2週で11勝、リーディング2位につけていて、今後も波に乗っていきそうです。

2023年3月20日

あやめ賞はミニアチュールが完勝

3月19日(日)のメインレース、3歳牝馬のM2重賞・あやめ賞は、1月3日の金杯を制していたミニアチュールが会心の逃げ切り勝ちを収めました。休み明けの馬が4頭、転入初戦が4頭、3月11日の3歳B1戦を戦った馬が3頭というメンバー構成で、まぎれも予想されましたが、1番人気に推されたミニアチュールが順当に勝ちました。2歳時北海道で2勝を挙げていた馬で、去年12月に転入して条件戦ー重賞・金杯を連勝。2か月余りの休養を挟みましたが調教も十分に積まれ、他の馬に比べて地力・調整具合ともに一歩リードしていたことを証明しました。
1歳年上の兄(騙馬)カイザーソウルは中央競馬現役で、現在4連勝中の注目馬です。妹のミニアチュールの資質の高さも納得の血統背景から更なる躍進が期待されます。

2023年3月20日

村上昌幸調教師1500勝!

村上昌幸調教師が3月19日(日)水沢競馬第9レースで開業1500勝を達成しました。第9レースに出走したグランドクォーツが勝利を収め
、実働34シーズンで節目の記録に到達しました。歴代8位、現役6人目の達成です。

「ムラマサ」と呼ばれた騎手時代リーディング10連覇、調教師としても過去3度のリーディングトレーナーの座に就いた経験のある村上昌幸調教師は、岩手競馬を代表するホースマンのお一人です。写真では厩務員と共に馬のそばで口取りをしています。サプライズはゼッケンと共に撮影に参加した坂口裕一騎手の勝負服。黄色地に黒ニ本輪の懐かしい服飾は」この日のためにジョッキーが加工したもだそうです。

2023年3月12日

春競馬スタート

岩手競馬の2022年度末開催にあたる春競馬が3月11日(土)にスタートしました。IBCラジオではこの春競馬から
中継を再開しました。これまで同様メインレースの中継を中心に、岩手競馬にまつわる様々な話題をお届けしてまいります。事前に申し込みを頂いた方に、その日のメインレースで当日の解説者が推奨する500円の馬券をプレゼントする「勝負の一枚」のコーナーや、馬に関係する曲が採用されるとIBCグッズのトリプルペンを差し上げる「うまうまリクエスト」のコーナーも継続します。うまうまリクエストになる曲とは題名や歌詞に馬や駒、ホース、ペガサスなどの言葉が使われている曲の他、歌手・作詞・編曲者の名前に馬や駒と言う字が使われている、またはその人たちが馬主、競馬ファン、乗馬経験者、午年生まれ、デビューの年が午年、午年にリリースされた曲、競馬のCMやキャンペーンに使われた曲などが対象となります。これまでには近藤真彦=こんど うま さひこ、で歌手名の中に「うま」があったからという事で採用された曲もあります。探せばたくさんありますからどうぞご応募ください。
宛先はメールがkeiba@ibc.co.jp FAX=019-624-2894 葉書は〒020-8566 いずれもIBC岩手競馬クロスの係あて
お送りください。

2023年1月14日

年度代表馬はヴァケーション

2022年度の年度代表馬にはシアンモア記念の覇者で、JPNⅢ・マーキュリーカップで3着に健闘したヴァケーション号が選ばれました。

1月13日の選考委員会では初めに部門別の最優秀馬を選出し、その受賞馬のなかから年度代表馬を選びました。その結果2歳部門・フジラプンツェル、3歳部門・グットクレンジング、ターフホース部門・ソロフレーズ、短距離部門・キラットダイヤは満票をあつめ(投票委員11人)比較的すんなりと部門賞の受賞が
決まりました。
票が割れたのは古馬部門と牝馬部門でした。古馬部門ではM1重賞のシアンモア記念の優勝馬で、JPNⅢのマーキュリーカップで3着に健闘したヴァケーションと、M2青藍賞の優勝馬でJPNⅠ南部杯で5着入着を
果たしたゴールデンヒーラーとの比較になりました。18年ぶりの南部杯入着の価値を評価する声があった一方、秋シーズンは南部杯・JBCにも出走し、年間を通じた活躍を評価すべきという声が多く、評決の
結果10対1でヴァケーションが選ばれました。牝馬部門は更に議論が白熱しました。2歳フジラプンツェル、3歳トーセンキャロル、古馬ゴールデンヒーラー・キラットダイヤの4頭が検討の俎上に上がりました。前述の南部杯5着ゴールデンヒーラーを推す意見が多かった一方で、2歳フジラプンツェルの跳びぬけた強さを推す声もあり、評決の結果9対2でゴールデンヒーラーの受賞となりました。

そして、各部門の最優秀馬の中から年度代表馬を選ぶ運びになり、最優秀古馬のヴァケーションと、最優秀牝馬のゴールデンヒーラーとの評決の結果、10対1で、水沢・畠山厩舎所属のヴァケーション号が年度代表馬に選ばれました。8戦1勝ながら岩手の重賞では毎回上位を賑わせ、JPNマーキュリーカップ3着と馬券に絡む活躍をしたこと。年間を通じた活躍で桐花賞のファン投票でも1位に推された点なども評価されました。

また、馬事文化賞は懸案だった旧盛岡馬検場の額や、以前競馬会館にあった馬像などを保存・展示するなど馬事文化の伝承に力を尽くした、盛岡馬っこ文化伝承会の千葉正代表に贈られることが決まりました。

2022年12月31日

ノーブルサターンが1年を収める


大晦日恒例のファン投票レース桐花賞は、人気2頭のマッチレースの末ノーブルサターンがヴァケーションを破り戴冠しました。
ファン投票1位、今年のマーキュリーカップ3着のヴァケーションは年明けの船橋・報知グランプリカップとの両にらみの態勢でしたが、桐花賞出走をチョイスしたことで、桐花賞のレースとしての格を保った形になりました。一方のノーブルサターンは南関東オープンから今月転入。初戦のトウケイニセイ記念を快勝し、3年前のマーキュリーカップ2着馬らしい底力を見せつけ、単勝1番人気でこの日の大一番に臨みました。

レースは大外12番からグランコージーが外連味なく先行、逃げて主導権を奪います。ヴァケーションは2番手。ジャパンカップ出走のリッジマンと3歳馬クロールキックが好位をマーク、ノーブルサターンはその後ろ5番手を進みました。2週目向こう正面から局面が変わります。ヴァケーションがじわじわとグランコージーにプレッシャーをかけ並びかける勢いをみせると、5番手にいたノーブルサターンも外から上昇、第3コーナーでは3頭がひと固まりとなって後続に水を開けました。この中からグランコージーが後退、
第4コーナーでは内に村上忍・グランコージー、外に高松亮・ノーブルサターンが並び、壮絶な追い比べとなりました。200m
あまりの直線、互いに譲らぬつばぜり合いに決着がついたのはゴール前50mを切ってから。外ノーブルサターンがグイッと出て
単勝1番人気に応えました。敗れたとはいえヴァケーションもファン投票1位の額面を傷つけない素晴らしい走りでした。3着には
5番人気のグランコージーが2頭に交わされた後も粘って流れ込みました。守備範囲を超えると思われる2000mの距離を考えれば善戦と言える結果でした。2022年の桐花賞は1年を締めくくるにふさわしい熱戦でした。

2022年12月4日

2022/12/4

木曜日だったか、朝カーテンを開けると白い!雪でした。ぎっちり寒い感覚が最近までそこまでなかったので、いまが冬である現実を確認させてくれた朝でしたが、やはり気にしてしまうのは水沢のこと。今週を含め残り5週。とにかく無事に開催を、と願わずにいられません。なにしろ今年はグレードレース時の天気の悪さ、芝重賞時の天気の悪さなどとにかく天気にたたられてる印象が強い!あすは6℃まで上がるようですがちょっとグズつく感じ。明日の最終Rオープン850mのスプリント特別、水沢競馬場から実況生中継で現地スタッフ、寒くてもそんなふうに見せず元気にお送りします。
JRA中京競馬場ではダートG1のチャンピオンズカップが行われます。JBCクラシック盛岡の覇者テーオーケインズが圧倒的一番人気となっています。同2着のクラウンプライドも上位人気、マーキュリーカップ勝ち馬バーデンヴァイラーはレーンJとのコンビでかなり不気味。盛岡出走馬たちのレースぶりにも注目です。のりこの週刊おばさん白書で実況生中継でお送りします。

2022年11月26日

202211/27 冬の水沢開催~リッジマン@ジャパンカップ

6月21日以来の水沢開催!!夏真っ盛りだった季節から一変、そろそろ雪の雰囲気もある11月下旬です。この開催替わりで発走時間も大幅に早まっています。日没も早くなっていますからね。日曜日のメインはB1クラスのひいらぎ賞、フルゲートの1400m戦です。発送は15:50ですが、その前の15:40JRA東京競馬場では秋の府中ラストG1ジャパンカップが行われます。「のりこの週刊おばさん白書」で実況生中継でお送りしますが、ぜひともリッジマンをお忘れなく!!今年JRAから岩手に移籍、以降3戦して勝ち星はあげられませんでしたが、元々は中山ステイヤーズステークスG2勝ちもあるなど、長距離、軽い芝向きの馬。シャフリヤール、ダノンベルーガ、ヴェラアズールや強力海外勢もいますが、この中で岩手の馬が出走していることが感動、そして尊い。全力応援で行きましょう!!!

2022年11月20日

ジェイケイブラック初戴冠

11月20日のメイン、距離2600mの北上川大賞典は
山本聡哉騎乗のジェイケイブラックが会心の差し切り
勝ちを収め、嬉しい重賞初制覇を成し遂げました。
出走すれば本命視されたフレッチャビアンカの回避に
よって、一転混戦ムードの中行われた北上川大賞典
でしたが、予想外の速い流れのなかで見どころの多い
レースとなりました。「最初はスローペース」という
長距離戦の常識は、3番人気・ノーチカルチャートが
強引にハナを主張したためハイペースで始まりました。
2番人気の山本政聡・ヴォウウジラールがマークに出て
4番人気マウントゴールドが3番手。1番人気に推された
ジェイケイブラックはスパイスマジックの外に合わせる
形で終始4~5番手を進みました。2週目の向こう正面、
一旦落ち着いたかに見えた流れが再び速くなります。
ノーチカルチャートの高橋悠里騎手がロングスパートで
後続を振り切りにかかりました。これに呼応する形で
ヴォウジラールが付いていき、3番手以下とは3馬身
程の差が付きました。その後続集団のなかで目立ったのが
ジェイケイブラックの伸び脚でした。前がかりとなった
2頭との差がグングン縮まり、第4コーナーでは一旦
先頭に立ったヴォウジラールを外から追い詰めます。
直線坂中ほどで勝負あり。前半足を溜めていた為もあり
ジェイケイブラックの伸びは素晴らしく、あっという間に
ヴォウジラールに4馬身の差をつけてゴールイン。見事
1番人気に応えて見せました。岩手のオープンクラスに
定着して早2年半、ここまで重賞のタイトルには縁が
無かったジェイケイブラックは3度目の挑戦となった
北上川大賞典でついに戴冠を果たしました。そして
先週の南部杯に次ぐ山本兄弟のワン・ツーとという結果に
なりました。

2022年11月19日

2022/11/20 北上川大賞典【M2】

本題に入る前に、まずはリッジマンのジャパンカップ出走の報!アーモンドアイが2.20.6のレコードで優勝した年の道営ハッピーグリン出走以来4年ぶりの地方所属馬出走となります。9歳の今年岩手に転厩し芝路線で活躍、もともと長距離向きだっただけにマイル近辺の岩手3走は勝利まであと一歩という内容の中での今回のジャパンカップ出走ですが、やはり岩手所属の馬が超のつくG1に出走挑戦できるのはとても嬉しいこと。何事もなく調整が進めば11/27東京競馬場でその雄姿をお目にかかれます。ジャパンカップはIBCラジオでも実況中継しますので、リッジマンの直前の情報もお伝えできるかと思いますので是非お聴きください。
さて、あっという間に盛岡最終週。今シーズンのラスト開催です。水沢に開催を移すと発送時刻が早まるため、岩手競馬クロスも17:00-18:25の放送枠は次のシーズンインまでいったんお休みとなります。日曜日のメインは2600m岩手最長距離重賞の北上川大賞典です。出走馬7頭、しかも重賞勝ち馬なしのメンバー構成は混沌としています。格上位のマウントゴールドはダートが超久々。A級の安定勢力スパイスマジック、ジェイケイブラック、クラス慣れしてきたヴォウジラール、元々A級馬で末脚魅力のレールガンなど、いずれ2600mという距離がカギ。スローの上がり勝負となるか、向こう正面で出入りの忙しい競馬になるか、そこにより展開がガラッと変わります。誰が動くか、動かないのか。騎手の駆け引きにどうぞご注目を!
JRA阪神競馬場ではマイルチャンピオンシップG1が行われます。のりこの週刊おばさん白書番組内で実況生中継でお送りします。シュネルマイスター、サリオス、ソダシなどマイルのスターホース揃い踏み!こちらもご期待ください。

2022年11月15日

復活!フジラプンツェル


11月13日のメイン地方全国交流のプリンセスカップは
フジラプンツェルが北海道勢を一蹴、一敗地にまみれた
南部駒賞のうっ憤を晴らすと共に、今期の地方交流重賞で
初めて地元馬に勝利をもたらしました。
課題のスタートは、今回もあまり上手くはいかなかった
ものの出遅れは許容範囲。最後方から徐々に外を回って
上昇していき、第3コーナーでは5番手まで上がりました。
鞍上の山本政聡騎手はここでゴーサイン、外から捲って
出ます。2番手に上昇し、逃げた北海道・エイシンエイトを
射程に入れて直線に向かいました。エイシンエイトの鞍上は
山本聡哉騎手、そこからは兄弟の追い比べとなりました。
エイシンエイトも良く粘りますが、外から馬体を合わせた
フジラプンツェルは直線中ほどで先頭を奪うと、最後まで
伸び切り、2分の1馬身差で見事に復活の優勝を果たしました。
前走、5連勝で臨んだ南部駒賞ではいずれも牡馬の遠征馬
3頭に敗れていました。今回は牝馬同士の一戦、負けられない
レースとはいえ、1番人気の重圧をものともせず快勝。
敗戦続きだった地方交流重賞で初めて地元・岩手勢の優勝を
果たしました。次走は東京2歳優駿も視野に入れるとのこと、
この日のパフォーマンスは、今後に

2022年11月15日

伊藤和調教師1500勝達成

水沢所属の伊藤和(まさし)調教師が、11月3日の
第5レースで開業37年目にして通算1500勝を達成
しました。歴代7位、現役5位の記録です。
この日の第5レースで、山本聡哉騎手が乗った2番人気の
ヤマニンティエルナ号が快勝、嬉しい節目の記録に到達
しました。伊藤和師は騎手時代にも14年間で534勝を
マークしており、半世紀にわたるホースマン人生を歩んで
おいでです。騎手時代は水沢競馬場のレコードタイムを
距離別で過半数保持した時代がありました。レース中に
馬の持つスピードを存分に引き出す感覚・テクニックに
優れたジョッキーだったと記憶しています。トレーナーに
転じてからは調教師会の副会長として、現場の諸問題に
積極的に対応していた姿が忘れられません。
現在はご子息の和忍(かずむね)調教師と親子でそれぞれ
厩舎を経営していますが、まだまだ闘志は健在。今後も
勝ち星を積み重ねていくに違いありません。
*写真画面左側で手綱をもつ帽子の男性が伊藤和調教師。
関本玲花騎手を挟んで左端が和忍調教師、反対側10番の
ゼッケンを持つのがヤマニンティエルナに騎乗した
山本政聡騎手

2022年11月12日

2022/11/13 プリンセスカップ【M1】

日曜日のメインは地方全国交流、今年からM1に格上げとなった1400mで争われる重賞・プリンセスカップです。ホッカイドウ所属馬5頭、岩手7頭の12頭で争われます。とにかくホッカイドウ勢強しを印象付けているこの秋。知床賞、南部駒賞、ジュニアグランプリのほか、全国でもやはりその猛威はとどまることを知りません。今回はJpn3エーデルワイス賞組が出走5頭中キューティロメラ、ライトニングブルー、レモンアイカーの3頭、アニモミホは金沢出走で遠征済み、エイシンエイトは岩手のエースを鞍上に確保し馬柱を見ているだけでも強そう。一方地元岩手は前走南部駒賞で初の敗戦を喫したフジラプンツェル、道営勢への連敗をこれ以上許してはならない(筆者の願望)雪辱を誓います。今年の盛岡開催も残すところ今週と来週のみ!ぜひ晩秋の盛岡競馬場へラジオを携えてお出かけください。
JRA阪神競馬場でもこちらも牝馬の戦い、エリザベス女王杯G1が行われます。「のりこの週刊おばさん白書」番組内で実況生中継でお送りします。3冠牝馬デアリングタクト、そして3歳勢のスタニングローズ、ナミュールなどの秋華賞上位組、そしてピンハイ、さらに欧州からの刺客で今年の愛オークス馬マジカルラグーン、昨年の波乱の立役者アカイイトなど多彩。難解な一戦をお送りします。

2022年11月6日

2022/11/6

JBCが終わりました。加藤アナによるブログにも記載していますが、1日売り上げ69億、入場1万人。興行的には大成功で幕を閉じました。天気予報では当日のレース時間のみ雨が降る予報で恨めしく思いましたが、幸い芝重賞以降はレース時間になると奇跡的に雨がやみ、風もなく、そこそこの肌寒さは歴史的な1ページが刻まれる緊張感と割り切れば、観戦する側もレースする側もベストなコンディションだったのではとポジティブに捉えています。場内の電波状況の改善など課題はあったかもしれませんが、行き交う人たちはみんな競馬をそしてグルメを楽しんでいました(ジャンボ焼き鳥は一体何本売ったのか個人的には気になる所。行列がハンパなかった!)。レースもOROカップのトーセンスーリヤは残念なことになりましたが、それを除いてはすべてがグッドレース。岩田望来Jの渾身のガッツポーズ炸裂のレディス、クラスターカップから見事に巻き返したダンシングプリンス(解説松尾さんお見事!)のスプリント、テーオーケインズ盤石の横綱相撲のクラシックなど、どれもインパクト十分、白熱のレースでした。レディスの表彰式でノーザンファーム吉田勝己さんが「盛岡競馬場は舞台としてすばらしい」というようなことを言った通り、今後も面白いレースを展開して全国のファンにアピールしてさらなる活性化をしてほしいと切に願います。運営をされた競馬組合さんはこれまで大変なご苦労をなさったと思いますが、無事に開催が終了し、盛り上げてくれてありがとうとファンは思っているに違いありません。
さてきょうの盛岡競馬は重賞レースはありません。最終は18:10のオープンによるハヤテ特別になりますが、岩手競馬クロスは普段通り元気に放送します。天気も良さそう。JBCの日とは違って、のんびりと競馬が楽しめそうです。それでは良い一日を!

2022年11月4日

熱戦を繰り広げたJBC2022盛岡

8年ぶり3度目の開催となった11月3日(木)のJBCは
期待にたがわぬ熱いレースが繰り広げられました。
最初のJBCレディスクラシックは、3歳馬2頭のワンツー。
逃げたサルサディオーネ(9着)を早めに競り落とした
ヴァレーデラルナが、ゴール前のグランブリッジの強襲を
首差で抑えて優勝。鞍上の岩田望来騎手にjpnⅠ初勝利を
プレゼントしました。ノーザンファーム期待の良血馬が
実力のヴェールを脱いだ瞬間でもありました。
B.ドリーマー系の血を持つグランブリッジが2着に入り、
1番人気5歳のショウナンナデシコは3着に敗れました。JBCスプリントは先手を奪ったダンシングプリンスが
差してきたリュウノユキナに3/4馬身差をつけて優勝、
ゲートで出遅れて4着に敗れたクラスターカップの借りを
返して見せました。1番人気のレッドルゼルは後方からの
競馬、メンバー中最速の上りで追いこみましたが届かず
4着に敗れました。2着だったリュウノユキナは小岩井の
B.ドリーマー系。レディスクラシックに次いで小岩井の
血が躍動しました。岩手のキラットダイヤは10着ながら
走破タイム1分10秒5と自分の力は出し切った印象でした。
1着賞金1億円をかけたJBCクラシックは、1番人気の
テーオーケインズの完勝、横綱相撲でした。
2番人気の福永祐一・クラウンプライドが無理のない
ペースで先行、4番人気のペイシャエスも手ごたえ良く
2番手に上がり直線に向きましたが、前半7~8番手、
3コーナーから徐々に進出したテーオーケインズが
最後の直線で前を行く馬たちを一気に捉え、2着の
クラウンプライドに2馬身半の差をつけて圧勝、前年の
金沢開催のJBCで4着に敗れた雪辱を果たしました。

1日の売り上げ、1レースの売り上げレコードが生まれた
今回のJBC。盛岡競馬場を訪れた1万人のファンも
お祭りの1日を楽しめたと思います。

2022年10月30日

2022/10/30

昼は太陽さんさんでそこそこ温かく朝晩しっかり寒い秋らしい天気が続いていますが、この天気が木曜日までもってくれれば。。。木曜日、週間天気だとあんまりよくないんですよね。雨もそうですけど霧も勘弁!芝の地方頂上決戦もありますんで最高の舞台が整うようおてんとさんにみんなでお願いしましょう!すでに11/3の重賞レースの枠順が確定していますのであと4日間くらいじっくり検討を。10回盛岡開催の前半はきょうあすの日曜月曜開催でいつもの火曜日はありません。その分がJBC当日の木曜日に振り替わる形になります。そんなこんなで日曜日は久々に重賞なしパターン。12R制の最終18:10発走、最終Rはビオラ賞B1クラスのマイル戦です。秋深まる盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。
JRA東京競馬場では天皇賞秋G1が行われます。上位人気を見ると3歳馬vs古馬の構図。逃げ先行争いもメンバーを見る限りは熾烈を極めそう!難解な天皇賞は「のりこの週刊おばさん白書」番組内で。

2022年10月23日

格上位を証明ディアリッキー

10月23日(日)のメインレース、ヴィーナススプリントは
ディアリッキーが2か月の休養明けながら地力の違いを見せ
完勝といって良い内容で優勝しました。
岩手競馬のダート短距離重賞となれば、キラットダイヤの
独壇場が続いてきましたが、キラットダイヤがJBCに参戦
することになり、一転して混戦模様となりました。
今回のメンバーの中では、8月のスプリント特別を勝った
ディアリッキーの実力が一枚抜けているように見えました。
東京2歳優駿牝馬3着、3歳時には東京プリンセス賞2着、
jpnⅢクイーン賞4着の実績は、一目置かれて当然です。
ただ、今回は休み明けで場体重は+12キロ、加えて12頭立て
12番と大外枠を引いたことが影響してか、スティローザに
譲っての2番人気、単勝オッズ3.7倍で本番を迎えました。
レースは短距離戦らしく最初からハイペースの競り合いに
なりました。3歳勢のアップテンペスト、エイシントゥラン、
ボサノヴァに人気のスティローザも絡み、ディアリッキーは
先行争いを避けて6~7番手を追走します。しかし3角から
山本政聡騎手がゴーサインを出すと、ディアリッキーが
一気に外から捲っていきました。最終コーナーでは逃げる
アップテンペストの外からボサノヴァ、スティローザが
並びかけますが、一番外を回したディアリッキーの伸び脚は
一枚上でした。残り200で単騎抜け出すと、中団から伸びた
タイセイエクセルに2馬身差をつけてゴールイン。本来の
実力を遺憾なく発揮して見せました。

2022年10月22日

2022/10/23 ヴィーナススプリント【M3】

JBCまで1週間ちょっと。今週出走予定馬が発表され、いよいよ近づいてきた感じが出てきました。3部門さすがの強豪ばかりで、地方の馬たちもバラエティ豊か。岩手からの出走は各部門ごとに1頭ですが、牝馬のゴールデンヒーラー、中距離が主戦場のヴァケーション、短距離エースのキラットダイヤと俄然楽しみになる面々が出走を表明してきました。IBCラジオでは10/30日曜日の11:05-12:00にJBC直前特番を、そして当日の11/3木曜日は3部門を実況生中継でお送りします。解説松尾さん、アナ加藤の安心安全いつもの布陣で、激戦となりそうなJBCをお送りしますので、ぜひお楽しみに。
日曜日の岩手競馬クロスは、牝馬のスプリント戦・ヴィーナススプリント【M3】が行われます。昨年の覇者、短距離絶対女王キラットダイヤはJBCへ。3歳牝馬クラシック路線を走ってきたアップテンペストは短距離は久々、短距離を中心に使われて芝ながらも古馬との重賞をすでに2戦消化しているエイシントゥラン、前々走それを破ったボサノヴァ、グレード競走のクイーン賞4着の実績光るディアリッキー、B級を圧勝で連勝中のスティローザなどB級からの格上挑戦、転入初戦の馬もいて、なかなか複雑かつ多彩なメンバー構成となりました。ヴィーナススプリントは18:15発走です。
JRA阪神競馬場では、牡馬クラシック最終戦の菊花賞が行われます。のりこの週刊おばさん白書番組内で実況しますので、こちらもお楽しみに。

2022年10月16日

北海道エイシンケプラー逃げ切る

10月16日(日)のメイン南部駒賞は6頭立てと少頭数で
行われました。岩手のフジラプンツェルの強さが広く知られ
遠征を見送った陣営もあったはずです。しかし少頭数を
味方につけたのは北海道からの遠征馬エイシンケプラー
でした。
出遅れ癖が心配されたフジラプンツェルも好スタートを
決め離されずについていける展開にはなりました。しかし
ハナに立ったエイシンケプラーは山本咲希到騎手が全く
追うことなく3~4馬身のリードを取ります。これに早めに
対応したのは船橋のナイトオブバンドで、第3コーナーでは
単独の2番手に上がりました。一方フジラプンツェルは
山本政聡騎手が外に持ち出して先行2頭に差を詰めます。
第4角では内からエイシンケプラー、ナイトオブバンド、
フジラプンツェルが横並びになる場面が一瞬ありました。
ところが追いつかれたエイシンケプラーが二の足を使います。
ムチを一発入れられると素早く反応、一旦前に出られた
ナイトオブバンドを内から差し返し先頭を奪い返しました。
一方フジラプンツェルは残り200mを前に失速してしまい
差してきたネオシエルにも交わされ4着に沈みました。
結果遠征馬3頭の牡馬が上位を独占。フジラプンツェルは
思わぬもろさを見せての敗戦でしたが、前がやりあう
展開になれば結果も違ったはず。捲土重来を期待しましょう。

2022年10月11日

大接戦を制したのはカフェファラオ

10月10日(月)のJpn Ⅰ南部杯はゴール前の大接戦を
1番人気カフェファラオが制しました。地方勢も頑張り
兵庫のイグナイターが4着、岩手のゴールデンヒーラーが
大健闘の5着に入りmした。
人気は盛岡と同じワンターンの東京・1600mで行われる
フェブラリーステークス2連覇のカフェファラオが集め、
南部杯3連覇に挑むアルクトスが2番人気、1400mまでの
重賞では崩れ知らずのシャマルが3番人気に推されました。
以下、ソリストサンダー、兵庫のイグナイター、ヘリオス
と続きました。
レースはスタートから先行集団がひと固まりで進みました。
武豊ヘリオスが主導権を握りますが、カフェファラオ、
ソリストサンダー、アルクトスが差がなく続き、その後ろに
地方勢の期待を集めるイグナイター、シャマルらが好位置で
機を伺います。スタートの良かったゴールデンヒーラーは
一旦控え、ヴァケーションなどの後方10番手前後に付けます。
先行集団の中から最初に脱落したのはアルクトスでした。
やはり7か月以上空いた休み明けの影響だったかもしれません。
第4コーナーを回って、先頭のヘリオスを巡り、外から
カフェファラオが接近、内にもぐりこんだイグナイターも
差し足を伸ばし、大外からはシャマルの伸びも目立ちました。
比較的大差がつきやすいイメージの盛岡競馬場のjpnⅠに
しては、珍しく大接戦が繰り広げられました。その中から
抜け出したのがカフェファラオでしたが、内からヘリオスが
差し返す場面も見られ勝敗は最後までわかりませんでした。
結果は鼻差で福永祐一カフェファラオに上がりましたが、
近来まれにみる好勝負でした。
特筆すべきはゴールデンヒーラーのです。好スタートから
一旦控え、3コーナー過ぎから進出。直線の4頭による優勝
争いからは置かれたものの、メンバー中最速タイの上がり
タイムをマークし、サンライズノヴァ、ソリストサンダー、
エアスピネル、アルクトス等に先着、堂々掲示板に載りました。
先行争いを避けて控えた山本政聡騎手の判断の良さが結果に
結びついた印象です。
名勝負が見られた今年の南部杯。実は気象状況が悪く、
直前までレースができるか危ぶまれる場面がありました。
第10レースの当たりから濃霧が競馬場を包み、11レースは
12分遅れでスタート。幸い12レースの南部杯の前には霧が
晴れ、無事にレースを行うことができました。

2022年10月9日

2022/10/9 いしがきマイラーズ【M3】

南部杯ウィークの盛岡競馬場。天気がいいのはきょうまでという予報で祝日月曜日は降水確率100%。。。アルクトスの3連覇がかかる一戦、どんな馬場状態になるのかも気になる所ですが、まずは日曜日。メインはいしがきマイラーズ芝1600m、発走は16:05です。JBC当日のOROカップ芝1700mに直結する地元馬同士のレースとなりますがメンバーも多彩に。転入初戦のマウントゴールド、ヴィッテルスバッハ、リーピングリーズン、短距離路線から距離延長して臨むスギノヴォルケーノ、芝1700mの準重賞桂樹杯上位馬のソロフレーズ、ハナレイ、そして芝はデビュー戦以来となるグランコージーなど。普通に予想すると桂樹杯組を中心になると思いますが、グランコージーの先行力と粘りは魅力。マウントゴールドだってJRAオープン馬ですから普通に勝ってもおかしくない。スギノヴォルケーノの勢いと距離克服、、、困ったらラジオの解説などを聞いてご参考に!
月曜日の南部杯の直前情報なども岩手競馬クロスの中でお送りする予定です。

2022年10月2日

ダービーG.P.は北海道のワン・ツー

史上もっとも地方競馬所属の優秀な3歳が集まった
ダービーグランプリは、北海道の三冠を分け合った
2頭の一騎打ちの末石川倭騎乗のシルトプレ号が優勝、
1着賞金2500万円を獲得しました。
遠征馬の内訳は南関東が7頭、北海道が2頭、愛知1頭
の合わせて10頭。迎え撃つ岩手が5頭というメンバー
構成となりました。15頭中重賞勝ち馬が9頭という
豪華な顔ぶれでした。
単勝1番人気には重賞未勝利も東京ダービー2着、
jpnⅠジャパンダートダービー5着、地方最先着の
大井クライオジェニックが推され、北海道の2冠馬
北斗盃・北海優駿の勝ち馬シルトプレが2番人気、
一連の重賞レースでの内容が良い大井・ナッジが
3番人気となりました。しかし3連単のオッズで
50倍を切る組み合わせは無く、まさに群雄割拠の
様相の中、レースをむかえることになりました。
先手に出たのは北海道3冠レースの最後の一つ
王冠賞の覇者エンリルでした。他にも先行脚質の
馬が散在した中、過去のレースで常に逃げていた
エンリルは桑村真明騎手が外連味なく先行します。
黒潮盃を逃げ切った大井・エスポワールガイ、
東京ダービー馬カイルが追走。シルトプレと
ナッジもあまり離されることなく好位でレースを
進めます。一方、有力馬の中ではスタートで若干
後手に回ったクライオジェニック、東海の3冠馬
タニノタビトは後方から徐々に進出、中団に付け
チャンスを窺います。
IBC岩手競馬クロスの解説、深田桂一さんの
測った時計は前半1分1秒台。遅いタイムでは
なかったものの、エンリルは他馬に絡まれること
無く、自分のペースで逃げ脚を伸ばします。
そして、勝負所で早めに上がっていったのが
シルトプレでした。逃げ馬の強さを身をもって
知っている石川騎手は意を決して早めに上昇、
最終コーナーでは北海道の2頭が後続に水を開け
一騎打ちとなりました。しぶとく粘るエンリルに
対し、外から競りかけたシルトプレは距離を踏む
ごとに差を縮め、残り200mを切ってライバルを
逆転、1馬身差をつけてゴールインしました。
3着に追い上げたナッジはエンリルから4馬身差、
まさに北海道勢2頭のマッチレースでした。
シルトプレの石川倭騎手は、前走王冠賞で敗れた
悔しさを胸に雪辱を果たしました。

2022年10月2日

2022/10/2 ダービーグランプリ【M1】

例年になく暖かい10月。いいお天気が続き、朝晩のヒンヤリは秋っぽさは徐々に進みつつある感じもどこか夏っぽさも感じます。庭のアサガオがいつもより長く花びらを咲かせるところをみると、JBCデーを控えた盛岡芝の生育にはプラスに作用しているかもしれないと考えてみる、競馬ファン大忙しの一日の始まりです(スプリンターズステークスG1@「のりこの週刊おばさん白書」で生放送します、、、からの夜は凱旋門賞@フランス)。
さて日曜日のメインは、地方全国交流・地方3歳馬の頂点を決めるダービーグランプリ2000mです。地元岩手の有力馬の出走もさることながら、他地区枠が拡大したことで出走メンバーが格段に厚みを増しグレード競走に負けないくらい注目を集めるレースになっています。南関東の三冠レースがグレードに格上げとなる方針が決定し、今後のダービーグランプリのポジションがどうなるか現時点では不明ですが、とにもかくにも今年も各地の有力馬たちが盛岡に集結!
出走馬の主な実績をすごく簡単に書いてみます・・・
①カイル 東京ダービー馬
②フレールフィーユ クラウンカップ勝ち・東京ダービー4着
③クライオジェニック 東京ダービー・黒潮盃2着
④リュウノファウラー C級連勝→不来方賞4着
⑤シルトプレ ホッカイドウ2冠
⑥ナッジ JBC2歳優駿2着
⑦ショットメーカー C級連勝→戸塚記念2着
⑧タニノタビト 東海3冠達成
⑨エスポワールガイ 黒潮盃馬
⑩コイビトサンタ 不来方賞2着
⑪ライアン 羽田盃2着
⑫ビッグタマテルーフ OROオータムティアラ3着
⑬グットクレンジング 岩手2冠
⑭エンリル 王冠賞圧勝
⑮マナホク 不来方賞馬
以上の15頭。ジョッキーも豪華!北海道からあの有名な「いずみそば」さんもやってくる!秋の大一番の第1弾、本場でも、もちろん車でもお家でもラジオでお楽しみください。

2022年9月28日

女傑スプリンター・キラットダイヤ

9月25日(日)のメインD1200mの絆カップは
断トツの一番人気キラットダイヤが後続に7馬身差を
つけて圧勝しました。
短距離戦に絞ったローテーションでここまで重賞6勝
今年も早池峰スーパースプリント、岩鷲賞の2つの
重賞でワンサイドの逃げ切りを収めており、2か月半
ぶりの絆カップも単勝1.1倍の圧倒的な支持を集め
ました。
レースは好スタートを切ったグランエスポワールが
しゃにむに逃げまくるのを外目から追走、2番手で
プレッシャーをかけます。ゲンキチハヤブが3番手、
ボサノヴァが4番手につけた一方、クラスターCで
地方最先着の5着、前走も鮮やかに勝った2番人気の
カミノコは、追走に手間取り、一旦最高峰まで下がる
苦しい競馬になりました。
鈴木祐騎手がレース後語った通り、3コーナーからは
馬自身が行く気を見せて加速。4コーナー手前で先頭に
立つと直線は一人旅となりました。ただ一頭、3番手に
つけていた5番人気ゲンキチハヤブサが食い下がった
ものの、ゴールでは7馬身差がついていました。3着に
6番人気のシングンポラリスが入り、カミノコは4着。
対抗馬が馬券対象から外れた為、3連単は22,520円と
穴馬券となりました。
ほぼ追うことなく1分10秒6の好タイムをマークした
キラットダイヤは、正に完成されたスプリンターでる
ことを証明した形です。今がピークのキラットダイヤ。
11月3日のJBCスプリントに挑戦して欲しいとの声が
上がっていました。

2022年9月25日

2022/9/25 絆カップ【M2】

今日のメインは18:15発走、スプリント重賞の絆カップ1200mです。スプリント大将のキラットダイヤが登場します。岩手に転入してからのここ2年はシーズン初戦以外は1着、しかもワンサイド勝ち。ほとんど追わずに勝ちタイムも優秀、統一交流に出走しても勝ち負けできるくらいではないかと、地元ファンはJBCへの出走も夢見ているほどの期待馬です。1200mはベスト、ここはどんな勝ち方をしてくれるかが焦点となります。地元のエースとしてJBCスプリントに弾みを付けたい秋初戦。ベストシーズンを迎えた盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年9月18日

トーセンキャロルが競り勝つ


9月18日(日)のメイン、OROオータムティアラは
人気を分け合った2頭がマッチレースを繰り広げた結果
1番人気のトーセンキャロルが直線でアップテンペストを
競り落としひまわり賞に次いで牝馬重賞を連覇しました。
マッチレースという言葉はこの2頭のためにあったと
言っても過言ではない内容でした。ひまわり賞5着の後
やまびこ賞を快勝して巻き返してきたアップテンペストが
先手に出ると、すぐざまトーセンキャロルが2番手につけ
3番手以下をやや離す形で先行します。意を決して逃げた
高松亮・アップテンペストは手ごたえ良く、勝負どころで
トーセンキャロルを突き放そうとしましたが、山本聡哉・
トーセンキャロルも追いすがり、最終コーナーを前に
2頭が後続に水を開けて一騎打ちムードになりました。
内アップテンペスト、外トーセンキャロルは馬体を接した
ままの追い比べの形で鎬を削りました。残り100mを
切って、ようやくトーセンキャロルが頭一つ抜け出して
先頭に立ち、長いデッドヒートに決着をつけました。
レース後じっくり中団からレースを進めるプランもあった
ことを明かした山本聡哉騎手でしたが、当面のライバル
アップテンペストの調子の良さを見て、急きょマークに
出た勝負勘は流石でした。
久しぶりに見た最初から最後までの一騎打ち。解説の
松尾康司さんと「テンポイントとトウショウボーイの
ようだった」と放送席で振り返りましたが、お互い
たとえが古い!と苦笑しました。しかしそれほどに
2頭の勝負は素晴らしいものを感じました。
尚、3着には人気薄のビッグタマテルーフが入り
3連馬券は中波乱となりました。

2022年9月17日

2022/9/18 OROオータムティアラ【M1】

今週末はIBCまつりがアピオで行われています。例年この時期に行われていましたがコロナにより3年ぶりの開催です。みなさまのおかげで岩手のいいものうまいものが並ぶ恒例行事となりました。IBCまつりは大概暑い中で行われますので、夏が過ぎた感はありますが熱中症対策を忘れずにどうぞお越しください。
さて岩手の3歳牝馬戦線はいよいよ最終章。2000mのOROオータムティアラは11頭が出走します。前走ひまわり賞での同世代対決では抜けた力を見せつけたトーセンキャロルが盤石、という下馬評。岩手に再転入しひと頃のスランプから脱出したかのように見えるアップテンペストは前走牡馬相手に重賞勝ちは立派。再度3歳女王に挑戦を挑みます。春から休みなく重賞を走り続けているマルルットゥは牝馬戦となれば上位クラス。星空の下、輝くティアラを戴冠するのは果たして。盛岡競馬場から実況でお送りします。

2022年9月11日

山本聡哉ゴールデンヒーラー快勝


9月11日(日)のメイン、IBC杯第30回青藍賞は
紅一点のゴールデンンヒーラーが、山本聡哉騎手の
好騎乗もあって直線抜け出して快勝しました。
売り出しからしばらくの間は去年の年度代表牝馬
ゴールデンヒーラーが1番人気でしたが、前走同じ
舞台で行われた盛岡1600mの準重賞、すずらん賞で
強靭な差し脚を発揮して優勝したセイヴァリアントが
徐々に人気を高め、締め切り前には逆転しました。
先手も予想されたゴールデンヒーラーは他馬の目標に
なるという見方や、赤松杯・あすなろ賞優勝の3番人気
マイネルアストリアと競る場面も予想され、2番人気に
甘んじました。
レースは1番枠に入ったゴールデンヒーラーが僅かに
つまづき出遅れます。好スタートから先手を奪ったの
マイネルアストリアと明暗を分けたかに思われました。
しかしそこからが山本聡哉騎手の勝負勘が冴え渡ります。
行き脚をつけて追い上げると、マイネルアストリアの
外に馬を出し、逃げ馬をマークする形を作りました。
ライバル視されたセイヴァリアント・マイネルアストリア
の騎乗経験のある山本聡哉騎手は、相手の力量を熟知
していたため無理にハナに立つことをせずに折り合い、
ややスローな流れに持ち込みました。こうなると後方
から差すタイプのセイヴァリアントとしても自ら動く
しかなく、3角過ぎからじりじりと順位を上げますが、
結果的には早く脚を使わされた形になりました。一方
マイネルアストリアは後ろから突かれることもなく、
余力を残して直線に向かいました。しかし、ここでも
山本聡哉騎手は慌てることなく、じわじわと差を詰め
残り200mでエンジン全開、粘るマイネルアストリア
を交わすと一気に差を開き1着でゴールインしました。
一旦は追い上げて3番手まで上がったセイヴァリアントは
ゴール直前バスカヴィルに交わされ4着に終わりました。
スタートで安めを売ったものの、見事なリカヴァリーで
ゴールデンヒーラーを優勝に導いた山本聡哉騎手は
2020・21年優勝のヒガシウィルウィンとのコンビに続き
IBC杯青藍賞三連覇を達成しました。

2022年9月10日

2022/9/11 青藍賞【M2】

晴天が多かった今週、なんか久しぶりと感じましたねー。そろそろ秋かななんて思っていたら30℃くらいがこのところの相場。来週行われるIBCまつりまでは例年夏のように熱い天気(もしくは台風)での開催が多いのですが、やはり今年もそんな感じ。夏の名残を感じさせながらも朝晩涼しい秋への移り変わりのこの季節もはなかなか良き。馬は比較的に涼しいほうが得意とされていますので徐々に汗ダクダクの暑そうな感じではなく、スキっとした艶っ艶の姿を見せてくれるでしょう。
きょうのメインは弊社杯の青藍賞【M2】1600m8頭立て、南部杯へのステップとなります。少頭数ですが好メンバー。前走金沢で南関牝馬上位クラス相手に3着、岩手の牝馬不動のエース・ゴールデンヒーラーが1枠、今シーズン春の移籍初戦でマーキュリーカップ3着ヴァケーションに土を付けたマイネルアストリア、そして目下急上昇中、みちのく大賞典馬ステイオンザトップに肉薄した前々走、前走準重賞すずらん賞を制し胸を張って出走のセイヴァリアント、戦前の見解だと三つ巴の様相を呈しています。ゴールデンヒーラーは遠征競馬のあとという点が気になる所ですが、各馬一定の間隔で出走しているので体調的には問題なしか。南部杯、JBCに向けて白熱した戦いが見られそうです。盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年9月6日

怒涛の追い込みマナホクが戴冠

9月4(日)のメイン・3歳M1重賞の不来方賞は
北海道から転入してきたマナホクが豪快な追い込み勝ちで
3冠レースの最終戦を制しました。
戦前の予想はダイヤモンドカップ・東北優駿を連覇した
グットクレンジングの3冠達成なるかに注目が集まり、
当然1番人気に推されました。同期の有力馬の多くが回避
したことも有り、ストップ・ザ・クレンジングの役目を
多くのファンが本命馬との対戦がない新勢力に求めました。
2番人気は、層の厚い北海道の三冠レースで➂➂⑤着と
気を吐いたマナホク。3番人気にはJRAから転入して
きたシュティルが推され、旧勢力の中ではやまびこ賞で
2着に入ったコイビトサンタが4番人気となりました。
レースはノンロムがハイペースで逃げる展開となり、
グットクレンジングが2番手を進みますが、結果的には
速いペースに脚を使い、着外に沈むことになります。
3番手以下はエイシンリュージュ、オンラインボス等が
続き、サンエイブレーヴ、シュティルは中団。そして
対抗人気のマナホクはなんと10頭建ての最後方で脚を
溜める形になりましたが、シンガリからで大丈夫なのか?
と思わせたのは事実です。しかし向こう正面からは外目を
ついて徐々に順位を上げていきました。先行馬群の隊列は
最終コーナーまで変わらなかったものの、各馬ともに
余力はなく、直線は差し馬が一気に襲い掛かります。中でも
高松亮・マナホクの人馬一体の追い込みは圧巻で、残り
200を切って先頭に立ち勝利を確定的なものにしました。
一方伸び脚でマナホクを上まわったのはコイビトサンタ
でした。2日前に亡くなった父ゼンノロブロイの弔い合戦
とばかりにゴール前差を詰めました。それでもマナホクは
余裕を残しており、結局1馬身1/4差を保ってゴールイン。
北海道でもまれた力をいかんなく発揮しました。ある程度
先に行った馬の中では、7番人気のライオンボスがしぶとく
3着に残り3連単は10,750円の万馬券となりました。
手綱を取った高松亮騎手は2019年キングジャガー、2020年
フレッチャビアンカに続いて不来方賞3勝目としましたが、
自厩=佐藤雅彦厩舎の馬では初制覇。レース後は厩舎一丸で
掴んだ栄冠に感慨深げでした。

2022年9月3日

2022/9/4 不来方賞【M1】

岩手競馬は今週から、出走馬の近走の賞金額に応じてクラス分けが行われ、各馬新しいクラスでの出走となります。例えばこれまでA1という最上位クラスで走っていた馬が、該当期間の近走で賞金額を獲得できなかった馬は最下級のC2クラスに編入されてレースを走る、ということ(逆に急激なクラスアップをする馬もいます)。実際に日曜日の出走馬にもこういった例が何頭かいます。当然これまでレベルが上のレースに出走していたわけですから能力上位と考えるのが普通で馬券もそういった馬から売れるのでしょうが、そこは競馬。レースをやってみないと分かりません。新聞の印、オッズを確認してどういう傾向で売れているのかチェックしてレースを探ってみるのも面白いかもしれません。なお重賞以外の3歳馬戦は現在3歳馬同士でのレースとなっていますが、古馬と一緒に走るいわゆる「古馬編入」は10月に実施。馬券検討がさらに深みを増してきます。

日曜日のメインは伝統の3歳重賞で3歳三冠最終戦、2000mの不来方賞です。3冠にリーチをかけた春の王者グットクレンジングは休み明けの秋初戦。盛岡は初コースと多少不安はあります。しかし父コパノリチャード母父スターリングローズと一見短距離血統に見えるも前走6月の東北優駿は10馬身差と圧巻のレースでレベルの違いを見せつけました。3冠はもとよりおそらく大目標は全国の3歳の強豪が集結する10月のダービーグランプリ@盛岡。地元の最大のライバル・クロールキック不在、そして秋の頂を目指すうえで多少の逆風も跳ね返す「地元のエース」という姿を見せつけることが出来るか。他の顔ぶれとして、ノンロムは岩手再転入の馬でレベルが高い大井で条件戦を連勝、重賞レースの出走はありませんが実力未知数。そしてホッカイドウ競馬から移籍してきたマナホクは北海優駿3着の実績馬でこのレースが転入初戦で不気味さが際立ちます。天国へ旅立った父ゼンノロブロイの弔い戦、距離延びてどこまで食い込めるかコイビトサンタなど10頭による競走、週ごとに秋の訪れ感じる盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年8月28日

サルサディオーネ盤石の強さ


8月28日(日)のビューチフルドリーマーカップは
大井から参戦したサルサディオーネが単勝元返しの人気に
応えて圧勝しました。過去ダートグレード5勝、前々走では
牡馬に交じってGⅡさきたま盃を勝った実力は本物でした。
サルサディオーネは売り出し時点では1.2倍をつけて
いたものの、レースが近づくにつれて1.1倍、1倍と
買い進まれました。元返しが確実になっても1.0倍が
動かなかったのは“名前入りの記念馬券”を買ったファンが
多かった証拠かもしれません。
実際のレースでは好スタートを切ったサルサディオーネが
終始後続に水を開けながら逃げを打ちました。その他の馬の
出方が注目される中、有力馬が牽制しあうのを尻目に川崎の
コーラルツッキーが2番手を追走、フワトロが3番手につけ
見た目は淡々と進みました。3角すぎにマルケイマーヴェル、
ゼットパッションの岩手勢も差を詰めようとしますが先頭の
サルサディオーネは全く追わずに直線に向かうと矢野騎手が
小さくゴーサインを出し、一気に後続との差をひろげました。
本命馬はそのままゴールイン。5馬身差でコーラルツッキーが
2着、フワトロが3着で入選と、先行馬同士で決着しました。
11月のJBCを睨んでの参戦とみられたサルサディオーネは
当初の目的を果たした印象です。

2022年8月28日

2022/8/28 ビューチフルドリーマーカップ【M1】

きょうのメインは牝馬の地方全国交流のビューチフルドリーマーカップです。ビューチフルドリーマーというのは馬の名前です。1900年初頭に小岩井農場がイギリスから輸入した繁殖牝馬の中の1頭で、血を継いだ子孫が枝葉を広げ大レースを席巻した一大血統となりました。血の優秀さ、そしてその功績を称えレース名として自身の名が刻まれています。「ビューチフル」=「ビューティフル」ですが、なんとなくこの古めかしい呼び方も歴史の長さを感じさせてくれます。
今年は何と言っても前売り段階で単勝オッズ1.0倍、地方競馬の中では牝馬ナンバーワンの存在と言っていい、南関大井のサルサディオーネが参戦してきました。JBCを睨んでの足慣らしと考えるのが自然で、適正距離も広く、左回り得意、定量戦、間違いなく逃げ、とにかく他のメンバーと格、実績ともに1枚も2枚も上の存在。焦点は勝ち方のみといったところ。対する岩手の筆頭格はマルケイマーヴェル。生え抜きの5歳牝馬がどのくらい食いついていけるか。ひたりひたりと秋の気配感じる盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年8月21日

本領発揮アップテンペスト

8月21日(日)のメインやまびこ賞は8頭立てながら
勝つ可能性のある馬が揃い混戦模様の中行われました。
その結果、6番人気に甘んじていたアップテンペストが
直線抜け出して岩手での初タイトル奪取を果たしました。
人気の中心はこの春快速が復活したカクテルライトで、
計算できる先行力が買われ終始1番人気を守りました。
2番人気以下は大混戦で、中央未勝利2着、転入2戦圧勝の
ネイチャーミヤビ、重賞2着2回のサンエイブレーブ、
前走の勝ち方が強かったヴラディア、地力強化が窺える
コイビトサンタ、前走の勝ち方が良かったヴラディアが
単勝1ケタ台で続きました。
注目のスタートでサンエイブレーブ・ヴラディアが
後手を踏む波乱の幕開けとなる中、先頭に立ったのは
予想通りカクテルライトで、2番手がアップテンペストと
前走のひまわり賞と同じ馬順となりました。ただ先行勢が
崩れたひまわり賞と違い、高松亮のアップテンペストは
無理に競らず折り合いに専念して本命馬の1馬身後を追走、
一見淡々とレースが進みました。3番手以下は集団となり
ネイチャーミヤビ・ヴラディア・コイビトサンタらが
追走します。一方出遅れたサンエイブレーブは動きが重く
早々とムチが入りますがなかなか前へ進みませんでした。
先行2頭は後続に水を開けて最後の直線に向かいましたが
外のアップテンペストの脚色が良く、残り200mで
完全に抜け出して勝利を確定的にしました。一方1番人気
カクテルライトは直線半ばで失速、中団から追い上げた
コイビトサンタ、粘り腰を発揮したネイチャーミヤビが
2番手・3番手に上がりましたが、カクテルライトは余裕を
もって差し馬勢を封じ、嬉しい岩手での初重賞制覇を
成し遂げました。
アップテンペストは2歳時には4連勝を含み5勝、冬期間は
名古屋で重賞2勝と実力的にもっと高く評価されてもいい馬
ながら、再転入初戦のひまわり賞で5着に敗れたこともあり
6番人気に甘んじていました。しかし馬場体重も-13キロと
重めを解消した今回、本来の力を見せつけたと言えます。
高松騎手は、この日やまびこ賞を含め1日4勝と絶好調。
前競りにならないようじっくりと本命馬の背後で脚を溜めた
作戦が功を奏しました。

2022年8月21日

2022/8/21 やまびこ賞【M2】

お盆、すなわちクラスターカップも終わりました。今年は例年よりも雨が多い印象で、お盆は猛烈な暑さのなかで高校野球を楽しみクラスターカップを迎えるというのがお決まりの夏でしたが、涼しい日が多かったです。筆者もクラスターカップ参戦、メインのパドック周回中が一番雨がひどく気の毒に思ったものでしたが、半袖短パンで乗り込んだ私も終盤レースになるとうすら寒くなり、風邪をこじらす前に最終Rを残して帰宅しました。以降はやはりクラスターカップ後というか、だいぶ過ごしやすい天候が続きいよいよ岩手は秋の訪れ。ウマ娘でも盛岡が実装。ジーワンレースが着々と近づきいよいよ盛り上がりに拍車がかかります。
さて日曜日のメインは3歳地元3冠最終戦不来方賞の前哨戦、1800mのやまびこ賞です。8頭立ての少頭数、春の王者グットクレンジング、それを春初戦で下したクロールキックが不在で、この上位陣を打ち崩す馬が出てくるかが焦点となります。春のクラシック戦線では上位組に入るも勝ち馬から離されたサンエイブレーヴ、夏を越して2カ月ぶり、成長度合いはいかに。春からあまり休まず頑張るカクテルライト、もともと実力のあるコイビトサンタ、アップテンペスト、連勝中ネイチャーミヤビ、前走B1クラスを9馬身差圧勝のブラディアなど混戦模様の一戦、盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年8月17日

初タイトル奪取オーロラテソーロ


8月16日(火)のjpnⅢクラスターカップはJRA所属の
3番人気、牡の5歳馬オーロラテソーロが快勝しました。

惑星馬とみられた3歳馬リメイクが故障で競争除外と
なったことで、レース前の人気はダンシングプリンスに
集中する形になりました。海外遠征を含め重賞3連勝中、
鞍上にクリストフ・ルメールを配し、先手有望な1番枠
からの発走。マークする馬が1頭いなくなり、追い風が
吹いているように見えました。
しかし風ではなく当日の強い雨がいたずらをしました。
スタートで、なんと大本命のダンシングプリンスが脚を
滑らせて大きく出遅れてしまったのです。好スタートの
4番人気ジャスティン、3番人気オーロラテソーロが
先行、2番人気のリュウノユキナも無理なく好位置を
占める一方、出遅れたダンシングプリンスも最内から
一気に上昇し3番手まで上がりましたが、序盤で相当
脚を使ってしまった印象でした。中央勢4頭の争いに
なることは当初から予想されていましたが、一気に波乱
含みの展開になりました。第3コーナーを回って、
4番手につけていたリュウノユキナが動きます。川田将雅
騎手の欠場で騎乗チャンスを得た村上忍騎手が促すと、
外目から上昇、先行2頭を追います。ダンシングプリンスは
この時点で脚色があやしくなり、前3頭の争いに焦点が
移りました。最終コーナーを回り逃げるジャスティンを
捉えたオーロラテソーロが手ごたえを残したまま先頭に
躍り出ます。鮫島克駿騎手とは今回が通算4度目のコンビ、
前走のオープン特別優勝ですっかり勝ちパターンを確立
したと陣営がレース後語ったように、まさに人馬一体の
騎乗で抜け出しました。一方、外から追い上げたのが
村上忍リュウノユキナでした。マーキュリーカップでは
人気薄ヴァケーションを3着にもって来た村上騎手が
めぐってきたチャンスを生かすべく懸命に追いました。
しかし前半楽だったオーロラテソーロも止まらず、
結局1馬身差でオーロラテソーロに軍配が上がりました。
3着には横山武志・ジャスティンが粘りました。直線
粘り切れなかったのは、GⅡ勝ち馬として58キロを
背負っていたことが響いた感じです。
ゴールでガッツポーズを見せ、レース後満面の笑みを
見せた鮫島克駿騎手は、これが嬉しいダートグレード
初勝利。囲み取材ではJBCにも来てみたいと語りました。

2022年8月14日

強く美しいフジラプンツェル

8月14日(日)のメイン2歳馬の若鮎賞は前日までの大雨の
影響で、当初予定の芝1600mからダート1600mに変更して
行われました。結果は1番人気の牝馬フジラプンツェルが
他馬との完成度の違いをみせて完勝。無傷の4連勝を飾り
ました。
10頭中、前走が芝のレースだった馬が6頭。芝のM3重賞に
照準を合わせた馬がそろった印象でしたが。急遽のダート
への変更となり、過去のダートコースでの成績が目安と
なります。そうなればダート3戦無敗のフジラプンツェルが
予想以上に支持を集める形になりました。
レースは、前走芝レースで初勝利をあげた3番人気レジーナが
スピードを生かして逃げを打ちました。ローズトレミエが
2番手を追走、フジラプンツェルは外目の3番手につけました。
山本政聡騎手の手ごたえは終始楽に見え、事実3~4角中間で
早くも先頭に躍り出る勢いを見せます。4角でレジーナは後退、
直線早めに先頭に立ったフジラプンツェルは、追い上げてきた
2番人気ケープライトとローズトレミエの2着争いを尻目に
どんどん差を広げ、結局2着のケープライトに10馬身の差を
付ける圧勝ぶりでした。
父・メイショウボーラー、母の父・クロフネの血統構成は
若干ダート寄りで今回が「芝でどこまでやれるか」の試金石に
なるはずでしたが、結果は「ダートでは物がちがう」ことの
証明となりました。
500キロ台の馬格に恵まれ、尻尾とたてがみが明るい金髪という
グラマラスな尾花栗毛。メンコと四本の脚のバンテージを
ピンクで統一したフジラプンツェルは、かわいいというよりは
ゴージャスな美女の印象を漂わせます。芝適性は未知数のまま
となりましたが、今後の若駒賞・南部駒賞などダート戦線では
間違いなく世代のトップを走る存在となるはずです。
写真の口取り写真、瀬戸師の横の可愛いお嬢さんは調教師の
お孫さんとのこと。お盆休みのいい記念になったことでしょう。

2022年8月14日

2022/8/14 若鮎賞【M3】

大雨に見舞われた盆の入り。今日の盛岡競馬でも走路悪化のため芝レースがダート変更になっているレースもあります。2歳馬の初重賞、今日のメイン若鮎賞ですがこちらもダート変更。目論見が外れた陣営もいると思われますが雨の影響はこういったところにも出ているよう。逆にそうなるとデビューからダートで3連勝、フジラプンツェルの出番。前走盛岡替わりで圧勝。あとは1600mをこなせるかどうかだけ。2歳馬だけに未知の要素も当然あるだけに他の馬にもチャンスは十分にあります。きょうは17:40の発走、お盆もラジオで岩手競馬お楽しみください。

2022年8月7日

実力本物トーセンキャロル


”岩手オークス” ひまわり賞は浦和からの転入馬
トーセンキャロルが一枚上の実力を発揮し、岩手の
3歳女王の座を射止めました。
過去重賞・特別路線を賑わせた馬、有力転入馬、
下級条件から連勝街道を駆けあがってきた上がり馬が
それぞれ複数いるという混戦模様で迎えたレースは
去年の年度代表2歳カクテルライトが先手を打ちました。
しかし同枠のアップテンペストも行く構えを見せ、
いきなりゆるみのないペースで始まりました。
1番人気に推された浦和の実力馬トーセンキャロルは
中団。毎回重特レースで上位に入セイシーキング、
リュウノアンらが好位に付け、4連勝中のレディジャンも
好位置で進みました。勝負所で動いたのが1番人気
トーセンキャロルでした。先行馬群を縫うように上昇
すると、第コーナーではカクテルライトに並びかけ、
直線に入って一気に突き抜けました。ただ一頭
10番人気のマルルットゥが外から一気に伸びましたが、
坂上では結局突き放され10馬身の差がつきました。
逃げたカクテルライトが粘って3着。レディジャン、
ボサノヴァは末を失い後方に沈みました。
転入初戦-14キロの発表で、抜けた人気には
ならなかったトーセンキャロルですが、戦ってきた
相手が違うとばかりの強さでした。

2022年8月7日

2022/8/7 ひまわり賞(オークス)【M1】

きのう土曜日は夏の甲子園が開幕しました。大会初日の試合となった我らが岩手県代表一関学院は延長の死闘を制して見事初戦勝利!先制し追いつかれピンチを凌いでサヨナラ・・・という見ているほうが緊張するゲームは初戦から劇的なものになりました。選手やスタッフ、応援団の皆さんも暑い中大変だったと思いますが、岩手に元気を届けてくれました。
日曜日の盛岡競馬は女同士の熾烈な戦い、M1重賞のひまわり賞(オークス)です。春の重賞戦線を賑わせたマルルットゥとビッグタマテルーフ、南関東からの移籍初戦のトーセンキャロル、岩手牝馬重賞戦線の中心で堅実安定のボサノヴァ、4連勝中レディジャンとベストフィーチャー、近走大敗も東海地区重賞2勝で岩手再転入、実績十分のアップテンペスト、芝重賞勝ちもありますがダートでも十分いけるリュウノアン、そして復活を遂げた昨年の2歳最優秀馬カクテルライト。ここに書かなかった各馬もチャンスは十分。例年になく大混戦の大伯仲、面白いメンバーが揃ったひまわり賞は18:15発走、実況生中継でお送りします。

2022年7月31日

激戦模様に断!アトミックフォース


7月31日(日)のメイン、芝2400mのM2重賞
せきれい賞にはいずれも芝実績の高い14頭が揃い、激戦
模様となる中、優勝した船橋のアトミックフォースはじめ
距離適性と最近の充実度の高い馬が上位に入りました。

出走14頭中元中央のオープン馬が8頭、3勝クラスが
3頭、いずれも芝コースで成績を残してきた馬ばかりが
集まりました。その中で1番人気は直前に船橋と川崎の
オープン特別を連勝してきたアトミックフォースでした。
過去新潟大賞典2着の実績に加えて、直近のレースでの
圧勝ぶりがファンにアピールした形でした。2番人気には
連覇を狙い参戦したロードクエストが押されました。過去
芝のグレードレース3勝、去年せきれい賞とOROカップを
楽勝した力量は一目置かれる存在も、OROカップ以来
10か月振りの実戦ということで僅かに人気を落としました。

レースは大井で短距離戦を使われてきたザプリオレスが
逃げを打ちました。同じ大井のノーブルマーズが2番手を
追走し緩みのないペースとなりました。有力どころでは
アトミックフォースがやや離れて3番手、浦和から参戦の
ブレステイキング、岩手のソロフレーズらが好位マーク。
人気の一頭ロードクエストは中団につけますが、去年
スローペースを嫌って一気に前に出たときのような覇気は
感じられませんでした。
勝負所で仕掛けたアトミックフォースは手応え十分で
直線で先行勢を蹴散らし先頭に立ち、後続に水を開けて
ゴールに向かいました。残200m、前半足を溜めていた
ノーチカルチャートが外から追い込みますが、1/2馬身
のリードを保ってアトミックフォースが優勝。3着には
こちらも後半に脚を残していたブラックバゴが内から伸び
馬券圏内に滑り込みました。2着のノーチカルチャートは
これが岩手への転入初戦でしたが、直前まで中央の3勝
クラスで奮戦していた馬で、名のある元オープン馬に先着
して見せました。3着のブラックバゴは盛岡の芝で2連対
という実績通り見せ場を作りました。ロードクエストは
全く抵抗できず最下位に沈みました。
勝ったアトミックフォースに騎乗した山本聡哉騎手は、
レース後人気に応えられたことに安堵の表情を見せて
いました。

2022年7月31日

2022/7/31 せきれい賞【M2】

JBCのある重要な年、毎日熱戦が続く岩手競馬に残念なニュースがありました。中継スタッフには毎週日曜日に顔を合わせる人も多く、この報を聞いて戸惑いを隠せないといった状況です。しかしながら我々がやるべきことは楽しさ、正確な結果、レースの迫力など競馬の魅力をみなさんに最大限伝えること。加藤、清水の両アナウンサー、真摯に競馬に向き合ういつものメンバーでお送り致します。
日曜日のメインは芝2400mの地方全国交流のせきれい賞です。JBCデーの岩手県知事杯OROカップに向けて南関東勢6頭含む14頭フルゲートで行われます。JRA時代のG2勝ち、マツリダ血統、昨年岩手に遠征し盛岡芝2戦2勝で岩手のファンにも馴染み深いロードクエストは約1年ぶりの出走。JRAの中長距離路線の中心で活躍し宝塚記念3着と実績はメンバー中最上位のノーブルマーズ、多数の外国人ジョッキーを背に相当な期待を背負って重賞戦線で活躍したブレステイキング、G3を2着の実績と近況の好調度が目を引くアトミックフォースなど遠征勢は迫力十分のメンバーを揃えてきました。対して岩手勢は前走芝1700mの準重賞かきつばた賞を稍重馬場ながらも好時計で制したソロフレーズ、同レース2着の古豪ブラックバゴが挑む構図となります。懐かしい面々という声も多いですが、バラエティに富んだ豪華なメンバーせきれい賞をお聴きのがしなく!クラスターカップJpn3のJRAからの出走予定馬もお伝えできる予定です。暑さ厳しい夏真っ盛りの盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年7月24日

スターオブケリー逃げ切り鮮やか!

7月24日(日)の交流重賞M2ハヤテスプリントは
浦和からの遠征馬、5番人気のスターオブケリーが
“ロケットダッシュ”を決めると、後続につけ入るすきを
与えずに1200mを鮮やかに逃げ切りました。
11頭中遠征馬6頭、転入初戦1頭というメンバー構成で
質・量ともに遠征組有利の前評判は人気は割れました。
最終的に2歳時jpnⅢエーデルワイス賞2着の他、南関東の
重賞で出走歴を重ねてきたヒストリックノヴァが1番人気に
なったものの、直前の重賞5着のカプティフが差なく続き、
レベルの高い大井からの遠征馬が支持を集めました。そして
3・4番人気には現在3連勝中の上がり馬キバルスター、
兵庫から転入初戦のエイシントゥランの地元勢2頭が続き
ました。
この日の馬場は先行有利・内有利。ハイペースは必至と
みられたレースは予想通りの展開となり、有力馬がスタート
から追い詰めの様相となりました。ただ「前競り」には
なりませんでした。浦和からの遠征馬スターオブケリーが
ゲートが開くと同時にポンと飛びだし、たちまち1馬身半
ほどのリードを奪います。激しかったのが2番手争いで、
ヒストリックノヴァ、川崎のジェルジオ、エイシントゥラン、
キバルスター等が横一線で追走しました。
スターオブケリーは、常に後続に水を開ける逃げで快調に
飛ばします。先頭に立つと“ふわっとする”と聞かされていた
鞍上の山本政聡は、気を抜かせずに走らせたとレース後に
語りましたが、直線懸命の差を詰めようとする1番人気・
ヒストリックノヴァに1馬身の差を保ったままゴールイン。
追いこんできたカプティフはさらに2馬身半後方の3着が
精一杯でした。
スターオブケリーの勝ち時計1分11秒7は、3歳馬としては
非常に優秀なもので能力全開のスピード馬が本領を発揮した
レースでした。

2022年7月22日

2022/7/24 ハヤテスプリント【M2】

きょうは先週のマーキュリーカップから。入場時に弊社684リポーターの伊達晴香さんと偶然出会う筆者(名馬館D)。後半レースだったこともあり、アトラクション、出店などは撤収および店じまいもありましたが、スタンドはやはり祝日といった賑わいで(特にゴール前)メインのパドックはぎっしり。それをよそに筆者は芝スタンドでゆったり観戦。本馬場入場では多くの馬がホームストレッチを通らず2コーナーに向かって走り出す馬が多く残念に思っていたのですが、今思い返すと目の前を通ってくれたのはヴァケーション、ケイアイパープル、バーデンヴァイラー、テリオスベルだったような気が。。。天気が不安定で薄暗い中でのレースはとても激しいもので、IBC競馬解説者ケイシュウ深田さんのツイッター(@keishu_mizusawa)によると1000m通過が59秒台後半の稍重にしてもハイラップ。ラスト1Fが14.0ですからかなりタフなレースだったような気がします。勝ったバーデンヴァイラー、ぜひJBCに!という見事な差し切りで幕を閉じましたが、3着ヴァケーションの大健闘もありました!1番人気ケイアイパープルとの叩き合いを凌いでの3着は今後の展望を明るいものにしました。
さて今週の岩手競馬クロスは、このマーキュリーカップの回顧を含み、メインのハヤテスプリント【M2】3歳1200mと内容盛りだくさんでお送りします。遠征の南関東勢はこの時期にして短距離を中心に使われてきた馬が多く、例年同様レースの中心となりそうです。対する岩手勢、重賞での馬券圏内実績があるのはビッグタマテルーフのみ。11頭立てで行われるスプリント戦、盛岡競馬場から実況生中継でお送りします。

2022年7月19日

福永バーデンヴァイラーが戴冠

7月18日(月)に行われた第26回マーキュリーカップは
2番人気のJRA・バーデンヴァイラーがゴール直前で
差し切り勝ちを収めました。
今回のマーキュリーCはJRAの5頭に加え、南関東から
有力馬4頭が参戦し、ハイレベルの混戦模様となる中、
1番人気には今年の佐賀記念を勝ったケイアイパープルが
推されました。騎乗予定の藤岡康太騎手が都合で来盛できず
岩手の山本政聡騎手に乗り替わりとなったものの、地元の
コースを知った騎手への変更はさほどのマイナス要因とは
ならず、単勝3倍前後で終始1番人気を守りました。
スタートで先頭に立ったのはメイショウフンジンで、
これを川崎のノーヴァレンダ、JRAメイショウカズサ・
ケイアイパープルが追走、その後ろバーデンヴァイラー
はそのうしろ5番手につけました。
レースが動いたのは3角。7番人気のテリオスベルが
外から捲っていって先行各馬を一気に交わし、4角では
単騎先頭に立ちます。江田照男・テリオスベルの思い切った
動きに早めに対応したのが福永祐一・バーデンヴァイラーで、
直線に入って3番手以下を置き去りにすると、前を行く
テリオスベルを一完歩ごとに追い詰めます。逃げ込みを図る
テリオスベルも良く粘りましたが、最後はおうものの強味、
バーデンヴァイラーが首差で差し切りました。
4歳馬でキャリアも浅く、重賞初挑戦のアンタレスSでは
砂をかぶって走る気をなくしたとのことで、陣営はあえて
控える競馬を覚えさせる調教を施していたとレース後明かし
ました。その工夫も生きて嬉しいダートグレード初制覇と
なりました。
もう一つ盛り上がったのが3着争いでした。1番人気の
ケイアイパープルと10番人気の岩手ヴァケーションの
追い比べは写真判定にもつれ込んだ末、ヴァケーションに
軍配があがり3連複14万、3連単63万馬券を演出しました。
村上忍騎手は前半無理せず、1番枠のヴァケーションを
内内の経済コースで走らせました。前半無理をしなかった
ことが直線の伸びにつながった形ですが、これまでの
実績から2000mは長いか?とも思われていただけに、予想
以上の健闘となりました。全日本2歳優駿馬という素質馬が
岩手でよみがえったと考えれば嬉しく感じます。
24日の岩手競馬クロスでは優勝した福永祐一騎手と共に
ヴァケーションで3着に入った村上忍騎手の談話を紹介
します。お楽しみに!

2022年7月15日

2022/7/17 区界高原賞【特別】~ 7/18はマーキュリーカップ

週半ばから後半にかけて県内は梅雨らしいお天気になっています。体感的に気温が低くなって多少過ごしやすいですが湿気がなんとも。今週末は3連休となりますが土日がすでに雨予報、その先もいずれすっきりしない見込みです。突然の豪雨なども近年起こっていますのでニュースなどで情報を得て安全を確保していただければと思います。
日曜日のメインはC1クラス芝1700mで行われる区界高原賞、なんとなく涼しそうなネーミングがいいですね。先週のオパールカップでレコードが出ましたが、芝の状態はいいとはいえ断続的に降り続けそうですから馬場と馬にどう影響するかが馬券のカギになります。そして月曜日祝日にはJpn3マーキュリーカップが行われます。当日の中継はありませんが、レース前日ということでIBC解説陣のレース展望もお送りできるかと思います。

2022年7月10日

川崎のウンが芝で躍動


7月10日の3歳芝の交流重賞・オパールカップは
川崎から遠征してきた1番人気のウン号が、ゴール前の
接戦を凌ぎ人気に応えました。
出走13頭のうち、遠征馬6頭・転入初戦1頭という
難解なメンバー構成でしたが、人気の根拠は芝実績と
いう売れ方になりました。過去JRAの芝レースに4度
挑戦、2歳時に札幌のコスモス賞で4着に入ったほか、
1勝クラスの3度のレースでも勝ち馬から1秒内外の差に
まとめたウンの力が上位という見方で、この馬が1番人気、
前哨戦のはまなす賞を逃げ切ったリュウノアンが2番人気、
去年のジュニアグランプリを勝ったモリデンブラックが
3番人気、同レースで2着だったギャレットが4番人気で
続きました。
レースは岩手のフェルゼンハントの逃げで始まりました。
芝の新馬戦を好タイムで勝った素質馬も、前走D2000mの
東北優駿でタイムオーバーのシンガリ負けを喫しました。
改めて能力検査にパスしての出走ということで今回は
人気を落としていたものの、小林凌騎手を背にハナを主張。
後続に3馬身ほどの差をつけて快調に逃げました。3~4角
ではフェルゼンハントの逃げ切りかと思わせる走りでしたが
早めに追い上げを開始したウンが残り200を切って先頭を
奪いそのまま逃げ込みを図ります。差しに回った馬たちが
苦戦する中、5~6番手につけていた船橋のマイジュネスが
唯一頭ウンを追い詰めます。なんとかウンが逃げ切ったかと
思わせたゴール前、首の上げ下げでマイジュネスが最後の
ひと伸びを見せ、勝負は写真判定に持ち込まれました。
結果はハナ差でウンが残り重賞初タイトルを獲得しました。
2着に入った5番人気のマイジュネスは初の芝レースながら、
古馬B3クラスで入着した地力は確かでした。8番人気の
フェルゼンハントが3着に粘り、三連単は11万6000円を
付けました。

2022年7月10日

2022/7/10 オパールカップ【M2】

金曜日から高校野球が開幕した岩手。弊社でも生ワイド番組の中で試合の途中経過やプチ実況を入れてお送りしています。梅雨明けしていない北東北、先週はいきなりの豪雨もありましたが比較的安定した天候が続いていたように感じます。夜も涼しく心地よく寝られるのが本当にいい!!スマホでチェックする天気予報、提供する各社の情報が三者三様という、どの情報を信じようか時々悩む現象が最近多々ある(個人的感想)のですが、とりあえず自分に都合のいい方を参考にすることにしています(笑)。
きょうのメインは3歳芝の全国交流重賞オパールカップです。ホッカイドウ1頭、南関東4頭、兵庫1頭の計6頭に岩手が7頭の13頭立て。初の芝レースとなる他地区の馬たちがいますので、このレースでは例年それらの馬たちの選択がポイントとなります。JRA1勝クラスでそこそこの競馬が出来ている川崎のウン、2歳時盛岡のジュニアグランプリを制しているホッカイドウのモリデンブラックの2頭は芝経験あり、ほかの4頭は初芝です。地元の期待はリュウノアン。春に岩手に移籍して以降全レース馬券圏内という安定感と、前走の準重賞はまなす賞は初芝で完勝。レースごとに勢いが増していくのを感じ取れます。昨年のジュニアグランプリ2着のギャレット、芝に替わって復活を期待したいフェルゼンハントなど、いずれ戦前予想は混戦となりそうです。

2022年7月4日

女王様とお呼び…井上学アナを悼む

直線後続を突き放すホクトベガのあまりの強さにに、当時
実況を担当した井上学アナが叫んだ「女王様とお呼び!」の
フレーズは、全国のファン・関係者の話題となったものです。
1996年の南部杯での事でした。
その”伝説の実況”を残した井上学アナが6月29日・東京都内の
病院で亡くなりました。前年から闘病生活を送っていましたが
薬石効なく、53年の生涯を閉じました。

競馬中継のほか音楽番組等を幅広く担当した井上アナは、
その後アナウンス職を離れ、ラジオ・テレビのディレクター、
報道記者、営業職を経験、最後の赴任地は東京支社でした。
この世を去る3日前、病床で宝塚記念の当たり馬券を購入して
いたと聞き、決して病に打ちひしがれることなく最期を迎えた
のだろうと思うとわずかに救われた気がします。それにしても
53歳は早すぎました。
競馬、ロック、野球、仕事、家族、たくさんのものを愛し、
たくさんのものに愛された生涯だったと信じます。

なお、葬儀は近親者の皆様で営み、後日親交のあった方々と
お別れの会を行う意向と伝えられています。

2022年7月4日

快足全国区・キラットダイヤ

7月3日(日)のメインD1200mのM2重賞の岩鷲賞は
大本命に推されたキラットダイヤが次元の違うスピードで
逃げ切りました。
昨年来1200m以下の重賞では5戦5勝と圧倒的な強さを
見せてきたキラットダイヤは、単勝1.1倍。一本かぶりの
人気でレースをむかえました。スタートダッシュが特段
早いわけではないものの、一度加速がつけばどの馬も
付いてこられないという、いつものパターンが岩鷲賞でも
見られました。
ただ一頭古豪スティンライクビーが懸命の追走を見せ
ましたが、距離を踏むごとに差は開き、結局10馬身差。
鈴木祐騎が追う所もほぼ無く、圧勝という言葉では足りない
ほどの強さ‣速さを見せつけました。
勝ちタイム1分10秒1は良馬場でマークした時計としては
非常に優秀なものです。馬場が深かった去年のクラスターC
の勝ちタイム1分12秒7を大きく上回り、たとえて言うなら
全盛期のラブバレットに匹敵するスピードと言えます。
今後一旦放牧に出し、今後のローテーションは未定との
ことですが、クラスターカップ・JBCスプリントという
全国区のダートグレードでの走りを見たいと感じます。

2022年7月1日

2022/7/3 岩鷲賞【M2】

先週の盛岡開催初日は人、人、人!!!天気予報とは裏腹にがっつりピカピカの晴れ、そして暑い!体感的にはグレード重賞の日のような混雑ぶりでキッチンカー、出展ブース、屋台村も大賑わい。こどもたちを対象にしたポニー乗馬体験は長蛇の列。場内はパドックや本馬場近くにあった立入りを規制するカラーコーンが撤去され、コロナ前の盛岡競馬場の姿が戻ってきたようなうれしい雰囲気を感じた日曜日でした。
連日全国で猛暑のニュースが相次いでいますが、一般的に馬は暑さに弱いと言われています。最近は熱中症対策として厩に岩塩を置き塩分を摂らせたり、レース後の馬たちに冷水のシャワーをかけたり、水を飲ませたりするシーンが多くみられるようになりました。盛岡競馬場のパドックの外側にミストが出る機械が取り付けられいるのを先日発見しました。人馬が体調に問題なくレースで走り無事に厩舎へ戻るための設備が、今後も整備されることと思います。
さて日曜日のメインは1200mの岩鷲賞です。短距離路線の岩手の筆頭キラットダイヤが連覇に向けて出走しています。クラスターカップ、JBCへの足掛かりとして負けられない気持ちが強いでしょう。好調馬も多く出走していて10歳のトミケンキルカスは4連勝中。「上がり馬は負けるまで買え!」の格言もありますが、すでにオープンでも結果を残しています。ほかフィナルタ、ウインコンツェルト、タイセイビルダー、スティンライクビーと快速馬が揃っています。爽快感たっぷりのスプリント戦、IBCラジオでお楽しみください。
IBC競馬解説陣(テシオ松尾さん、ケイシュウ深田さん)がレースを予想しその馬券を500円分購入、当たってもハズレてもリスナーさんにその馬券をプレゼントする「勝負の一枚」のコーナー、なんと3週連続的中を達成!今週は深田さんです!
応募は20歳以上の方に限りますが ●住所●氏名●年齢●電話番号●番組に対するメッセージをお書きの上、このページの右側にあるメールフォームからお送りいただけます。ドシドシ募集お待ちしています!

2022年6月26日

得意の舞台で復活カクテルライト

6月26日(日)盛岡開催初日のメイン・ウイナーカップは
小西厩舎所属のカクテルライトがハイペースで逃げ切りました。
去年盛岡の重賞を2勝し、年度代表2歳に選ばれたものの
冬場の水沢競馬では結果を残せずにいたカクテルライトでしたが
前走のイーハトーブマイルでフジクラウンの2着に踏ん張り
復活の兆しを示していました。
得意の舞台に戻った今回も牝馬の重特路線を賑わすボサノヴァ、
3連勝中の上がり馬プチョヘンザ、東北優駿で3着に入った
サンエイブレーヴ等が人気を集め、カクテルライトは4番人気
にとどまりました。
レース序盤、距離が1400mということもあって激しい
先行争いとなる中、最内枠を引き当てたカクテルライトは
向こう正面のうちに単騎先頭を奪い果敢な逃げの手を打ちます。
本来差し馬のマルルットゥが早めの競馬を仕掛け2番手、
1番人気のボサノヴァも好位につけますが、外・外を回される
印象でした。直線カクテルライトは山本政聡騎手がムチを入れ
一杯に追われると、差してきたサンエイブレーヴ、追い上げる
ボサノヴァに水を開けたままゴールイン。1分25秒4という
好タイムで逃げ切りました。
今春調教師としての通算勝利記録を更新した小西重征厩舎は
今季初の重賞制覇。また鞍上の山本政聡騎手は、この勝利で
デビュー通算1,599勝とし、区切りの1,600勝に王手を
かけました。

2022年6月24日

2022/6/26 ウイナーカップ【M3】

ロングラン水沢開催が終了し、今週からこちらもロングラン盛岡開催となります。今年は11月のJBC、南部杯ほかグレード重賞、ダービーグランプリなど注目の地方交流ももちろんスタンバイ。初日のOROPARKではイベントも盛りだくさん。入場無料、入場プレゼント多数、ポニー乗馬、キッチンカー・屋台多数、スイーツ多数!レースは3歳による1400mの重賞・ウイナーカップがメイン。予定ではこの日の8Rで芝のマイル戦も行われますから、多くは望みません!晴れろとは言わず曇りでもいいので、雨が降らないでもらえれば、、、というのが一ファンの切実な願い。たっぷりお楽しみいただけるでしょう!
さてウイナーカップ。7月の重賞1200mで行われるハヤテスプリントへとつながる短距離路線の位置づけのレースですが、牡牝クラシック路線の常連だった顔ぶれがそこそこに集まっています。東北優駿3着のサンエイブレ―ヴほかマルルットゥ、セイシーキング、ビッグタマテルーフのダービー組、牝馬筆頭格のボサノヴァはたっぷり間隔をとっての出走、前走で復調の兆しを見せた昨年の2歳最優秀牝馬カクテルライト、B級からですが勢いならプチョヘンザ(=put your hands up)、アークデージー、マルケイアローも虎視眈々。1400mという距離適性も見極めるべし!
JRA阪神競馬場では上半期のグランプリ宝塚記念G1です。兄弟の激突、三冠馬の復活への期待、G1連勝へ、シルバーコレクターの汚名返上か、さまざまな思いが交錯する真夏のグランプリ。「のりこの週刊おばさん白書」で実況生中継します。

2022年6月17日

2022/6/19 一條記念みちのく大賞典【M1】

3月の特別開催から続いた約4か月のロングラン水沢開催は、あさってからの日・月・火が春シーズンラストとなります。長いようであっという間、競馬をやっていると1年が早いとよく言われますが、岩手競馬シーズン日程の1/3が過ぎようとしています。
日曜日のメインは地元の古馬最強決定戦、M1重賞のみちのく大賞典です。登録のあったG1馬ヒガシウィルウィンは回避したもののフルゲート12頭が揃いました。パンプキンズ、グランコージーの先行勢、春の重賞勝ち馬マイネルアストリアにG1馬ヴァケーション、実力確かなゴールデンヒーラー、ファイントリックの4歳牝馬コンビ、前走A1平場圧勝の惑星ステイオンザトップ。優勝馬は岩手競馬の馬運車にその名が刻まれる、由緒正しいレースです。発走は18:15。加藤久智、清水康志、志田陽菜アナでお送りします。
また岩手競馬クロスを聞くと馬券もGETできるかも?!IBC競馬解説陣渾身の予想馬券をリスナーにプレゼントしています。
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「勝負の一枚」
●住所●氏名●年齢●電話番号をお書き添えの上お送りください。
「うまうまリクエスト」
馬にまつわる曲なら何でもOK!こちらも上記&リクエスト曲を書いてお送りください。
※いずれも投稿メッセージをいただけると大変うれしいです
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それでは伝統の一戦をラジオでお楽しみください。

2022年6月12日

2022/6/12 ジューンカップ【特別】

きのうのチャグチャグ馬コ、天気に恵まれ開運橋付近で楽しんできました。日差しはちょっぴり強かったけど時折吹く風は心地よく観覧には最適でした。鈴の音、蹄音、馬のいななき、豪華な衣装、馬を支える人たちの姿はすばらしく、農作業がひと段落した初夏の岩手にはやはりこの行事がないと!と3年ぶりのチャグチャグ馬コを堪能。有意義な土曜日でした。
さてきょうの水沢競馬場のメインはB2クラスの特別レース・ジューンカップ1900mです。マクローが出走取消となって11頭立て。近走1400m~1600mが多いメンバーですが1800m好走組も何頭か、そして好調馬も揃って混戦が予想されます。
また火曜日に行われる岩手のダービー・東北優駿の話題も予定しています。グットクレンジングの2冠か、前走その2,3着に敗れたフォルエルドラド、フェルゼンハントの逆襲は?!裏街道からやってきた影の実力者フジクラウンなど見どころある東北優駿、(ラジオの中継はありませんが、、、)火曜日に岩手の3歳最強が決まります。

2022年6月5日

本領発揮キラットダイヤ

6月5日(日)のメイン、第7回早池峰スーパースプリントは
1番人気のキラットダイヤがスピードの違いを見せつけ圧勝、
昨年度の年度代表短距離馬が強さを見せつけました。
去年の覇者・1番人気のキラットダイヤ、一昨年の優勝馬・
2番人気のコンサートドーレは共に水沢の板垣厩舎の所属で
同じ馬主。レースは同じ勝負服の2頭が先行する予想通りの
展開となりました。特に行き足がついたキラットダイヤは
終始コンサートドーレに水を開けながらの逃げとなりました。
2頭から更に遅れての3番手争いには3番人気のカッチャオ、
ケイティデライト、アークオブメジャーが名乗りを上げるも
上位2頭を脅かすところまではいきませんでした。
結局ゴールではキラットダイヤが7馬身差をつけて快勝、
2着コンサートドーレから3着アークオブメジャーまでは
更に4馬身の差が付きました。昨年短距離重賞4連勝の実力に
かげりを見せなかったキラットダイヤ。今シーズンも
スプリント路線を席捲しそうです。

2022年6月4日

2022/6/5 早池峰スーパースプリント【M2】

日曜日はラジオスタッフはこの時期恒例のイベント「平泉ウォーク」に出動。新緑の平泉はウォーキングにピッタリ。例年6月初旬の開催で暑くなるくらいの天候が多いですが、あすは最高気温20℃くらいとまさにウォーキング日和。午前10時~午後1時で専門家を招いての世界遺産平泉の史跡紹介をお送りしますのでお聴きください。
さてさて水沢競馬メインは850m、60秒もかからない超電撃戦・重賞の早池峰SSです。7月に行われる全国交流・習志野きらっとスプリント@船橋に通じる地方競馬スプリント戦線ですが、岩手の短距離路線としては7月の岩鷲賞→8月のクラスターカップ→そして11月の大目標JBCスプリントへ、、、という壮大な道のりを歩むためのステップとなります。筆頭候補はキラットダイヤ。昨年はこのレースから重賞4連勝、まさに「地元に敵なし」の状態を築き上げました。前走1400mの敗戦も昨年と同じ。守備範囲の850mなら本来の走りを見せてくれるはずでしょう。しかし昨年の1番人気だったコンサートドーレも黙ってはいません。この馬も850mは得意、テンの速さもあり、逆転候補の筆頭です。850m走破タイム50秒を唯一切っているサマニー、短距離戦線の常連ボタニーク、南関東から転入初戦のケイティディライトなどが出走しています。18:15発走、ぜひラジオでお楽しみください。
JRA東京競馬場では安田記念G1が行われます。のりこの週刊おばさん白書で実況生中継します。人気は割れております。ここ数年は本命馬の惜敗などもあり、一筋縄ではいかないレースという印象がありますが今年はいかに。。。

2022年5月29日

フジクラウン重賞初挑戦を実らせる

5月29日(日)のメイン・M3重賞イーハトーブマイルは
重賞初挑戦の4番人気、菅原辰徳騎乗の牡馬フジクラウンが
強い内容で勝ち、スターダムに名乗りを上げました。
上位人気は重賞で毎回入着を果たしてきたサンエイブレーヴ、
今シーズン3歳Aクラスで圧勝した経験のあるコイビトサンタ、
牝馬の重賞あやめ賞馬のマルルットゥの順で、フジクラウンは
未知の魅力を買われての4番人気でした。
レースは去年の年度代表2歳馬カクテルライトが久々に
楽に先手を奪うと快調に逃げました。見た目にも素軽い印象で
後続との差を取りながら先行しました。これを追いかけたのが
フジクラウンで、人気馬は中団に固まる形で追走しました。
前が止まらないとみてか、高松亮のマルルットゥが3角から
上昇し、3頭が抜け出す形で第4コーナーに向かいました。
中団からコイビトサンタ、ビッグモンドルーフ他も追い上げ
を見せたものの差は詰まらず、前3頭の争いになりました。
直線に入って抜け出したのはフジクラウン。これが重賞
初挑戦とは思えない力強い脚を見せ、完勝しました。2着に
6番人気カクテルライトが残り、マルルットゥが3着。
人気上位2頭が馬券からハズレ、三連単は60,940円の
穴馬券となりました。
去年のレースでは芝馬と思われたマツリダスティールが
ダートコースで覚醒しましたが、今年は新星フジクラウンが
今後の活躍を期待させる強さを見せました。

2022年5月27日

2022/5/29 イーハトーブマイル【M3】

日曜日のメインは3歳による重賞競走・イーハトーブマイル1600mです。牡馬のクロールキック、グットクレンジングの2強は不在。牡馬クラシック第1弾ダイヤモンドカップ2番人気のサンエイゴールド、3番人気で連勝時の勢いを取り戻したいコイビトサンタ、牝馬重賞あやめ賞勝ち馬マルルットゥなどが出走予定です。
岩手競馬クロスでは「勝負の一枚」と題して、IBC競馬解説陣の推奨馬券を実際に購入し、抽選で1名の方にプレゼントする企画を実施中!ページ右側のメールフォームからのご応募も可能です。毎週実施していますのでドシドシご応募ください。
JRA東京競馬場ではいよいよ日本ホースマンの頂点・競馬の祭典、日本ダービーが行われます。皐月賞上位組はいずれも外枠。トライアル組もほぼ揃って整っております!「のりこの週刊おばさん白書」番組内で実況生中継でお送りします。

2022年5月22日

小西重征調教師が最多勝の金字塔


5月22日(日)水沢競馬の第7レースで、小西重征調教師が
通算勝利数1915勝を達成、岩手競馬における調教師としての
最多勝新記録を更新しました。

第7レースに出走したゴーフォーゴールド号が、所属騎手の
山本政聡騎手を背に快調に逃げ切り、記録達成となりました。
小西師は騎手時代にリーディング4連覇をふくみ1152勝をマーク、
1979年からトレーナーに転じました。厩舎からは不世出の名馬
トウケイニセイが育った他、幾多の重賞勝ち馬がうまれました。
既に平地競走での記録は更新していましたが、ケイガを含めた
勝利数で故阿部時男調教師が保持していた1914勝を上回った
ことで、名実ともに岩手競馬の最多勝調教師となりました。
44シーズン目・79歳の名伯楽は「形として残る記録を作れて
嬉しく思います」と語りました。
写真は小西調教師と、小西師を文字道理師と仰ぐ斎藤雄一
調教師です。

2022年5月22日

マイネルアストリアが完勝

5月22日(日)のメインレース・M3あすなろ賞は赤松杯馬
マイネルアストリアが直線抜け出して優勝、みちのく大賞典
にむけて堂々の勝ち名乗りを上げました。
フルゲート12頭が揃ったレース、マイネルアストリアと
リリーモントルーが人気を分け合いました。この春転入し、
重賞で結果をのこしているマイネルアストリアを取るか、
ダートの特別で8戦6勝のリリーモントルーの安定度を評価
するかで評価が分かれましたが、結局はこの2頭のワンツーと
順当な結果となりました。3着のジェイケイブラックまでが
みちのく大賞典への優先出走権を獲得しました。
パンプキンズを早めに競りつぶしたマイネルアストリアは
直線入り口で早くも勝利を確定づける強さでした。好位置から
前を追ったリリーモントルー、追いこんだジェイケイブラック
も勝ち馬を脅かすところまでは行きませんでした。また、
転入初戦で中央時代アルゼンチン共和国杯3着の実績をもつ
マコトガラハッドも見せ場は作ったものの4着どまりでしたが
元々芝の実績の高かった馬、盛岡の芝・長距離のレースでは
ポテンシャルを発揮しそうな印象を残しました。
この日は人気薄の馬が上位に入って大穴が何度もうまれ
ましたが、メインレースは固く収まりました。

2022年5月20日

2022/5/22 あすなろ賞【M3】

日曜日のメインは、古馬重賞1900mのあすなろ賞です。古馬の地元重賞最高峰・みちのく大賞典2000mのステップとして位置づけられているレースで1着~3着馬に優先出走権が与えられます。フルゲート12頭が揃った一戦、中心になりそうなのはリリーモントルー。今シーズンは平場戦を中心に使われて3戦2勝2着1回。シアンモア記念をスキップしてここに出走してきたのは、みちのく大賞典を見据えたローテーションでしょうか。南部杯地元最先着、今回と同条件の実績あり(1着)、安定感あり。目標に向かって負けられない一戦に見えます。マイネルアストリアは重賞・赤松杯でヴァケーションを破る金星を上げました。ほかには紅一点で元々は相手なりに走る堅実派ファイントリック、追い込み魅力のレールガン、A級平場の鬼で重賞3着の実績もあるジェイケイブラック、転入初戦のマコトガラハッドなど混戦模様か。日曜日は岩手は雨も降りそうな予報ですね。。。

JRA東京競馬場では3歳最強牝馬を決める優駿牝馬・オークスG1です。のりこの週刊おばさん白書番組内で実況生中継します。

2022年5月15日

船橋・グラーツィアが圧勝

5月15日のM1重賞・留守杯日高賞は船橋から遠征
してきたグラーツィア号が1番人気に応え優勝、1着賞金
500万円を獲得しました。
遠征馬6頭が出走した中2歳時に園田プリンセスカップ、
前走名古屋の東海クイーンカップを勝ったグラーツィアが
大外12番枠ながら実績を信頼され1番人気に推されました。
1番枠を引き当てた岩手のボサノヴァが2番人気、3番人気に
過去10年で3勝をあげている川崎のササノハクズが支持を
集めました。
先手に出たのは好枠を生かしたボサノヴァでした。
これを岩手のカクテルライトがマーク、更にグラーツィア
が外目を追走し、前3頭が後続をやや離す展開で進みました。
ビッグタマテルーフ、アテナ、ササノハクズらが好位から
前を伺いますが、先行争いから抜け出したボサノヴァと
グラーツィアが3番手以下を離す形で第3コーナーを回り
ました。この流れになればグラーツィアの地力がやはり上、
第4コーナーを先頭で回った時点で勝利をほぼ確定しました。
後続集団から伸びてきたのがビッグタマテルーフでした。
3歳の中級レースで毎回勝ち負けに加わってきた蹄跡から
穴人気になっていましたが、直線2番手を粘るボサノヴァを
徐々に追い詰め残り100mで2番手に上がりゴールイン。
3連単万馬券の立役者になりました。
勝ったグラーツィアはこれで重賞3勝目、獲得賞金を
1937.5万円に伸ばすと共にグランダムジャパンのポイント
を順当に積み上げました。笹川翼騎手は水沢初遠征も
自信に満ちた騎乗を見せてくれました。

2022年5月13日

2022/5/15 留守杯日高賞【M1】

日曜日の水沢競馬は3歳牝馬の全国交流競走・留守杯日高賞1600mです。南関東4頭、笠松2頭、地元岩手6頭のフルゲート12頭立て。3月~6月にかけて3歳牝馬たちが全国各地のシリーズ戦を走り、世代女王の座を競う「グランダムジャパン3歳シーズン」。8戦あるうちの留守杯日高賞は7戦目。現在3位タイにつけているグラーツィアは当シリーズ4戦目の東海クイーンカップを勝利、2歳時は笠松の全国交流競走2着と遠征に不安なしです。対する岩手勢はこのレースのステップで
4月のあやめ賞を勝ち重賞初制覇したマルルットゥ、そのあやめ賞で2着、前走から距離が延びたこのレースでリベンジを果たしたいボサノヴァ、伏兵陣も多彩な顔ぶれで3連系の馬券はなかなか絞るのが難しそうな一戦です。

JRA東京競馬場ではマイル女王決定戦・ヴィクトリアマイルG1が行われます。3冠馬で1年ぶりの出走のデアリングタクト、海外遠征帰りのソングライン、快速レシステンシア、3冠馬をねじ伏せた脚魅力のレイパパレ、昨秋の波乱が記憶に新しいアカイイト、そして白毛の女王ソダシ。。。ほぼ一線級が顔を揃えましたが、このレースも激ムズ。。。のりこの週刊おばさん白書番組内で実況生中継でお送りします。

2022年5月8日

ヴァケーション復活・木村暁初戴冠

5月8日(日)のシアンモア記念は、現役のjpnⅠホース
ヴァケーションが優勝、鞍上の木村暁騎手はデビュー21年目
にして嬉しい重賞初制覇となりました。
勝てる可能性の馬が何頭もいるシアンモア記念でした。
1番人気は去年の年度代表牝馬で、今シーズンのの初戦を圧勝
したゴールデンヒーラー、2番人気には2年前3歳三冠路線を
賑わせ、南関東でスピードに磨きをかけてきたグランコージー、
3番人気にはトライアルの赤松杯の勝ち馬マイネルアストリア
が推され、ヴァケーションは小差ながら4番人気に甘んじて
いました。全日本2歳優駿の勝利以降、ビッグタイトルから
遠ざかり強い印象を残せずにいたものの人気的には不本意
なものだったかもしれません。しかしパドック印象は上々、
更に有力馬が乗り替わりが多かった中、赤松杯に続いて
木村暁騎手が手綱を取ることがアドバンテージになりました。
レースは先行する可能性があったマツリダスティールが
若干立ち遅れ控える競馬に出たため、グランコージーが
単騎先頭で主導権を握りました。これをマイネルアストリア
が追走、ヴァケーションとゴールデンヒーラーが好位置を
マークします。向こう正面でマツリダスティールがマクリを
かけますが先頭争いには絡めず、先行した有力馬がそのまま
最終コーナーになだれ込みました。一旦はゴールデンヒーラー
が先頭を奪いかけますが内でグランコージーがもうひと伸びし
逃げ込みを図りました。一方、終始3~4番手につけていた
ヴァケーションが直線勝負に出ます。赤松杯の時にも見せた
鋭い差し足は、たたいて2戦目の上積みもあって、より
重厚に見えました。残り100mでグランコージーを捉え
見事に勝利!1着賞金1000万円を獲得しました。
終始冷静に乗った木村暁騎手は、十分に乗り馬の実力を
引きだし、嬉しい重賞初制覇を成し遂げました。

2022年5月6日

2022/5/8 シアンモア記念【M1】

天気よく、後半は暑くなったゴールデンウィークはいよいよ最終盤となりました。5/3火曜日、体験乗馬を目当てに子供を連れて水沢競馬場にお邪魔しましたが、ご飯を食べている間に締め切られる大盛況。矛先を変えて内馬場へ。こちらも子供たちで賑わっていました。内馬場へはスタンド前にある地下道を通っていくのですが、あまり来ることがないので見る景色が新鮮!向こう正面もかなり近く、写真を撮る家族連れもいました。寒くもそんなに気にせず、のびのびと過ごせる季節、競馬観戦には最高の季節です。
さて日曜日は、今年1着賞金が1000万円に倍増した1600mのシアンモア記念。トライアル赤松杯の上位勢も顔を揃えている中、3月のシーズン初戦を圧勝したゴールデンヒーラーが登場します。昨年は3歳牡馬クラシック路線に果敢に挑戦、船橋遠征も果たすなど大活躍し、2021シーズン最優秀牝馬に選ばれました。今回騎乗する山本政聡Jも2度目の手綱となります。再転入のグランコージーは南関東のペースにも慣れ、代名詞の逃げ作戦でB級を卒業し岩手に戻ってきました。枠も外過ぎず、マイル戦で先手スンナリなら単も見えてきます。A級連勝ミツカネラクリス、栗駒賞制覇から中1週ロックスピリットなど多彩なメンバーになり、GWを11頭が締めくくります。

JRA東京競馬場ではNHKマイルカップG1が行われます。毎年難解なイメージのあるこのレース。のりこの週刊おばさん白書で実況生中継します。

2022年5月1日

一冠目はグットクレンジング!

5月1日のM1・ダイヤモンドカップは大井から転入2戦目、
1番人気のグットクレンジングが人気に応えて優勝しました。

トライアルのスプリングカップの勝ち馬クロールキックが
若干の体調不安から出走を回避したため、予想が難しく
なった面もありましたが、終わってみればスプリングC2着
グットクレンジングが順当に勝利を収めた形となりました。
人気面では、スプリングカップは前前の攻めた競馬が、結果
裏目に出た印象のサンエイブレーヴ、この春条件戦を連勝
してきたコイビトサンタが2番人気を争い、残りの7頭は
いずれも単勝では10倍以上となりました。
スタートを決めたクリアウェーブ、久々ながらスピードの
あるフェルゼンハントが先行、人気のグットクレンジングは
フォルエルドラドと好位につけ、盤石の態勢で進みました。
コイビトサンタとサンエイブレーヴは並んで中団を追走
しますが、折からの不良馬場も影響してかなかなか捲る脚を
見せられず苦戦の様相を見せます。後退したクリアウェーブに
変わって先頭に立ったフェルゼンハントが見せ場を作ります。
不良馬場が芝のスピード馬をよみがえらせたような気配で
”もしかして”と思わせる場面を作ります。しかし本命馬には
余裕がありました。最終コーナーで先頭に立つと、追い上げる
フォルエルドラド、粘るフェルゼンハントを尻目に、十分な
リードを保ってゴールイン。三歳三冠の最初の関門を通過
して見せました。2着のフォルエルドラドはこの馬らしい
安定度を重賞でも発揮できたことで収穫がありました。
3着のフェルゼンハントも今シーズン初戦ながら、素質の
高さを証明しました。トライアルから一転、控える競馬を
したサンエイブレーヴは僅差ながら4着。穴人気を集めた
コイビトサンタは着外に敗れましたが、元々が激走か
凡走化のタイプ、今回は泥をかぶったためか勝負に加わる
ことはできませんでした。
勝ったグットクレンジングはスプリングカップよりも
明らかに状態がアップしていた(板垣調教師談)ということで
今後の活躍にますます期待が高まります。

2022年5月1日

2022/5/1 ダイヤモンドカップ【M1】

世の中はゴールデンウィーク。土曜日は好天だったこともあって盛岡市街地も人出が多いように感じました。子供のいるご家族はどこに連れて遊ばせようかなかなか悩むこともあると思いますが、水沢競馬場ではGWでイベントもりだくさん!ポニー乗馬も久しぶりの復活で(名馬館D)個人的には連れていきたい!きれいなお馬さん、遊具もそこそこに、芝生でのびのび、大人は馬券、ご飯もうまい!ひいき目かもしれませんが、控えめに言って最高!おすすめなんですよ~。是非コロナ対策しながらお出かけください。
日曜日のメインは、3歳の岩手クラシック戦線第1戦となるダイヤモンドカップ1600mです。前哨戦スプリングカップを買ったクロールキック不在となりましたが、同2着グットクレンジング、4着サンエイブレーヴ、今シーズンになり急成長のコイビトサンタなどが相まみえています。
JRA阪神競馬場では天皇賞春G1が行われます。のりこの週刊おばさん白書で実況生中継。ディープボンドが前日オッズではあアタマひとつ抜けた人気になっていますが、群雄割拠の一戦といった様相です。

2022年4月24日

4月24日(日)のメインレースM3重賞の栗駒賞は
高知から転入4戦目のロックスピリットがゴール前で
本命キラットダイヤを差し切って優勝しました。

昨年度の年度代表短距離馬、快速キラットダイヤを
中心に、この距離に実績のある9歳馬タイセイブラスト、
10歳のスティンライクビーらがどう挑むかがレース
前の焦点でした。昨年は1200m以下の重賞で
4戦4勝、抜群のスピードを見せたキラットダイヤに
とって、唯一の不安点は1400mの距離でした。
中央時代を含め勝ち星は1200m以下に限られて
いる為、あと1ハロンをどうこなすかでした。
事実、レースはそこがポイントになりました。意表を
ついてツルオカボルトが逃げ、タイセイブラストが追走、
キラットダイヤは3番手につける展開になりました。
スピードの違いから一気にハナに立つ手も考えられ
ましたが、やはり距離を意識したのか、無理をせずに
番手の競馬を選択したように見えました。それでも
力は上位、ハイペースでやりあった前2頭が失速後
先頭を奪うと、最後の直線逃げ込みを図りました。
ただ、1000~1200mのレースで見せたような
切れは感じられず、3角から捲ったロックスピリット、
スティンライクビーがキラットダイヤを捉えにかかり
ました。逃げ込みを図るキラットダイヤも良く粘った
ものの、追う者の強味。最後はロックスピリットが
ハナ差で差し切りました。1・2着は共に板垣厩舎
でしたが、レース後板垣調教師は、ロックスピリットに
騎乗した山本聡哉騎手の手腕を讃えていました。
一方キラットダイヤも休み明け、実績のない距離という
ハンデを考えれば恥ずかしいレースではなかったと
思います。

2022年4月22日

2022/4/24 栗駒賞【M3】

筆者、先週は無謀にも北上展勝地に行きました。が、たどり着けず。橋を渡って対岸についたところで車が全く動いてなく、あえなく早々に断念しました。無念。どうやら週半ばあたりが満開だったようですが場所によってはこんもりした桜を楽しめましたし、天気も良くまさしく行楽日和!渋滞で疲れたので途中温泉につかり春の一日を満喫しました。水沢競馬場の桜もピークは越え、間もなくゴールデンウィークへと突入します。依然としてコロナの不安はありますが、少しずつ日常に戻っていく様子は春の陽気同様にうれしい気持ちになります。
日曜日のメインは、短距離重賞の栗駒賞1400m。昨年の最優秀短距離馬キラットダイヤの今シーズン初陣です。昨年は5戦4勝の重賞4連勝。とにかく1200mの強さが半端ではなく後続に大きな差をつけて勝つ姿はまさにキラッと速くてキレのあるもの。そもそも長距離よりも短距離のほうが着差ってつきにくいものなのですが、勝ち時計も早くやはりアタマ一つ抜けた存在で活躍も納得でした。しかし昨年のとりこぼした1戦が、今回と同じパターンの水沢1400m。そこをどう判断するかは、アナタ次第!あとは安定感のあるツルオカボルト、スティンライクビー、古豪タイセイブラストなど短距離ランナー10頭で行われます。

IBC競馬解説陣渾身の馬券をリスナーにプレゼントする「勝負の一枚」、馬にちなんだ曲ならなんでもリクエストOKの「うまうまリクエスト」にどしどしご応募ください。ページ右側のメールフォームからお気軽にご応募ください。

2022年4月17日

愛すべき差し脚マルルットゥ

4月17日(日)のメインあやめ賞が満開の桜のもと行われ
5番人気のマルルットゥが有力視された今年の転入馬を抑え
鮮やかな差し切り勝ちを収めました。
1番人気は金沢の重賞勝ち馬で転入初戦を勝ったボサノヴァ、
2番人気が川崎からの転入初戦を快勝したアテナで、この2頭
以外は単勝人気で10倍以上を付けました。
先手を取ったのは去年の年度代表2歳カクテルライトでした。
2歳時重賞2連勝のスピードを生かし逃げの手を打ちましたが
セイシーキング・アテナの5枠二頭が楽をさせずに追走し、
ボサノヴァも差のない4番手でプレッシャーをかける展開に
なりました。緩みのない流れで向正面を進む中、追い込みが
武器のマルルットゥがいい手応えで上昇、第3コーナーでは
12頭立ての5番手まであがり勝負に加わってきました。
カクテルライトが苦しくなって後退する一方、アテナが
先頭に立って第4コーナーを回ります。これにボサノヴァが
競りかけて人気2頭での決着になるかと思わせましたが、
前半からエンジンをふかし続けたせいか、伸びを欠きました。
変わって3番手に上がったマルルットゥが前二頭を射程に
外から追い上げます。高松亮騎手の気迫のムチに応えて
一完歩ごとに差を詰め、一旦先頭に立ったボサノヴァを
ゴール前で捉え差し切りました。レース後の高松騎手は
満面の笑みを浮かべ、会心のレースを振り返っていました。
ハイペースを利したことは間違いありませんが、馬体なども
昨年に比べ成長しており、差し脚に磨きがかかった印象です。
馬名はフランス語で「愛する人」。ファンにも愛される
存在に育ってきました。

2022年4月17日

2022/4/17 あやめ賞【M2】

きょうのメインは3歳牝馬による重賞・あやめ賞1400mです。昨シーズンの最優秀2歳牝馬カクテルライトですがシーズン終盤の2戦で少しトーンダウン。今回のレースでは転入馬もいますが地元馬のみの重賞であること、そして1400mとなれば巻き返しも考えられますが、様相としてはボサノヴァが筆頭の感があります。金沢の重賞プリンセスカップ優勝、笠松遠征で3着と場数も踏んでいますし、何より持ったままの前走が強い勝ち方。鞍上も3週連続重賞制覇を狙います。
JRA中山競馬場では3歳牡馬クラシック初戦・皐月賞G1が行われます。のりこの週刊おばさん白書番組内で生放送しますが、随分人気が割れています。一筋縄ではいかない最近のG1。ちょっと買い方を変えてみようか。。。

2022年4月10日

マイネルアストリアが覇権に名乗り

興味深いメンバーが集まった4月10日のメイン赤松杯は
JRAからの転入馬ながら、去年盛岡競馬場で行われた特別
東京カップけやき賞に遠征し勝ったマイネルアストリアが
直線抜け出して快勝しました。
レースは去年11月の北上川大賞典以来の出走となる
マツリダスティールが先手を奪いました。マークに出た
ヴァケーションは2019年のGⅠ全日本2歳優駿の優勝馬、
今回は半年以上のブランク明けで+16キロの馬体重が
嫌気されて4番人気に甘んじましたが、注目の一頭でした。
実績から逃げると思われたマイネルアストリアは3番手。
過去JRA1勝、地方の交流競走2勝を先行力でものにして
いただけに苦しい位置取りにも見えましたが、山本聡哉
騎手の手ごたえは十分で、3~4角中間で2番手にあがり
直線入り口で先頭に立つとそのままゴールへ向かいました。
一方、一旦3番手に下がっていたヴァケーションが直線
外から盛り返しました。勝負所でやや苦しさをのぞかせた
ものの、最後はギアを入れ替えてマイネルアストリアに
首差まで迫っての2着でした。3着には南関東から再転入の
ヤマショウブラックが、この馬らしい差し足で入りました。
マツリダスティールは、楽な逃げにならず4着に沈みました。
ただ休み明けで+13キロだったことを考えれば、巻き返す
余地は十分ありそうです。実力馬がそれぞれ現時点での
力を出し切った見ごたえのあるレースでした。
勝ったマイネルアストリアはまだ今回でキャリア19戦目。
初の1600mの勝利(過去3勝はいずれも1800m)・初の
右回りでの勝利で、前途を自力で切り開いた印象です。

2022年4月10日

2022/4/10 赤松杯【M3】

筆者、開幕日は水沢競馬場へ参戦!過去2回の水沢遠征は昨シーズンの冬。このいずれもが競馬場到着直後に走路状況悪化のための中止となった憂き目にあったものが、気温も高く絶好の競馬日和ということで、今回は何の不安もなく現地入り。携帯電話の機種変更を終えてからの水沢入りとなったので少し遅くなり、レースはすでに折り返しの場面。目当てにしていた肉巻きおにぎりは完売(すでにブースはカラでした。。。残念!)、ホル定と中華に舌鼓を打ち、発走を間近に控えたG1大阪杯の馬券を仕込むため券売機へ向かうと、なんと弊社加藤アナに遭遇!少し雑談し豆券を購入。筆者はチマチマワイドを買うタイプの人間で、そのあとの水沢のレースも全部買いましたが、軸馬4着の縦目が多いこと多いこと。。。かみ合わない典型的な例。ま、そんな日もあるということで久しぶりの観戦を楽しく過ごしました。すでに発表になっていますが今年も向こう正面の桜の入場ができないことになりました。残念ですがまだまだ感染者が減らない県内ですから致し方なし、少しでも近くで見たいなら内馬場から全景を眺めるのもいいかもしれませんね。

さて開幕日は今年の3歳路線を占うレースでしたが、今日のメインは4歳以上の古馬戦線を占うこちらも重要な一戦・赤松杯(せきしょうはい)1600mが行われます。今年の古馬路線はフレッシュな顔ぶれ、4歳のマツリダスティールは1年ぶりの水沢凱旋で、成績だけ見ると多少ムラな面はありますが生え抜きの実力馬ですからやはり期待したくなります。そしてJpn1馬ヴァケーションが岩手転入。所属していた南関東での近走は振るいませんが秘める能力はメンバー随一ですから目が離せません。ほかにも南関東A1のリュウノセンター、安定感のあるツクバクロオー、JRA3勝クラスからの転入マイネルアストリアなど10頭で争われます。
岩手競馬クロスでは解説陣の予想馬券をプレゼントする「勝負の一枚」のコーナーを毎週展開しています。メール、FAX、はがきでご応募を随時受付けていますので、ぜひご参加ください。※このページ画面の右側に宛先を記載しています。

のりこの週刊おばさん白書では3歳牝馬クラシックの第1関門、JRA阪神競馬場のG1桜花賞を実況中継しますので、こちらもお楽しみに。

2022年4月3日

2022年度の岩手競馬の開幕を飾るスプリングカップは
1番人気のクロールキックが力強く抜け出し、世代のトップ
を牽引する存在という事をアピールしました。
逃げたグットクレンジングは大井からの転入初戦ながら
高知時代に重賞で事績を残した馬で、ケレン味なく逃げ、
2番人気のサンエイブレーヴが追走、ゆるみ無いペースで
レースは進みました。1番人気のクロールキックは冬場の
大井では結果を出せませんでしたが、昨年の岩手在籍時に
寒菊賞を圧勝した内容が高く評価されていました。道中は
4~5番手、第3コーナー手前では先頭から5馬身離され、
果たして届くか?と思わせましたが、3~4角中間では
内をすくう様に上昇、直線入り口でグットクレンジングに
並びかけると後は一気に突き抜けました。
過去3回の覇者はパンプキンズ、フレッチャビアンカ、
リュウノシンゲンと世代を代表する馬が並びます。今回
圧勝したクロールキックにも「駆け抜けた先の未来」が
広がってきそうです。

2022年4月3日

2022/4/3 スプリングカップ【M2】

2022シーズンの岩手競馬はきょうが開幕。現在(日曜あさ)は快晴!最高の競馬日和になりそうです。今年はJBCも開催される岩手競馬。賞金額もアップ!昨年の年度代表馬で、長年岩手の屋台骨を支えてきたエンパイアペガサスが引退。古馬戦線の勢力図も一変するでしょう。2歳、3歳、短距離、牝馬戦線、そして芝路線も熱い戦いが繰り広げられることと思います。3月から再開した岩手競馬クロスもさらに放送枠を拡大!盛岡開催最終週まで、のりこの週刊おばさん白書番組内はもちろん、その後の17:00-18:25でたっぷり実況をお送りします。加藤久智はじめとする楽しい仲間たちが賑々しくお送りします。
きょうのメインは3歳オープン開幕日恒例のスプリングカップ1600mでスタートします。クロールキック、リュウノガルシア、サンエイブレーヴなどの昨シーズンも岩手で活躍していた馬たちのほか、高知の重賞2着実績あるグッドクレンジング、園田姫路で12戦2着8回という安定感を誇るエイシンリュージュも有力候補となっています。
のりこの週刊おばさん白書ではJRA阪神競馬場のG1大阪杯の模様もお伝えします。こちらもお楽しみに。


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