気象と防災 マメ知識!

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気象と防災 マメ知識!

気象予報士・防災士の神山 浩樹(IBCアナウンサー)がお届けする5分間。

◆放送日時
毎週土曜日17:50~17:55
番組開始:2009年4月〜

◆出演
神山浩樹(IBCアナウンサー)

お便り・お問い合わせ

568回「全国の予報区分」2020年4月4日OA

2020年04月04日 6:00 PM

紫波の「おむすびころりん」さんから質問をいただきました。ありがとうございます。「テレビの天気予報を聞いていて、東日本の日本海側と言うのがありました。北日本は北海道・東北地方を指すと思いますが、東日本、西日本、南日本は、それぞれどの県を言うのか教えて下さい。『東日本の日本海側って新潟や富山を言うのかな?』と夫に聞いたら、はっきりわからなかったようでした」ということです。

気象庁は全国を大きく4つに区分しています。「北日本」「東日本」「西日本」そして南日本ではなく「沖縄・奄美」です。「東日本」に該当するのは、関東甲信地方の「東京都、栃木県、群馬県、埼玉県、茨城県、千葉県、神奈川県、長野県、山梨県」、北陸地方の「新潟県、富山県、石川県、福井県」、東海地方の「愛知県、岐阜県、三重県、静岡県」以上、1都16県です。「西日本」に該当するのは、近畿地方の「京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県」、中国地方の「鳥取県、島根県、岡山県、広島県」、四国地方の「香川県、愛媛県、徳島県、高知県」、九州北部地方の「山口県、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県」、九州南部の「宮崎県、鹿児島県の本土、種子島、屋久島」以上、2府20県。又「沖縄・奄美」は「奄美群島、トカラ列島、沖縄県」です。質問にあった「東日本の日本海側」は北陸地方の4県「新潟県、富山県、石川県、福井県」を指します。

ところで岩手県は東北地方の太平洋側に位置し、気候区分は太平洋側です。しかし冬に関しては岩手を一括にして太平洋側の気候とは言えません。冬型の気圧配置となり北西の季節風が強まると、内陸の奥羽山脈沿いは雪が多く降り日本海側の特性が見られます。一方、内陸の平野部や沿岸では晴れて太平洋側の気候特性となります。冬の日照時間は奥羽山脈沿いの西和賀町湯田が約117時間、沿岸の大船渡がその3.5倍の約412時間。最大の積雪量の平均は湯田が178センチ、大船渡は12センチです。つまり岩手県の冬は日本海側と太平洋側の気候が混在していると言えます。

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567回「地震のはなしを聞きに行く」2020年3月28日OA

2020年03月28日 6:00 PM

今日は2013年3月、偕成社発行、文・須藤文音(すとうあやね)、絵・下河原幸恵(しもかわらゆきえ)「地震のはなしを聞きに行く」という本についてです。福祉施設職員の須藤さんは23歳だった震災当時、仙台で暮らしていました。気仙沼市の実家は津波の難の逃れたものの、気仙沼港で船の整備士をしていた父親が命を落としました。震災を避けるようにしていましたが「現実からにげつづけていいのか」考えるようになり、「なぜ父が死んだのか」知るため、3人の研究者を訪ねます。

地震学が専門の東北大学・松澤暢(まつざわとおる)教授は、平均約38年周期で発生している宮城県沖地震は、東日本大震災の時に同時に起こったことは恐らく間違いないと解説します。しかし、想定されていた宮城県沖地震の場所より沖合の方が大きく動き、その影響で宮城県沖地震の発生は早くなるかもしれないと考えている研究者もいれば、震災でプレートのエネルギーが放出され、暫く宮城県沖地震は起きないという意見の研究者もいる等、どれが正しいかはっきり分からず「宮城県沖地震が近い将来おこる可能性もあるということはおぼえていてもらったほうがいいと思います」と備えを呼びかけます。地震考古学が専門の産業技術総合研究所客員研究員・寒川旭(さんがわあきら)さんは、貞観地震の起きた9世紀と現代には共通するところがあると指摘します。830年~863年は日本海側で地震が続き、869年東北地方で貞観地震、878年関東・相模湾で地震、887年仁和(にんな)南海地震が発生。そして現代は2004年~2007年に日本海側で地震が続き、2011年に東日本大震災が発生しました。寒川教授は「次は首都圏の近くや南海トラフで地震がおこる可能性がとても高いわけです」と警鐘を鳴らしています。防災学が専門の関西大学社会安全研究センター長・河田惠昭(かわたよしあき)さんがおすすめする防災術の一つが「家のなかはつねに整頓!いらないものはすてる」です。阪神・淡路大震災の時、玄関に靴を脱ぎっぱなしにしていたり、階段に物を積んでいたり、家の中が散らかっていたりした人が沢山ケガをしたから、ということです。

須藤さんは、少しの知識と少しの意識で未来は変えられるとして「すこしでも被害をへらせるよう、大切な人をうしなうことのないように、ひとりひとりが自分のこととして、この震災を考えてほしい」と結んでいます。

566回「正しく怖がる」2020年3月21日OA

2020年03月21日 6:00 PM

被災者の支援に取り組む一般社団法人SAVEIWATEが出版した「東日本大震災被災者手記集 残したい記録 伝えたい記憶」。A5版64ページの手記集には、ふるさとを離れて盛岡で暮らす内陸避難者など16人が寄稿しています。その内の1人、小笠原明子さん(72)に今の思いをお聞きしました。

2011年3月11日、当時、大槌町吉里吉里で0歳児から5歳児まで75人を預かる保育園の園長だった小笠原さんは、午後2時46分、大きな揺れに襲われました。地震発生後、2人の母親がそれぞれ2人の子どもを迎えに来ました。鉄筋2階建ての園舎は遠くに太平洋を望む海抜23mの小高い地にありました。小笠原さんは「絶対、津波が来るから保育園で待っていましょう」と訴えましたが、1人は「足が不自由な祖母が自宅にいるから助けたい」、1人は「夫が自宅にいるから共に逃げたい」と、それぞれ子どもを連れ、車で坂を下りていきました。それから間もなく「津波だ!」と悲鳴が上がり第一波が襲来。園ではこの場所でも危険だと判断し、子どもたちをおんぶ、抱っこ、又は手を引いて、地域の人たちに助けられながら更に高台に避難しました。高台からは恐ろしい海の変化に目を向けることができませんでした。午後4時30分過ぎに園舎に戻ると、町は変わり果て、園に通じる坂の途中まで流木がありました。13日の朝、瓦礫の中、辿り着いた釜石の自宅は全壊。19日、連絡が取れない夫は遺体で発見されました。母親が連れて帰った園児4人も犠牲になりました。

小笠原さんが手記集に寄せた体験談のタイトルは「正しく怖がる」です。東日本大震災の際、「過去の津波はここまで来なかったから、今回も何とも無い」と逃げずに被災した方がいたことから、「自分の住む地域でどんな自然災害が起こり得るのか正しく知り、正しく怖がって、正しく自分の身を守る行動を速やかに取ってほしい」という思いが込められています。震災後、娘を頼って盛岡に移住した小笠原さん。地域防災の集まりに積極的に参加する中で、自分の震災体験だけではなく、地域での備えの大切さも、伝え続けることにしています。

 

565回「内陸避難者の現状」2020年3月14日OA

2020年03月14日 6:00 PM

東日本大震災での盛岡の避難者の現状や課題について、内丸にある「もりおか復興支援センター」を取材しました。こちらは2011年7月に開所、盛岡市が委託し、一般社団法人「SAVE IWATE」が運営しています。スタッフ13名は、センターに登録されている540世帯の被災者に毎日、訪問や電話により生活状況の変化を尋ね、福祉や介護など、専門家に繋ぐ必要のある方には同行しています。その他、センター内でのお茶会などサロン活動、囲碁将棋、写真、花壇づくりなどサークル活動のサポートをしています。

センターの支援は、当初、被災地復興の歩みと共に「帰還支援」を行ってきましたがその後、「定住支援」に変化してきました。金野万里(きんのまり)センター長は「被災規模が甚大で、まちが再生しない中、地元に戻れず盛岡への定住を希望する人が増えてきたのが現実でした。2つの要因があり、1つは被災した高齢者は、盛岡や近郊に住む家族や親戚を頼って避難してきた方が多く、時間の経過と共にこちらでの暮らしを希望するようになったこと。もう1つは、沿岸で職を失った世代が、盛岡で職を得たことにより定住を希望するようになったからです」と説明します。岩手県が整備している内陸の災害公営住宅は、一関、盛岡、花巻、北上、遠野、奥州と6つの市に13棟あります。盛岡の4棟の内、南青山地区の99戸入居の鉄筋コンクリート造り4階建て災害公営住宅は県内で唯一、未だ工事中です。先日、現場を見に行くと、かつてあった杉林は伐採され、敷地全体が高さ2m50cm前後の白いパネルで覆われていました。令和2年度完成予定ですから、1年後、やっと避難者はみなし仮設を離れ、落ち着いて暮らせるようになります。

震災から丸9年。内陸避難による生活環境の変化により、体調を崩している子ども達がいたり、被災時から更に高齢になり健康に不安を抱える高齢者がいたりするということです。センターでは、その皆さんの心身の健康をサポートすると共に、来年度に完成する南青山地区の災害公営住宅での入居者のコミュニティ形成、そして南青山町の住民とのコミュニティ形成のサポートをしていくことにしています。

564回「あなたにつなぐメッセージ」2020年3月7日OA

2020年03月07日 6:00 PM

今日は宮古市中央公民館で発行した、東日本大震災の体験集「あなたにつなぐメッセージ」です。被災体験を語り継ぎ、今後の防災意識向上、減災につなげてほしいという思いが込められています。2012年の1冊目は震災後半年から1年の間に聞き取った主に避難行動に関する59の証言、2冊目は震災から2年が経つ中で、避難後、どのように助け合い生き延びたのか、教訓などを振り返った52の証言が収められています。

上村(わむら)の60代女性は、あの日、夫と2人、釜石で大地震に遭い、避難所に辿り着きました。避難する際、乗り捨てた車は津波で失いました。数日後、タクシーで滝沢の妹宅に移動。そこで真っ赤な尿が出て驚きました。避難所では、紙コップを使い回していたことが嫌で水分を全く摂っていなかったのです。「病気になる一歩手前だったのでは」と、水分摂取の大切さを訴えます。自宅が全壊した藤原の70代女性は、避難所には行かず娘の所に身を寄せました。ある時、避難所で暮らす知人から「いーね、お前さんだけ寒い思いもしないで、風呂にも入って」と妬まれました。その言葉がショックで、精神的に参ってしまった彼女は「家の外に出るのが嫌になった」と、辛い胸の内を明かします。重茂姉吉(おもえあねよし)の60代男性は、地区住民の津波への意識について考察しています。姉吉集落では、明治29年の大津波で住民78人の内、生存者は2人。昭和8年の大津波では漁業者約50人を含む111人が犠牲となり、生存者はわずか4人でした。姉吉では犠牲者を悼み、昭和の津波の後「大津浪(つなみ)記念碑」を建立。「此処(ここ)より下に家を建てるな」と重い戒めを刻みました。そして東日本大震災の大津波では、隣の千鶏(ちけい)地区で30人が命を落としました。男性は「津波といえば姉吉が怖い所だとなった。おそらく千鶏の人達もそう思っていただろう」と指摘。東日本大震災で千鶏地区での犠牲者が多かったのは津波への油断があったのでは、と振り返り「これまで70数年騙されてきたという思いがある」と記しています。

私達は過去の津波をできるだけ後世に伝えると共に、今回の震災で被災しなかった場所でも次の大津波で被災するかもしれないことを想定し、避難することが肝要と感じました。3.11大津波体験語り継ぎエピソード集は、宮古市HP「東日本大震災関連」からダウンロードし見られます。

563回「まるごとまちごとハザードマップ」2020年2月29日

2020年02月29日 6:00 PM

今日は「まるごとまちごとハザードマップ」についてです。これは国土交通省が推し進める取り組みで、地域をまるごとハザードマップに見立て、洪水などで浸水した際の情報や、避難所の情報を電柱などに標示するものです。平時は水害の危険性を実感し、発災時は命を守る為の避難行動を促すことで、被害を最小限に留めることが狙いです。国土交通省によりますと、2018年9月末時点で、全国181の自治体で実施しているということです。標識は大きく3種類あり、川の氾濫による「洪水」、大雨により浸水する「内水」、台風や発達した低気圧が通過する際に潮位が大きく上昇する「高潮」です。

新潟県三条市の例です。気象庁によりますと、平成16年7月新潟・福島豪雨では、新潟県中越地方や福島県会津地方で記録的な大雨となりました。7月13日、新潟県中越地区では、五十嵐(いからし)川や刈谷田(かりやた)川など6つの河川の11か所で堤防が決壊し、市街地が浸水、がけ崩れが多数発生しました。新潟県三条市では9人の方が犠牲になり、重傷者1人、10935棟が被災しました。三条市の住宅街の電信柱には、この時の洪水でどれだけ浸水したか標示されています。通学路にある標識の一番上には緑のマークで「災害時避難所」「第一中学校・嵐南(らんなん)小学校」と、真ん中には青地に大きな白いマークと文字で「1.8m」と実績浸水深が記され、その下に「平成16年7月13日に五十嵐川がはん濫し、この場所は青いラインの高さまで浸水しました」と標示されています。

この取り組みについて実施自治体などにアンケートをとったところ、防災への興味の有無に関わらず「日常生活で気づいてもらえる」、一度設置されると継続的にリスクを伝えられ「紙媒体のように破棄・紛失されることがない」、道路や施設の利用者など「伝えたい人に伝えることができる」、住民が目にすることで「まち全体に浸水リスク等を伝えることができる」という回答が寄せられました。県内でも津波や洪水跡の標識がありますが、この取り組みは過去の浸水の他、想定の浸水も標示することが特徴的で、これから起こり得る災害を実際にイメージできる有効な手段になりそうです。

 

562回「古館地区の取り組み」2020年2月22日OA

2020年02月22日 6:00 PM

紫波町の古館地区で住民が主体となり、より地域に根ざした防災情報を発信しようというホームページが完成し、先月31日に公開されました。この「古館地区防災ポータルサイト」を制作したのは、NPO法人古館まちづくりの会で活動する9人です。盛岡のベッドタウンである紫波町古館地区は、他の地域から引っ越してきた人が多いことから、防災に関する情報を共有してもらおうと、およそ10か月かけ作り上げました。地区の小学5年生以上の半数にあたるおよそ4000人の住民アンケートの回答や、ワークショップを通した幅広い年代の意見が反映されています。

サイトにアクセスすると、古館地区の地図上に5種類のカラフルなマーカーが配置されています。赤は「消火栓」、青は「防火水槽」、黄色は「発電機」、緑は「公衆電話」、紫はその場所の過去の災害時の「写真」です。5種類全てのマーカーを表示する他、必要な情報だけ表示することもできます。例えば黄色の発電機を選ぶと古館公民館他4か所に、緑の公衆電話を選ぶとJR古館駅前他4か所にあること等、地域に特化した情報が得られます。紫の写真をクリックすると、過去の浸水被害10か所の写真が見られます。1時間降水量71ミリを観測した2013年8月の豪雨の写真では、住宅地が床上浸水し、公園脇を腰の辺りまで泥水に浸かりながら歩いている人たちの姿が写っています。今後、豪雨により同様の状況になることが予想され、この災害を経験していない人でも浸水をイメージし、速やかな避難につながることが期待されます。

サイトはこの他、非常食や防災グッズの知識、クイズ形式で防災について学ぶページも設けられ、普段から備えを見直すきっかけになりそうです。そして災害が発生した際は、公民館長など避難所となる場所の責任者にホームページ更新の権限を付与し、避難所の開設情報や被災状況などをいち早く伝えてもらえるような仕組みづくりも検討されていますNPO法人古館まちづくりの会では「このポータルサイトは、古館地区という紫波町の中の1つの地区の防災・災害支援に特化したものです。この取組みや手法を、古館地区以外の地域へ実践事例として発信することで、県内外に地域防災の取組みを広げていきたいと思います」としています。

 

561回「気象に関する質問3」2020年2月15日OA

2020年02月15日 6:00 PM

IBCアナウンス学院の気象の講義で受講生から出た質問についてです。

Q.太陽は熱いのに、標高が高いほど気温が低くなるのはなぜでしょうか?

A.太陽に近いほど気温が高いなら、岩手山が県内で最も気温が高くなりそうですが、そうではありません。岩手山の高さは2038m、約2km。地球と太陽との距離は約1億5000万kmです。岩手山が平地より太陽に近いと言っても誤差の範囲なのです。さて太陽の光は空気をほとんど通り抜け、まず地面を暖めます。そして地面の暖かさによって、地面に近い所の空気が暖められます。更に体積が変わらなければ空気の濃さによって気温が決まる性質があります。つまり気圧が高いほど高い気温で、逆に気圧が低くなれば低い気温になります。高い山は気圧が低いので、気温も低くなるのです。

Q.降水確率は、どのような目安にすればよいのでしょうか?

A.降水確率は1ミリ以上の雨や雪の降る可能性を0から100%まで10%刻みの確率で表すものです。「正午から午後6時までの降水確率、内陸は30%」という場合、内陸のどこでも30%の確率で降るということです。面積の30%で降るわけでは無く、又雨や雪の強さや量も問題にしていません。降水確率は野球の打率に似ています。選手がヒットを打つか打たないかは2つに1つで確率50%・5割。しかし注目されるのは3割のような打率で、過去の打数に対する安打比です。降水確率も過去の統計を元に計算しています。例えば「降水確率30%」であれば、同じような気圧配置や気象条件が10回現れた時、雨が3回降ったという意味です。私は外を出歩く際、雨具の用意は30%以上が基準です。ただ20%でも、大気の状態が不安定ならば突然の雨がどこで降ってもおかしくないので、やはり雨具を用意します。

Q.雨量や風速を聞いても、どの位だと危険なのか、いまいちピンときません。ご説明をお願いしたいです。

A.例えば天気予報でよく耳にする「50ミリの雨」「30mの風」という情報は、数字だけでは具体的にイメージできません。しかし50ミリの雨は「滝のように降り車の運転は危険」、30mの風は「養生の不十分な仮設の足場が崩落する」等、気象庁HPの「雨と風の階級表」に詳しく掲載されています。参考になさって下さい。又、そもそもお住まいの地域にどんな災害の危険があるのか、いざという時、どこに避難すれば良いのか、ハザードマップで確認することが大切です。

 

560回「気象に関する質問2」2020年2月8日OA

2020年02月08日 6:00 PM

IBCアナウンス学院の気象の講義で受講生から出た質問についてです。

Q.何か月先まで天気や気温を予報できますか?

A.気象庁では1日単位の天気や気温を1週間先まで予報し発表しています。1週間より先になると、日々の天候を左右するような移動性の低気圧や高気圧の予測が困難になります。そこでそれより先の季節予報では、1週間や1か月間を平均した大まかな天候を予報します。又、局地的な天候を予測することも困難になる為、東北地方といった地域の平均的な天候を予測しています。具体的に、天気予報では「内陸の明日は晴れるでしょう」「明日の最高気温は25度の予想です」といった断定的な予報に対し、季節予報では「東北地方の今後1か月は晴れる日が多く、気温が『高い』確率は50%です」というような確率表現を用いた予報を発表しています。尚、季節予報には、毎週木曜日発表「1か月予報」、毎月25日頃発表「3か月予報」、毎年2月25日頃発表6月~8月の「暖候期予報」、毎年9月25日頃発表12月~2月の「寒候期予報」があります。

Q.夕焼けが綺麗に見える日と見えない日の条件の違いは何ですか?

A.夕焼けが綺麗に見えるかどうかは2つの条件があると思います。1つ目は「西の空が晴れている」。岩手県が高気圧に覆われている時、又は西から高気圧が近づいているような時は、西の空が晴れて綺麗に見えると思われます。2つ目は「大気中のチリやホコリが少ない」。雨上がりでチリやホコリが洗い流され空気が澄んでいるような時は条件が良いと思います。逆に気圧の傾きが急で風が強かったり何日も晴れて地面が乾いた状態だったりすると、チリやホコリが舞い上がりやすく空が霞み、夕焼けが綺麗に見えないのではないでしょうか。

Q.天気や予想気温が各局若干異なるのはなぜでしょうか?

A.テレビのエリア毎のポイント予報が違うことがありますが、これは契約している気象会社によって予報が違うからです。背景には「資料の選び方」「計算の仕方」の違いがあります。予報で使う資料は、一般的に目にしない実況天気図、高層天気図、数値予報天気図と、様々な専門天気図があり、どれを重視するかによって違いが出てきます。又、予報を出す為の気象会社独自の計算式があり、予報の差になって現れるのです。各局の予報が異なった場合、予報が難しい天気ですので、異なる天気に対応できるよう準備すると良いでしょう。

 

559回「気象に関する質問1」2020年2月1日OA

2020年02月01日 6:00 PM

IBCアナウンス学院の気象の講義で受講生から出た質問についてです。

Q.みぞれとひょうの違いは何ですか?

A.霙(みぞれ)は、雨と雪が混ざって降るものを言います。日常会話で「霙混じりの雨」「霙混じりの雪」という言い方を耳にすることがありますが、それでは前者は「雨と雪が混ざった雨」、後者は「雨と雪が混ざった雪」になり、気象用語としては正確ではありません。次に雹(ひょう)は、積乱雲から降る氷の塊のことで直径5ミリ以上のものを言います。尚、似たような氷の塊で霰(あられ)がありますが、こちらは直径5ミリ未満のものを言います。尚、霰には2種類あり、簡単につぶれる白い氷の粒「雪あられ」と、簡単にはつぶれない半透明の粒「氷あられ」です。又慣用句で「雨あられ」がありますが、こちらは雨やあられのように弾丸や矢が降り注ぐ様子を表していて、気象用語ではありません。

Q.冬に空気が乾燥するのはなぜですか?又、インフルエンザの流行とお天気の関係性があったら知りたいです。

A.冬に空気が乾燥するのは、空気中の水蒸気量が少ないからです。夏のように気温が高ければ空気中に含める水蒸気量が多くなり、冬のように低ければ逆に含める水蒸気量が少なくなります。乗り物の定員を気温、乗員数を水蒸気量、乗車率を湿度に例えて説明します。30人乗りのマイクロバスに15人乗っていたとすると乗車率50%です。6人乗りの乗用車に3人乗っていても乗車率は50%です。30人乗りを夏、6人乗りを冬とすると、同じ乗車率=湿度50%でも、乗員数=水蒸気量は15人と3人のように、冬の方が少なくなります。冬に外気の湿度が50%だとしても乾燥しているように感じるのは、空気中に含まれる水蒸気量が少ないからなのです。インフルエンザの流行とお天気は密接な関係があります。冬は空気の乾燥の他、厳しい寒さにより、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。

 

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