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655回「東日本大震災津波伝承館」2021年12月4日OA

2021年12月04日 6:00 PM

10月、陸前高田市気仙町の東日本大震災津波伝承館を訪れました。先人の英知に学び、東日本大震災津波の事実と教訓を世界中の人々と共有し、自然災害に強い社会を一緒に実現することを目指しています。沢山の人に見て頂きたい為、入場は無料です。今年9月、オープンから丸2年で来館者が40万人に達しました。
ゾーンは「歴史をひもとく」「事実を知る」「教訓を学ぶ」「復興を共に進める」の4つに分かれています。「事実を知る」では、陸前高田市内の高田地区と今泉地区を結ぶ気仙大橋の橋桁=橋の道路部分の一部が展示されています。気仙大橋は、気仙川に流入した大津波の凄まじい力によって押し流されました。鋼鉄製の橋桁は大きく二つに分断され、折れ曲がり、ねじれ、一方は284m、もう一方は307m上流まで流されました。展示されているのは、307m上流まで流された物の一部で、重量は2.5トンもあります。赤茶けたその無残な姿から、自然の脅威を実感すると共に、津波は川を遡ることを再認識します。
その隣には田野畑村で、津波で押し流された消防車が展示されています。消防隊員たちは、水門閉鎖や避難誘導、消火活動、孤立した人たちの救助活動などに尽力しました。発災時に水門に向かうことはそれ自体、危険を伴います。更に地震被害や停電、自家発電装置の不具合などにより、困難な状況での作業となった水門もありました。また直ちに避難しない住民への説得や避難の介助を行う中で逃げ遅れた消防団員もいました。殉職した消防団員は県内で90人。速やかに地域住民が逃げていれば、消防団員が犠牲にならなくて済んだケースもあったのです。
東日本大震災津波伝承館は、浸水区域に立地し、津波注意報や津波警報が出されたら、すぐに高台に避難する必要があります。立花起一副館長は「広島の原爆ドームも、沖縄のひめゆりの塔も、歴史上の場所にある。この建物も山手ではなく、ここにあるからこそ実感できることがあると思っている」と話しています。
「教訓を学ぶ」ゾーンで心に残ったのが、災害が発生した時の人間の心理状態についての解説です。人の取る行動は「茫然としてしまう人」が約8割、「パニックに陥る人」が約1割、「避難行動に移る人」が約1割、ということです。いざという時に体が動くように、訓練が大切だと感じました。