気象と防災 マメ知識!

IBC岩手放送ホームページでは、広告・番組情報配信、閲覧履歴解析等のためにクッキーを使用しています。このお知らせを閉じるか閲覧を継続することで、クッキーの使用をご承認いただいたものとします。オプトアウトや詳細についてはIBC岩手放送「サイト規定」をご覧ください。

気象と防災 マメ知識!

気象予報士・防災士の神山 浩樹(IBCアナウンサー)がお届けする5分間。

◆放送日時
毎週土曜日17:50~17:55
番組開始:2009年4月〜

◆出演
神山浩樹(IBCアナウンサー)

お便り・お問い合わせ

582回「コロナ対策からの火災」2020年7月11日OA

2020年07月11日 6:00 PM

多くの人が集まる店や施設で、新型コロナウイルス対策の飛沫防止シートを見かけるようになりました。このシートは燃えやすい性質があり、火災に注意が必要です。

大阪府の枚方寝屋川(ひらかたねやがわ)消防組合によりますと、管内にある店舗内のたばこ売り場で、レジに設置していた新型コロナウイルス感染症予防の飛沫防止シートが焼ける火災が発生しました。これは販売しているライターを試しに点火したことが原因で燃え移ったものです。ケガ人や延焼が拡大することはありませんでしたが、一歩間違えば大きな火災になったと考えられます。消防組合が行った燃焼実験では、ビニール製の飛沫防止シートに、一度火がつくと一気に拡大し、全体に燃え広がっていくのが確認できました。しかも飛沫防止シートは燃えた状態でポタポタと垂れていくことから、レジ付近にある商品等に延焼が拡大、もしくはケガをする恐れがある、としています。消防組合では、このような火災を防止する為に、「飛沫防止シート付近では火気の使用、喫煙は絶対にしない」「売場では、飛沫防止シート設置期間中はライター等を点火させないようにし、不特定多数の人が手に届く位置に置かないようにする」「ライター等は必ず店員の目の届く所で管理」するよう呼びかけています。

手指消毒の際に使用する消毒用アルコールも取り扱いに注意が必要です。蒸発しやすく、可燃性蒸気となるからです。ウォッカ等のアルコール濃度の高い酒類を使用して消毒する場合も含めて、喫煙やコンロを使用した調理等、近くで火気の使用は危険です。加えて詰替えを行う場所では換気を行いましょう。詰替えの際に発生する可燃性蒸気は空気より重く、低い所に溜まりやすい性質があるからです。又、保管場所も気を付けましょう。直射日光の当たる場所に保管すると、熱せられることで、やはり可燃性蒸気が発生するからです。消毒用アルコールは、お店だけではなく、一般家庭でも使用する機会があります。バーベキューの時や、台所での使用など、火の近くに置かないよう気を付けましょう。

 

IBCラジオPR
IBCワイドFM

571回「コロナ禍の避難所運営」2020年4月25日OA

2020年04月25日 6:00 PM

今日は新型コロナウイルス感染症のクラスター=集団発生対策についてです。厚生労働省は、咳やくしゃみをする際、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖などで口や鼻をおさえる「咳エチケット」や、手洗いに加え、「密閉」「密集」「密接」の3つの密を避けるよう呼びかけています。「換気の悪い『密閉』空間」については、「部屋が広ければ大丈夫」「狭い部屋は危険」というものではありません。WHOは空気感染を起こす「結核・はしかの拡散」と「換気の回数の少なさ」の関連を認めていて、カギは「換気の程度」ということです。窓がある場合は2方向を1回数分間全開、これを1時間に2回以上。窓が1つしかなくても、入口のドアを開ければ窓とドアの間に空気が流れます。「多数が集まる『密集』場所」については、他の人と互いに手を伸ばして届かない十分な距離2m以上を取る、座席は隣の人と一つ飛ばしに座る、又互い違いに座るのも有効としています。「間近で会話や発声をする『密接』」についてWHOは「5分間の会話で1回の咳と同じくらいの飛沫が飛ぶ」と報告していることから、対面の場合は十分な距離を保ちマスク着用をお願いしています。

さて新型コロナウイルス感染拡大が続く中、もし自然災害が発生し、避難所に避難しなければならなくなった場合、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。内閣府は今月はじめ、各都道府県などに対して「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応について」通知しました。「可能な限り多くの避難所の開設」「親戚や友人の家等への避難の検討」。これらは避難所が過密になることを防ぐ為の措置で、ホテルや旅館等の活用も提案しています。又、避難所では「避難者の健康状態の確認」「手洗い、咳エチケット等の基本的な対策の徹底」「避難所の衛生環境の確保」「十分な換気の実施、スペースの確保」と、これまでの避難所運営以上の衛生管理が求められます。又、発熱、咳等の症状の人には「可能な限り個室や専用トイレを確保」し「一般の避難者とはゾーン、動線を分けること」としながらも、新型コロナウイルス感染症の場合は「軽症者等であっても原則として一般の避難所に滞在することは適当でない」とし、適切な対応を事前に検討するよう求めています。

自然災害が発生する前に官民一体となって、新型コロナ対策を考慮した避難方法を想定しておく必要があります。

448回「火災発見・通報の今、昔」2017年12月2日OA

2017年12月02日 6:00 PM

先月、東京都新宿区にある消防博物館で企画展「火災発見・通報の今、昔」を見学しました。学校の教室2つ程の6階の展示室エリアには、江戸時代から現代に至る火災通報の歴史を、パネルや写真、資料などで解説していました。

江戸時代の武家屋敷や小路には、大名・旗本が自警の為に設けていた番所などに、火災を知らせる仕事がありました。その道具として、青銅製の小形の釣鐘・半鐘、太鼓、ケヤキの1枚板などを木槌で叩く板木(ばんぎ)、銅鑼などが用いられました。火の見櫓は1658(万治まんじ元)年に設けられ、江戸の防火や警備を司った定火消(じょうびけし)屋敷に櫓を建てたのが始まりです。享保年間の火の見櫓は、町方の10町(約1キロ)に1か所の割合で建てられ、櫓の無い町には、番屋の上に火の見梯子が建てられ半鐘が備えられました。半鐘は、火事を発見した際の打ち方で出火点の遠近や、鎮火状況を知らせたそうです。火元に近い時は一打でジャーン…ジャーン…ジャーン。火消の出動を促す際は二打でジャーンジャーン…ジャーンジャーン。火元が近い際は連打しジャンジャンジャンジャンという打ち分けです。

明治後半には電話や報知機など機器が導入。大正時代には高い建物が立ち並び、火災発見が遅れる火の見櫓は、その役割を終えていきます。1923(大正12)年の関東大震災後、復興に際し、それまで電話交換手による回線交換だった通話を、1926(大正15)年1月からダイヤルを回せば消防機関に自動で繋がるダイヤル即時通話になり、火災専用ダイヤル番号が用いられるようになりました。当時は局番無しの「112」番でした。この数字が選ばれたのは、ダイヤル時間をなるべく短くしたいという発想です。しかし自動交換になっても従来の手動式電話と同じように、フックスイッチを数回上下させる習性が残っていました。フックスイッチの上下がダイヤルを回したのと同じ状態になり、違う番号に繋がる事例が数多く発生。そこで末尾番号を「2」から、局番号として使用していない「9」に変え、1927(昭和2)年10月から「119」番になったのです。今も昔も、火災の被害軽減には、早期発見・通報が大切です。

 

もっと読む