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気象と防災 マメ知識!

気象予報士・防災士の神山 浩樹(IBCアナウンサー)がお届けする5分間。

◆放送日時
毎週土曜日17:50~17:55
番組開始:2009年4月〜

◆出演
神山浩樹(IBCアナウンサー)

637回「雷が鳴ったら」2021年7月31日OA

2021年07月31日 6:00 PM

「平泉ぬ生息すてにゃぁ✕2のおんちゃん」から川柳のお便りを頂きました。ありがとうございます。「ゴロゴロづぅ おりゃ様聞けで ヘソ隠す。午後ぬ、なるっつぅど、おりゃ様雲が湧いで来て、ゴロゴロど、おりゃ様、聞けで来るゲット、おりゃ様ば聞くど、『こりゃ、おりゃ様鳴って来たがら、ヘソ隠すんだじゃ』って語りながら、おらんどごさ来たった、ばぁちゃんが、ほのあだりがら出はって来るような気ぃしすや」

「おりゃさま」とは「らいさま」「おらいさま」とも言い、雷のことです。雷は夏・冬問わず発生しますが、気象庁が雷を観測した月別の日数を見ると、8月が盛岡3.3日、宮古が2.5日と、1年の中で一番多くなっています。岩手の夏は雷の季節といえます。夏は、日中の強い日射によって暖められた地面付近の空気が上昇し、背の高い積乱雲となって雷を発生させます。夏の雷は、広範囲に発生し長時間継続する特徴があります。そして午後から夕方がピークになります。『こりゃ、おりゃ様鳴って来たがら、ヘソ隠すんだじゃ』、つまり『雷が鳴ってきたから、おなかを隠しなさい』というのは、夏場の気象変化に対する言い伝えと考えられます。雷が発生するような時は、同時にザーッと激しい雨の降ることがあります。雷雨になる前までは暑かったのに、急に気温が下がることがあり、おなかを冷やさないように、という昔の人の知恵なのでしょう。尚、同じ雷でも日本海側の秋田市では、月別で11月5.6日、12月4.8日と、冬にかけて多くなっています。この時期に日本海側で多く発生する雷は、大陸から吹き出してきた寒気が日本海で暖められて発生する積乱雲によるものです。

さて岩波書店、青木孝著「いのちを守る気象学」では、雷から身を守る為に覚えておいた方が良い「30~30」という数字を挙げています。はじめの「30」は、電光が見えてから雷鳴が聞こえるまでの時間「30秒」です。音の進む速さを毎秒350mとすると、30秒なら10.5キロです。雷雲が約10キロ先にあることになります。電光が見えてから雷鳴が聞こえるまでの時間が30秒以内になったら、雷雲が近づいていると考えられます。建物や車の中に避難するなど、安全確保に努めましょう。次の「30」は、その後、電光や雷鳴がおさまってからの時間「30分」です。30分を経過したら安全とみてよいでしょう。

 

636回「土砂災害の前兆2」2021年7月24日OA

2021年07月24日 6:00 PM

前回に続き、土砂災害の前兆現象についてです。土砂災害の危険箇所は、大きく3つに分類されます。土石流発生の恐れがある「土石流危険渓流」、がけ崩れ発生の恐れがある「急傾斜地崩壊危険箇所」、地すべり発生の恐れがある「地すべり危険箇所」です。

国土交通省では、過去に発生した土砂災害について、住民がどのような前兆現象を確認しているか分析しています。その資料によりますと、災害が起こる2時間以上前は「河川水位の上昇」「渓流内で石が転がる音」「流水の濁り」「流木・倒木の発生」「小石がパラパラ落ちる」「斜面の湧水、表面流の発生」「土臭いにおい」です。この前兆現象の背景についてです。土石流は、降雨量増加と共に次の3つのケース「渓流上流で水位が上昇し、堆積していた土砂が移動し始める」「上流の山腹斜面が不安定化し崩壊が発生する」「崩壊した土砂が一旦渓流に堆積し、流水を堰き止め天然ダムになり、決壊し下流に流れる」に分類されます。これらの過程で、流水の濁りや石が転がる音が発生したとみられます。又、がけ崩れの場合、降雨により斜面に雨水が浸透し、不安定になり、小石がパラパラ落ちたり、土臭いにおいがしたりする前兆現象が発生します。災害が起こる1時間から2時間前は「水の溢れ」「斜面の膨らみ、亀裂の発生」「土砂流出」です。地すべりの場合、豪雨などにより地下水位が上昇したり、斜面が膨らんだり亀裂が発生したりして、その後、急速な移動が始まり、最終的に滑落に至る場合がある、ということです。災害が起こる1時間前までは「渓流内の火花」「水位の激減」「地鳴り」「渓流付近の斜面崩壊」です。火花は、なかなかイメージできませんが、砂防・地すべり技術センターが平成21年7月の山口豪雨の際、土石流が発生した地区の住民に行ったアンケートによると、「石がぶつかり合う音」の他、「石がぶつかり火花の発生」が確認されています。

これらの前兆現象は、全ての場所で必ず起きるわけではありません。大雨の際は、いつでも避難できるように準備しておきましょう。そして、普段と違って、少しでも身に危険を感じたら避難するようにしましょう。

 

635回「土砂災害の前兆1」2021年7月17日OA

2021年07月18日 6:00 PM

土砂災害の危険箇所は、大きく3つに分類されます。土石流発生の恐れがある「土石流危険渓流」、がけ崩れ発生の恐れがある「急傾斜地崩壊危険箇所」、地すべり発生の恐れがある「地すべり危険箇所」です。県によりますと、今年3月末時点で、県内で土砂災害の恐れがある箇所は1万3316カ所です。その内、土砂災害が発生した場合に、住民の生命又は身体に危害が生じるおそれがある「土砂災害警戒区域」は1万1079カ所。この指定は、「傾斜度が30度以上で高さ5m以上は急傾斜地崩壊の恐れ」など基準があります。

土砂災害警戒区域の内、建築物に損壊が生じ住民の生命又は身体に著しい危害が生じる恐れがある「土砂災害特別警戒区域」は、1万265カ所あります。この内、土石流特別警戒区域は4813カ所あり、市町村別では、岩泉町554カ所、宮古市404カ所、一関市394カ所の順に多くなっています。地すべり警戒区域は123カ所ありますが、特別警戒区域に指定されている場所はありません。急傾斜地崩壊の特別警戒区域は、5452カ所あり、一関市624カ所、陸前高田市444カ所、宮古市414カ所の順に多くなっています。

国土交通省では、2004年、2005年に発生した土砂災害について、土石流、がけ崩れに分類して、住民がどのような前兆現象を確認しているか分析しています。その資料によりますと、土石流災害の場所で渓流の前兆現象は「地鳴り・山鳴り」28事例、「水の溢れ」19事例、「渓流内の石が転がりぶつかる音」17事例、「流水の濁り」が15事例ありました。その他「小石がぱらぱら落ちる」「斜面の湧水、表面流」「河川水位の上昇」などがあり、これらの前兆現象は避難に有効と考えられます。がけ崩れ災害の場所で住民が確認した前兆現象は、「小石がぱらぱら落ちる」5事例、「流水の濁り」5事例、「斜面の湧水、表面流」4事例、「流木・倒木の発生」4事例等です。また、「川の氾濫」「河川水位の上昇」等、斜面に関係しない前兆現象も住民は見ており、これらの前兆現象が避難に有効と考えられます。次回も土砂災害の前兆現象について取り上げます。

 

634回「『もやってる』『谷の出口』」2021年7月10日OA

2021年07月10日 6:00 PM

今日は、ラジオをお聞きの方からいただいた質問にお答えします。宮古の不埒なポークさんからです。ありがとうございます。「神山気象予報士にお聞きしたいんですけど、靄(もや)がかかっている事を『もやってる』というのは気象用語としてあるんでしょうか?Nスタの井上さんが天気予報のコーナーでよく使うんですが、『もやってる』というと船を港にもやい綱で係留してる状態しか思い当たらないんですよ。井上さんの隣に立ってる森田さんも指摘しないところをみると、普通の気象用語なんですかねえ」。

「靄」は、空気中に小さな水滴が浮いていて見通しが1キロ以上10キロ未満の状態です。似た現象で「霧」がありますが、こちらは見通しが1キロ未満の状態です。霧の方がより見通しが悪く、車の運転には注意が必要です。「靄」「霧」共に気象用語で、区別して使っています。さて「もやってる」という言葉は、気象庁で扱う気象用語ではありません。日本語の表現としてはあります。大辞林第三版には「靄る:靄がかかる」が載っていて、例文として「少し靄ってきた」を挙げています。「靄る」は、小型の国語辞典では新明解国語辞典に掲載されています。出版社の三省堂によりますと「2004年の第六版から採録しています。比較的新しく使用されるようになった語と思われ、実際には『靄っている』の形で、状態を表すことが多いのではないでしょうか」ということです。

続いて奥州市の匿名希望さんです。ありがとうございます。「神ちゃんに質問です。大雨の時『がけの近くや谷の出口近くにお住まいの方はお気をつけ下さい』と何度もラジオからお知らせいただきましたが、谷の出口って、どういった場所のことですか?」

扇状の地域と書く「扇状地」という言葉をお聞きになったことがあると思います。扇状地は土石流と関係があります。山に挟まれた細長い溝のような地形が谷です。谷を流れる渓流が山間部を抜けると、扇のように放射状に広がる平坦な地形になります。扇の要にあたる部分が「谷の出口」と言います。渓流は、洪水になると、土砂や小石を巻き込みながら土石流となり、谷の出口から放射状に広がります。つまり扇状地は、土石流が堆積した場所なのです。水はけが良く、構造物の基礎としては良好な地盤ですが、土石流に遭遇する危険があります。扇状地の中でも、谷の出口に特に注意が必要なのです。

633回「津波伝承絵本『奇跡の水門』」2021年7月3日OA

2021年07月03日 6:00 PM

今日は、東日本大震災の津波から村を守った普代水門の教訓を伝える絵本「普代村を守った『奇跡の水門』」についてです。普代村と大阪府の追手門学院大学が共同制作したもので、A4版40ページ、現地視察の資料として使えるA5版ミニ絵本もあります。

内容は「こんぶ」や「しゃけ」など、海の幸に恵まれた村の紹介から始まり、巨費を投じる水門に反対する住民を説得し建設した、当時の村長・和村幸得さんの思い、そして普代水門のお陰で津波から村が守られたことが描かれています。普代水門は、外海に面した普代浜から普代川を遡り海から300m地点にあります。高さ15.5m、総延長205mと巨大なもので、130トンもの重さがある門扉4つと、水門の南側、県道44号上に設けられた開閉式門扉で構成され、水門上部には、建屋が5つ並びます。よく見ると建屋の途中に「23.6m」と東日本大震災の津波の高さを示すプレートがあります。実は大津波は水門の高さを8m上回ったのです。県道にかかる門扉も5分の1程度しか閉じないトラブルがありましたが、それでも水門の1キロ上流までの浸水で津波を防いだのです。

絵本は、普代村と追手門学院大学の学生との交流から生まれたものでした。震災後、年2回、村の振興を図る為に訪れた学生が、普代水門に焦点を当て、防災の重要性を伝えていきたいと思い、紙芝居の制作を始めました。村は、その紙芝居を元に、去年6月から8月、クラウドファンディングで全国に呼びかけ、支援により絵本が出版されました。絵本は1500部発行、ミニ絵本は1000部発行。絵本は県内全ての小学校に寄贈し、図書室などで活用いただいているとのことです。村の担当者は「百聞は一見にしかず。普代水門は動けないので、まずは一度見に来て大きさを体感していただきたいです。『奇跡の水門』と言われていますが、奇跡でもなんでもなく、過去の教訓から未来の村の為に、熟慮を重ねた結果だと思います。その様子がわかりやすく描かれている絵本。多くの人に読んでいただき、震災の教訓が未来に受け継がれていけば幸いです」と語っています。絵本は三陸鉄道・普代駅にあるアンテナショップ「あいで」の他、インターネットからは「奇跡の水門」で検索すると47クラブECサイトから購入になれます。

632回「災害時の断水」2021年6月26日OA

2021年06月26日 6:00 PM

今日は、災害時の断水についてです。盛岡市上下水道局によりますと、盛岡市の水道水は、盛岡・都南地域は、米内川、中津川、雫石川、簗川の4つの川。玉山地域は岩手山と姫神山からの湧き水や地下水などを利用しています。取水後、市内7つの浄水場で、ゴミ、ニオイ、色を取り除き、薬品を入れて消毒しキレイにしてから、私達の家庭に届けられます。

10年前の東日本大震災の際、盛岡市は震度5強の揺れに見舞われ、約30時間に及ぶ大規模停電が発生し、約3万世帯が断水しました。断水の主な原因は、浄水場で水道水が作れなくなった為でした。水道水は、浄水場から「送水管」を通って、水を配る池と書く「配水池」に蓄えられ、「配水管」を通って各家庭に送られます。停電により水道水が作れなくなると、配水池や送水管などが空になります。復旧後、そのまま水を送ると、沈殿していた錆などを巻き上げ混濁する為、配水池や送水管の清掃が必要、ということです。盛岡市上下水道局では、震災の停電の教訓を踏まえ、各浄水場とも自家発電機など停電に備えた設備を整備しました。沿岸での断水は、盛岡市の停電とは違い、地震・津波により、取水場・浄水場・ポンプ場・配水池・配水管等が破損しことによるものでした。発災後、盛岡市上下水道局では、市内の給水の他、大阪市や神戸市など全国の応援隊と連携し、沿岸被災地の応急給水も行いました。ある職員は『釜石の小さな避難所で給水を終えて車に乗り込んだら、縁側に座っていた、おそらく足が不自由と思われる高齢女性が拝むようにして見送ってくれました』と当時を振り返ります。

盛岡市上下水道局では「災害に備えて日頃から浴槽などに生活用水を溜めておくことを心がけてください。溜めおきは、小さなお子さんの事故等に十分ご注意ください。又、受水槽を設置してポンプにより各戸に給水をしているマンションやアパートでは、発電機が無い場合、停電時に水道水を利用できなくなることが想定されます。普段から水のくみ置き等の対策をしてください。停電時に水が出る場合でも、受水槽内に残っている水しか使えないので、節水に努めてください。停電復旧後は、水道水に空気や錆などが混じり、濁る場合があります。しばらく水道水を流してからご使用ください」と呼びかけています。

631回「新平年値」2021年6月19日OA

2021年06月19日 6:00 PM

先月、更新された気象庁が発表する平年値についてです。平年値は、気温、降水量などその時々の気象や、冷夏、暖冬などの天候を評価する基準として利用されると共に、その地点の気候を表す値として用いられています。気象庁では、30年間の平均値をもって平年値とし、10年ごとに更新しています。これまで1981年~2010年の観測値による平年値を使用していましたが、今年は平年値を更新する年にあたり、1991年~2020年の観測値による新しい平年値を、5月19日より使用しています。

新平年値と以前の平年値を比較すると、年平均気温では、北日本と西日本で0.3度、東日本で0.4度、沖縄・奄美で0.2度高くなり、地点によっては0.5度高くなっています。盛岡では0.4度高くなりました。気象庁は「日本の平均気温は、長期的に見て、様々な時間スケールの変動を伴いながら上昇しており、1980年代後半から急速に気温が上昇しています。その背景には、温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化による長期的な昇温傾向と数十年周期の自然変動の影響があると考えられます。又、地点によっては都市化も影響していると考えられます」としています。降水量に関しては、春の西日本や夏の東日本太平洋側で5%程度少なくなりましたが、夏の西日本や秋と冬の太平洋側の多くの地点で10%程度多くなりました。盛岡の降水量は1%増加と、ほぼ変わりません。降雪量は多くの地点で少なくなっており、30%以上減る地点もありました。盛岡は23%減っています。この点について気象庁は「気温は上昇し、降水量は増加している地点が多いことと合わせて考えると気温が高くなったことで、降水があっても雪ではなく雨として降りやすくなったことが要因の一つとして考えられます」としています。

又、盛岡では最高気温が25度以上の夏日日数は7.8日増え78.6日、30度以上の真夏日は3.3日増え22.4日になりました。一方、最低気温が0度未満の冬日日数は1.7日減り121.6日に、最高気温が0度未満の真冬日日数は2.5日減り12.4日になりました。桜の開花日の新平年値は、3日早まり4月18日です。平均気温が上がってきていることから、夏場は熱中症に対してより警戒が必要と言えます。又平均降水量には表れていませんが、1時間降水量30ミリ以上、50ミリ以上の年間発生回数は岩手でも増えていることから、局地的な大雨にも備えが必要です。

630回「避難指示に一本化」2021年6月12日OA

2021年06月12日 6:00 PM

先月から変更された、災害時に自治体が発表する避難に関する情報についてです。大雨や台風の際、気象庁や自治体は避難を促す情報として、危険が迫っている度合いごとに5段階の警戒レベルを示しています。5に近づくほど危険が差し迫っているということです。そのうちの、警戒レベル3から5までの内容が5月20日から変わりました。これまでは、レベル3が「避難準備・高齢者等避難開始」、レベル4が「避難指示・避難勧告」、レベル5が「災害発生」という表現でした。しかしより分かりやすくするために、レベル3が「高齢者等避難」、レベル4が「避難指示」、レベル5が「緊急安全確保」と変更されました。

着目すべき点は、レベル4です。これまでは避難勧告と避難指示という2つの避難情報が混在していました。避難勧告は、発令された地域の全員に避難を促す為に、避難指示は、災害が発生する恐れが極めて高い場合に「重ねて」避難を促す為に発表されていました。しかし内閣府の資料によりますと、住民アンケートでは、避難勧告・指示両方の意味を正しく理解していたのは2割未満で、市町村向けアンケートでは、警戒レベル4に避難勧告・指示の両方が位置付けられ住民にわかりにくいとの回答が約7割に上りました。そこで避難勧告が廃止となり「避難指示」に一本化され「危険な場所からはとにかく逃げてください」となりました。

お住まいの市町村から警戒レベル4の避難指示や、警戒レベル3の高齢者等避難が発令された際は、水害や土砂災害の危険がある場所から速やかに避難してください。一方で多くの場合、土砂災害警戒情報、氾濫危険情報などの防災気象情報は、避難指示等よりも先に発表されます。警戒レベル4や3に相当する防災気象情報が発表された際には、避難指示等が発令されていなくても自ら避難の判断をして下さい。避難の際は、市町村が定めた避難場所へ向かうことにこだわらず、自宅が安全と判断できれば、自宅に留まる他、川や崖から少しでも離れた、近くの頑丈な建物の上層階に避難することも選択肢となります。又、新型コロナウイルスの感染リスクを避ける為、安全と考えられるなら知人の家やホテルへの避難も有効です。ただ、こうした選択が難しい場合は、できるだけマスクや体温計、消毒液などを持ち、ためらうことなく、市町村が定めた近くの避難場所に逃げてください。災害の危険が差し迫った場合には、感染リスクを避けることよりも、命を守ることを優先して下さい。

629回「永訣」2021年6月5日OA

2021年06月05日 6:00 PM

今日は新曜社「永訣 あの日のわたしへ手紙をつづる」を紹介します。東北学院大学震災の記録プロジェクトの三回目の企画で、10年前の自らに記した過去への手紙31編が綴られています。

宮城県丸森町(まるもりまち)出身で、県外の大学に進学した20歳の男性は、小学4年生の時、福島県相馬市で働いていた父親が津波で犠牲になりました。彼は3月11日の朝、父親に「朝ごはんの目玉焼き、今までで一番おいしかったよ。行ってきます」、この言葉が言えなかったことを後悔しています。「被災地は復興してきています」「傷が癒えてきています」という報道に違和感があり「自分がどれだけ復興できたか、どれだけ立ち直ることができたのかは他人が決めることではなく、自分自身で決めることだと思っています」と復興途上の気持ちを打ち明けます。そして「残された家族で幸せな家族を作っていくことを約束します」と締めくくっています。福島県浪江町(なみえまち)出身の23歳の女性は、津波で父親が行方不明になりました。年月が経つと、「本当になってほしくないから」「お父さんが帰ってこないことを」願うようになりました。そして「行方不明と言いたくない時」「離婚や単身赴任、静かな人で会話がない」など嘘をつくようになりました。「嘘をつく度に、お父さんにも友達にも本当に申し訳なくなりました。でも、それ以上に怖いんです。どんな雰囲気になるか、同情か父親の会話がしにくくなってしまうのではないか」と吐露します。結びに「今のあなたは本当に幸せ者です」「嘘をつく人にならないでください。後悔なく、一分一秒を生きてください」と優しく語りかけます。宮城県雄勝町(おがつちょう)、現在の石巻市出身の23歳の女性は、震災で母親を喪い(うしない)ました。彼女は、今回の手紙を書く数週間前に聞いた『この子たちには幸せになる権利がある』という言葉を紹介しています。「震災をハンデと捉えず誰よりも幸せになれとストレートに言ってくれているように感じました。13歳の私にも、23歳の私にも幸せになる権利はあります」「これから先の人生も全力で幸せでいましょう」と誓っています。

編者で、去年3月まで東北学院大学教養学部で教鞭を執り、現在、関西学院大学社会学部の金菱清(かねびしきよし)教授は、「災害の恐ろしさや爪痕の深さを一番よく知っているはずの被災者・当事者が、それを知らない当の本人に対して直接伝えることの難しさ」を指摘しています。31編の手紙は、10年の歳月と向き合う中から、災害の教訓とは何かをも伝えています。

628回「津波避難 3つのS」2021年5月29日OA

2021年05月29日 6:00 PM

今日は、永野海(かい)さん著「みんなの津波避難22のルール 3つのSで生き残れ!」(合同出版)を取り上げます。東日本大震災の被災者支援をしている弁護士・防災士の永野さんが、津波から命を守る為に「これだけは知ってほしい!」ことをまとめたものです。マンガや写真が多く、漢字にはルビを振っていて、親子で防災について学べる本になっています。

さてタイトルにある「3つのS」とは「SWITCH(スイッチ)」「SAFE(セーフ)」「SAVE(セーブ)」の頭文字のことで、永野さんが東日本大震災を教訓に、津波の避難行動を分類したものです。スイッチとは「津波から逃げるスイッチ」。宮城県石巻市の大川小学校では、北上川を遡上してきた東日本大震災の津波に襲われ、多くの児童・教職員が犠牲になりました。大川小学校事故検証委員会がまとめた報告書では、事故の直接的な要因の一つに避難開始の意思決定=スイッチが遅かったことを挙げています。セーフとは「安全な避難場所とルート」。釜石市の鵜住居防災センターは、東日本大震災の津波に襲われ、避難した多くの住民が亡くなりました。釜石市がまとめた報告書によりますと、鵜住居防災センターは本来、津波の避難場所ではなかったにも関わらず、避難訓練の際に使用され、又、市は防災センターを「避難訓練のみのための避難場所」として容認し、危機管理体制の見直しを行っていませんでした。住民は、高台にある本来の津波避難場所=安全な避難場所を理解していなかったのです。セーブとは「最後までいのちを守り抜くこと」。私は震災後、取材で山田町を訪れました。そこで津波で命を落とした理由の一つに、高台に避難したものの、貴重品を取りに自宅に戻ったから、と聞きました。津波の危険がある場合、安全な場所を離れてはいけないのです。この本では、津波避難22のルールを3つのSに区分し、3つのSのどれかが欠けると被災すると警鐘を鳴らします。

永野さんはリスナーに『取材を重ね、津波訴訟なども分析し、東北での津波の教訓をまとめさせていただきました。津波避難のルールを、30年後も100年後も1000年後もしっかりと継承し、未来の命を津波から守ってほしいです』と訴えています。

 

627回「八幡平ドラゴンアイ」2021年5月22日OA

2021年05月22日 6:00 PM

岩手から秋田にまたがる国立公園、八幡平の頂上付近にある「ドラゴンアイ」についてです。鏡沼に降り積もった雪が春になって周辺と中心部が雪解けすることでドーナツ状になる現象です。八幡平市観光協会によりますと、2016年に台湾から訪れた旅行者がSNSで、まるで龍の眼のように見えることから「ドラゴンアイ」とつぶやき、一気に有名になりました。5月中旬から6月中旬の限られた時期に、積雪量や雪解け、天候の状況などの条件が揃うと姿を現す自然現象です。

ドラゴンアイの研究者、盛岡一高で地学を教えている山岸千人(ちひと)先生にお聞きしました。山岸先生は、岩手県立博物館に勤めていた頃、一般の方から「どうして目玉ができるのか」という問い合わせがあり調べ始めました。「鏡沼は直径約60m、円に近い丸い形をしています。沼には氷が張り、積雪が少なくとも4~5m乗っています。雪プラス氷の蓋があるような状態です。更に窪地で、吹き溜まりになっている西側の縁の一番厚い所で10mを超えている所もあるはずです。冬になると川が凍り、水が流れ込まなくなり、水位が下がります。春になると川から水が流れ込み、水位が上昇します。雪プラス氷の蓋は浮力が働き、全体が盛り上がろうとします。しかし縁の雪は厚く重さがあるので盛り上がりが抑えられ、真ん中が丘のように盛り上がっていきます。盛り上がった所は解けて、薄くなっていきます。中央部の厚さが最後の数十センチになると自分の重さで凹み、水が満たされるようになり開眼の始まりです」ということです。盛り上がった周囲が沼の水で青く彩られる点については「水が溜まり始めた頃は水の中のゴミが混ざり黒く濁っていますが、時間が経つとゴミが沈殿し、キレイになります。キレイになると、ブルーが見えてくるようになります」ということです。太陽の光の内、水の分子は赤い光を吸収する一方、青や緑の光は散乱するという「海が青く見えるのと同じ原理」と解説します。隣にあるメガネ沼の水がエメラルドグリーンなのが不思議ですが、これは「温泉水の影響ではないか」ということです。又、頂上には大小10以上の沼がある中で、鏡沼だけドラゴンアイができる理由について「形が円に近いので、力が分散されるのでは」と分析します。

ドラゴンアイの最新の情報は、八幡平市観光協会のホームページで御覧になれます。今年の見ごろは5月下旬から6月上旬になりそうです。八幡平山頂駐車場から15分程、標高1590mの雪道を歩きますので、見に行く方は長靴など準備された方が良いでしょう。

626回「熱中症警戒アラート」2021年5月15日OA

2021年05月15日 6:00 PM

今日は「熱中症警戒アラート」についてです。気象庁によりますと、熱中症とは、暑い環境で体温の調整ができなくなった状態で、めまいや吐き気、頭痛、失神等の様々な症状をきたし、最悪な場合は死に至る疾患です。誰でもなる可能性があり、運動中だけではなく、室内でも起こります。総務庁消防庁によりますと、去年6月から9月に県内では熱中症により597人が救急搬送されました。その内67%の400人が65歳以上の高齢者で、搬送された人の半数296人は、敷地内を含む住居で発生しました。

気象庁と環境省は、熱中症のリスクが特に高まった際に注意を促す「熱中症警戒アラート」の全国での運用を、先月28日から開始しました。運用は10月27日までです。アラートとは「警報」という意味で、こまめな水分補給を呼びかけるなど熱中症の予防につなげます。予想最高気温がおおむね35度以上になる場合に発表していた「高温注意情報」は廃止します。熱中症警戒アラートは気温や湿度、日差しなど輻射熱から算出した「暑さ指数」を活用し、重症者や死者が特に増える傾向にある指数33以上になると想定した場合、前の日の午後5時と当日の午前5時に、都道府県ごとに発表します。情報はラジオやテレビ、自治体の防災無線などを通じて伝えます。

アラートが出された場合、大きく4つの行動を心がけましょう。1つ目は「外出はできるだけ控え、暑さを避けましょう」。熱中症を予防する為には、暑さを避けることが最も重要です。昼夜を問わずエアコン等を使用して部屋の温度を調整しましょう。又、不要不急の外出は避けましょう。2つ目は「熱中症のリスクの高い方に声をかけましょう」。熱中症になりやすい高齢者、子ども、持病のある方、肥満の方、障がい者には、身近な方から、エアコンの使用やこまめな水分補給を行うよう声をかけましょう。3つ目は「普段以上に熱中症予防行動を実践しましょう」。1日あたり1.2リットルを目安に、のどが渇く前にこまめに水分を補給しましょう。屋外で人と2メートル以上の十分な距離が確保できる場合は、適宜マスクを外しましょう。4つ目は「屋外や、エアコン等が設置されていない屋内での運動は、原則、中止又は延期しましょう」。

625回「防災シミュレーター2」2021年5月8日OA

2021年05月08日 6:00 PM

前回に続いて内閣府の防災情報HP内「震度6強体験シミュレーション」を取り上げます。震度6強とは、はわないと動くことができない、飛ばされることもあるような揺れです。「どんな予防対策を取らなくてはいけないか?」「どんな避難行動をとるべきか?」ゲーム形式で疑似体験ができます。

震度6強の揺れの後、散らかった家の中を移動しなければなりません。選択肢は『A.スリッパを履いて移動 B.とりあえず散乱している物の上に新聞紙などを敷いてその上を移動 C.靴下を履いて移動 D.裸足で移動』。ここで靴下を履いて移動を選ぶと、『-10』と表示され生き残りレベルゲージが減ります。取るべき行動はA、スリッパを履いて移動です。足の裏の保護が大切です。何も保護しないと、散乱したガラスの破片で足の裏を切り、全く避難できなくなってしまいます。スリッパを履くことが最も安全ですが、無い場合には、雑誌や新聞などを床に敷いたり、靴下を2枚履いたり、タオルやシャツなどで足の裏をカバーしたりして、ケガをしないように養生しましょう。次の質問『Q.ライフラインが止まり飲料水も確保できません。その為、家族で一時避難場所へ行くことにしました。どうしますか』『A.電気はつけたままにし、ガスはいつでも使えるようにしておく B.電気のブレーカーを落とし、大元のガスの元栓を閉める』。取るべき行動は『B』です。勝手口などにある分電盤のアンペアブレーカーをオフにしてブレーカーを落とし、通電火災を防ぎましょう。通電火災とは、地震後の停電を経て再び電気が通じた時に電源が入ったままの電化製品から出火する火災です。

続いて避難について整理します。あなたはまず家族と近くの一時避難場所へ向かいました。そこで近所の人々から情報を得、避難所へ向かいました。「一時避難場所」とは、地震直後の情報交換の場所です。近くの公園や小・中学校のグラウンドなどで、近所の方々が集まって地域の防災情報を共有したり、安全を確認したりします。「避難所」とは、地震によって住む家を失った方々が一定の期間、生活をするための場所です。防災知識を身につけ、災害への備えを見直す機会になるこのHPは「防災シミュレーター」で検索すると御覧になれます。

624回「防災シミュレーター1」2021年5月1日OA

2021年05月01日 6:00 PM

内閣府の防災情報HPに「震度6強体験シミュレーション」があります。震度6強とは、固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる揺れです。「どんな予防対策を取らなくてはいけないか?」「どんな避難行動をとるべきか?」ゲーム形式で疑似体験ができます。

スタートをクリックすると、リビングでテレビを見ている設定から始まります。突然テレビから『強い揺れに警戒してください。身の安全を確保してください』と緊急地震速報が流れました。最初の質問は『Q.他の部屋には家族がいます。どうしますか?』『A.速報を大声で伝える B.家族がいる部屋へ走る』。ここで『家族がいる部屋へ走る』を選ぶと『-5』と表示され生き残りレベルが減ります。取るべき行動はA、家族全体に知らせることです。緊急地震速報が出た後、地震が到達するまでわずかな時間に、何を言うか、何をするのか、事前に家族と話し合っておくことが大切です。又、全ての部屋で安全を確保できる場所がどこか、確認しておきましょう。続いての質問『Q.あなたはコンロのすぐ近くにいます。コンロを見るとグツグツ煮立っている鍋があります。どうしますか?』『A.流しに鍋を入れる B.コンロの火を消す C.何もせず熱湯の危険がおよばない場所へ避難する』。ここで『コンロの火を消す』を選ぶと『-15』、生き残りレベルが減ります。取るべき行動は、鍋の中の熱湯や熱い油から遠ざかることです。緊急地震速報の後、揺れが来るまでに、煮込んでいる鍋が落ちてきても影響がない場所まで避難することが、もっとも危険度が低いのです。尚、コンロの火がついたままでも震度5以上の揺れを感知すれば、自動的にガスは止まり火も消えます。もし火が出たならば、慌てず初期消火につとめましょう。

続いての質問『Q.あなたは自分の身の安全を確保しなければなりません。どうしますか?A.家から外に飛び出す B.強度のあるテーブルの下などに入る C.その場にしゃがみ込み手で頭を覆う』。ここで『家から外に飛び出す』を選ぶと『-20』、生き残りレベルが減ります。まず頭と目を守ることが大切で、ダイニングではテーブルの下に潜ります。家から飛び出すのは大変、危険です。もし外にいる場合は、かばんなどで頭を守ることを意識しましょう。

623回「倉庫内の防災」2021年4月24日OA

2021年04月24日 6:00 PM

今日は、倉庫内の荷崩れの危険についてです。厚生労働省によりますと、陸上貨物運送事業では、荷役作業時の死亡災害の約8割を占めるのが「墜落・転落」「フォークリフト使用時の事故」「無人暴走」及び「トラック後退時の事故」そして「荷崩れ」で、荷役5大災害と位置付けられているそうです。

「職場のあんぜんサイト」から労働災害の2つの事例を見てみます。1例目は、米穀店の倉庫です。保管している玄米はフォークリフト用のパレット=荷台に乗せられ3段に積み上げられていました。玄米の積み下ろしをしていた作業員は、玄米袋が不安定だったことから、フォークリフトを降りて様子を見に行ったところ、上2段のパレットが玄米袋ごと崩れ下敷きになり、死亡したものです。米袋が不安定な状態になることは予測されていたものの、安全対策がなされていなかったのです。2例目は自動車部品の倉庫です。フォークリフトに乗った作業員が、部品が入っているパレットを取り出す作業をしていた際、フォークの先端が隣の4段積みの木箱に接し全体が倒れそうになりました。フォークリフトを降り木箱を支えようとしたところ、木箱が倒れ下敷きになり、死亡したものです。運転席から離れる時は必ずエンジンを停止し、ブレーキをかける等の措置を取らなければなりません。しかしこのケースではフォークの先端が接触したままでギアが前進に入っており、エンジンが動き続け、振動を与え続けたことが事故原因の一つでした。もしも大地震が発生したら、多くの倉庫で荷物が崩れ落ち、直接作業員にぶつかったり、落下した荷物により避難経路が確保できず、逃げ遅れたりする場合も考えられます。加えて倉庫の機能が維持できなくなり、物流に多大な影響が出るでしょう。

2016年4月の熊本地震をきっかけに、積荷の落下によるけがや破損を防ぐ仕組みを検討し、荷物の転落防止柵が付いたフォークリフト専用収納ラックを開発したのが、以前もお伝えした愛知県に本社があるウェイト東海です。テコの原理を利用して可動するため、電源は必要ありません。積荷を置くとゲートが閉まり、積荷を上げるとゲートが開きます。設置場所を選ばず、停電時も可動します。ウェイト東海の片山和洋社長は『職場の危険を認識してほしい。救える命、減らせる災害はあると信じています』と、安全を最優先する社会実現を訴えています。

 

622回「生物季節観測の縮小」2021年4月17日OA

2021年04月17日 6:00 PM

生物季節観測とは、季節の移り変わりを把握する為、生物の動向を気象台・測候所で観測するものです。この結果は、季節の進み具合や、全国各地の気候の違いなどを把握したり、ラジオ・テレビなどを通じて生活情報の一つとして利用されたりしています。気象庁によりますと1953年から実施していて、今年の1月時点では全国の気象台・測候所58地点で植物34種目、動物23種目を対象に、開花や初鳴きなどを観測していました。しかし近年は気象台や測候所周辺の環境が変化しており、適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきました。又、動物季節観測でも対象を見つけることが困難になってきていました。この為、地球温暖化などの気候の長期変化や、1年を通じた季節変化の把握に適した代表的な種目と現象のみを継続し、それ以外は廃止することになったものです。継続される生物季節観測は、「あじさいの開花」「いちょうの黄葉・落葉」「うめの開花」「かえでの紅葉・落葉」「さくらの開花・満開」「すすきの開花」以上、6種目9現象です。動物については全て廃止されました。

今回、盛岡地方気象台で廃止した種目は、植物ではスイセン、タンポポ、ツバキ、ヤマツツジ、ノダフジ、ヤマハギ、キキョウ、サルスベリの8種類。動物・昆虫は、ウグイス、ヒバリ、ツバメ、モンシロチョウ、カッコウ、キアゲハ、ホタル、ニイニイゼミ、ヒグラシ、アブラゼミ、モズの11種類です。観測は気象台構内、又はその付近、半径概ね5キロ以内の範囲で行っていましたが、例えば去年の例では、ウグイスは3月27日に八幡町で、ツバメは5月20日に開運橋で気象台職員が観測しました。これらの記録が途切れることになります。

しかし気象庁では、環境の変化や気候変動が生態系に与える影響の調査等に有用な基礎資料であり、又、四季を感じる文化的な価値があることから、これまでの観測データとの継続性を保った調査、広く市民が参加する形の調査を模索することにしています。まずは、環境省生物多様性センターが運営する生物の情報を収集・提供するシステム「いきものログ」を用いて、初鳴き等の情報収集が始まっています。

 

621回「大地震の確率」2021年4月10日OA

2021年04月10日 6:00 PM

先月26日、政府の地震調査委員会は全国地震動予測地図2020年版を公表しました。前回まで除外していた東日本大震災後の地震を考慮した形で、太平洋側の東北地方では強い揺れに襲われる確率が、軒並み増加しました。今後30年間に震度6弱以上の地震に見舞われる確率について、全国を250m四方の小さな区画に分けて揺れを推定したものです。県内の市役所・町村役場周辺について見てみると、大槌町が前回18年版を12.8ポイント上回る58.3%の他、宮古市56.1%、野田村48.0%、久慈市45.9%、普代村36.0%と沿岸を中心に高くなっています。釜石市役所は31.5%ですが、釜石駅周辺が前回18年版を14.4ポイント上回る59.1%です。地震による揺れは、地表付近の地盤=表層地盤によって増幅されます。増幅の度合いは表層地盤によって大きく異なり、数百m離れた2地点間で揺れの確率が数倍違うことも珍しくないのです。内陸部は沿岸より低い傾向です。しかし役所・役場周辺以外で、一ノ関駅44.5%、水沢江刺駅周辺41.3%、矢巾町の岩手医大周辺30.1%など高くなったエリアもありました。平野部や河川沿いなどは、地盤が軟らかく揺れやすいのです。

地震動予測地図は最新の知見に基づいて作成されていますが、使用できるデータには限りがあるため、結果には不確実さが残ります。例えば、地震計が設置されたのは明治以降の100年少々ですから、近代的観測データがあるのは、これまで地震が起こってきた長い歴史の内のごくわずかな期間です。又、国内にはまだ活断層調査等が十分でない地域があります。こうした理由から、例えば、現時点では確率が低くても、今後の調査によってこれまで知られていなかった過去の地震や活断層の存在が明らかにされ、確率が上がる可能性があります。

大震災から10年が過ぎた東北をはじめ、日本列島が全体的に大地震の危険が高いことを示す結果となり、地震調査委員会の平田直(ひらたなおし)委員長は『改めて地震に備えほしい』と呼びかけています。詳細は防災科学技術研究所のウェブサイト「地震ハザードステーション」で公開していますので、自宅や勤務先、通学先などについて調べてみてはいかがでしょうか。建物の耐震化や家具の転倒防止など、まず出来るところから事前の備えを始めることが大切です。

 

620回「宮城県沖地震」2021年4月3日OA

2021年04月03日 6:00 PM

先月20日午後6時9分、宮城県沖を震源とする地震では、仙台市や石巻市など宮城県で震度5強、県内でも最大震度5弱を観測。宮城県沿岸には一時、津波注意報が出されましたが、津波は観測されませんでした。総務省消防庁によりますと、けがをした人は、宮城県9人、岩手県1人、福島県1人、計11人です。県によりますと盛岡市で40代の女性が転倒して口の中を切る軽いけがをした他、遠野市で住宅の外壁が一部崩落する被害などがありました。気象庁はこの地震について東日本大震災の余震とみられるとしています。

今回の地震について津波工学を専門に研究している東北大学災害科学国際研究所の今村文彦所長は『地震の発生した場所が沿岸部に非常に近い。地震の真上で津波が発生して、津波の到達も揺れと同時ぐらいに起きた』と解説します。県内では過去に、揺れの後すぐ津波が来襲し被害があったというデータは無いとのことですが、同様の条件で津波が来る可能性があり、岩手も例外ではないと指摘します。今回、県内には津波に関する発表はありませんでした。隣の県で津波の注意報や警報が出された場合、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。今村所長は、2016年の福島県沖地震を例に挙げます。11月22日午前5時59分、福島県沖の深さ25キロでマグニチュード7.4の地震が発生しました。午前6時3分、福島県に津波警報、宮城県には津波注意報が出されました。その後、午前8時9分、宮城県の津波注意報は津波警報に切り替わりました。今村所長は『津波が大きくなり宮城でも警報に変わった。こういう状況もあるので岩手の南側では宮城県の情報を、北側では青森での情報を得るようにしていただきたい』とアドバイスします。

今後の地震について、今村所長は『震災から10年が経った。余震の活動は少なくなっていたが、今年から少し多くなり、2月13日以降、活発化している。大きな地震、又は余震が一定の大きさで起こると、海底で力のバランスが少しずつ、ずれてしまい、そういう所では地震が誘発されやすくなる。今までの状況ではなく、活発化しているということを頭に入れて頂きたい。又、全体の揺れで地盤が緩くなっている。揺れに対する備えの他、土砂災害への備えも頭に入れておいてほしい』と、備えの継続を呼びかけています。

619回「三鉄の物語」2021年3月27日OA

2021年03月27日 6:00 PM

東日本大震災で被災し、復興するまでの三陸鉄道と沿岸各地の街並みを描いた絵本「リアスのうみべ さんてつがゆく」が先月、岩崎書店から出版されました。作者は野田村出身で久慈市在住の詩人、宇部京子さんです。三陸鉄道が陸中野田駅から久慈駅の間を力強く走り出したのは、震災発生からわずか5日後のことでした。宇部さんは『水がない、電気がない、ガソリンがない、灯油がない、国道を車1台も走っていない。そんな時に走れるわけがないだろうと。だけど走ってきたんです』と当時を振り返ります。宇部さんは支援物資の仕分けや民家の泥出し、そして野田村図書館の再建とふるさとの復興のために尽力しました。震災から2年が経った頃、『ガレキは少しずつなくなっていくけれど、三鉄がその上を毎回ちっちゃい体で走っていく。一生懸命つぶさに見ていると、5日後に走った三鉄もすごいけれど、その後の三鉄のこともやっぱり書きたくなりました』と筆を執った思いを語ります。

宇部さんの方言を使った温かい語り口の文章に、優しいタッチの絵を添えたのが、盛岡市在住のイラストレーター、さいとうゆきこさんです。震災後映画の上映会などのボランティアで被災地を回り、その活動から『生きた芸術は人々の心をほぐす力があると感じた』と言います。絵本の制作に携わるのは今回が初めてだった、さいとうさんは、宇部さんが紡いだ物語を丁寧に読み解くことで、絵の世界観を広げていきました。海辺の松林に鮮やかな草花が描かれたシーンは、津波によって失われた、宇部さんの心の中にいつまでも残るふるさとの風景。一番力が入った場面だと振り返ります。

宇部さんは『現場にいた人間は、後世にこういうことがあったと伝えなければならない使命がある。そして子ども達に、色々なことがあるけれど、打開策を考えて行動する勇気や決断力を伝えていけたら』と、絵本に託した思いを語ります。絵本は、こんな言葉で締めくくります。「みんながげんきになれば あっちも こっちも つながって あだらしいせかいが はじまるんだ。ほれ、ポッポー!!」被災地で暮らす人達を励まし、力強く走り続ける三鉄。この絵本を親子で読むことで、震災を見つめ、復興のその先を考えるきっかけになりそうです。

 

618回「震災10年」2021年3月20日OA

2021年03月20日 6:00 PM

震災から10年。私は3月11日、県と市の合同追悼式が行われた陸前高田市に参りました。陸前高田では県内で最も多い1606人が亡くなり、202人が行方不明。総世帯数の半数にあたるおよそ4000棟の住宅が全半壊したほか、市役所などの公共施設も全壊するなど壊滅的な被害を受けました。去年4月11日に開館した高田町にある市民文化会館「奇跡の一本松ホール」は、一般参加の献花会場でした。大船渡から献花に訪れた50代夫婦は、奥様のお父様が高田町で津波に呑まれ、5日後、変わり果てた姿で見つかりました。ガンの手術が成功し、1年経った頃でした。彼女はこの10年を『時間の感覚が無い』と振り返っていました。そして当時、中学生の娘さんは東京で看護師になり『花嫁姿を見せたかった』と無念を口にしていました。

陸前高田市の人口は震災前、2万3000人を超えていましたが、今年1月末現在1万8000人余り。震災以降、減少が続いています。市内に住む60代女性は『広報を見ていると、誕生より亡くなっていく人が多い。生まれる人が少ない。悲しくなる。子ども達が少なくなっている。周りに子どもの声がない』と寂しさを滲ませます。市の中心部周辺は、津波の浸水地で10mかさ上げされました。背後の北側の山は削られ、高台団地の造成が行われ住宅が立ち並びます。今年5月に業務開始予定の市役所の新庁舎は濃い灰色の7階建てで、この日もバックホーやトラックが行き来していました。かさ上げ地は、新しい商店や住宅がまだ少なく、空き地が広がり、草が生い茂っています。まち作りは緒に就いたばかりです。

新型コロナ禍の中、県外からのお墓参りの姿は減っています。又、人との接触の制限は、被災地の高齢者の孤立感に拍車をかけています。震災で妻、義理の母親、長男が帰らぬ人になった大槌町の80代男性は、仮設住宅を出て3年前に自宅を再建し1人暮らしです。彼は『仮設の頃は支援の人が来てくれた。今は家にただいるだけ。テレビとにらめっこ。退屈でしょうがない。1人でいるのが辛い。とにかく健康が不安』と語っていました。心の安定に繋がる地域のサポートが必要と感じました。あれから10年は、終わりという意味の区切りではなく、震災は続いています。

617回「停電の要因」2021年3月13日OA

2021年03月13日 6:00 PM

先月、県内で発生した停電についてお伝えします。東北電力ネットワーク岩手支社によりますと、先月13日(土)の福島県沖の大地震では、一関市で2万1165戸が停電しました。又、先月16日(火)、急速に発達した低気圧による暴風では、盛岡市や八幡平市など内陸を中心に13市町村で延べ3339戸が停電しました。

この2つの停電の要因は異なります。13日の地震では、東北エリアで約9万戸、東京エリアで約86万戸、併せて約95万戸が停電しました。地震の影響で東北・東京エリアに接続している複数の発電所が安全のため停止し、東北電力管内では宮城県仙台市にある2基の火力発電所が自動停止しました。そのままでは電力の需給バランスを維持できず大規模停電になってしまうことから、県内では一関市の需要を遮断、つまり停電になったのです。尚、その後の点検により設備の破損などが無いことが確認され、約1時間後、一関市の停電は解消されました。一方16日は、暴風によって倒れた樹木が電線に接触し漏電=つまり大地に流れてしまったり、電線が切れてしまったりしたことが停電の主な原因でした。倒木の接触のみで電線が切れていない場合は樹木を除去し復旧。電線が切れている場合は、樹木を除去し、電線を張り替えるなどして復旧する、とのことです。

各家庭の停電対策は、防災の備えの一つと言えます。内閣府の調査によりますと、照明確保のために停電時に作動する足元灯や懐中電灯などを準備していると回答した世帯は約43%と半数に満たない状態でした。夜間の停電は、出口がわからない、床の段差やガラスの破片が見えないなど危険です。寝室などに懐中電灯や足元灯を備えましょう。我が家では停電した際、自動で点灯する懐中電灯と足元灯を備えたタイプを1階の廊下、階段、2階の寝室に設置しています。又、インターネットや携帯電話が利用できない場合に備え、ラジオや予備の電池を常備しておきましょう。避難の為に自宅を離れる時は、停電状態でもブレーカーを切りましょう。地震の揺れで電気ストーブやヒーターの上に布などが落下してしまった場合、不在中に電気が復旧すると通電火災の恐れがあるからです。

※スマートフォンアプリ「東北電力ネットワーク 停電情報」は県全域や市町村単位などで通知設定が可能で、停電情報収集に役立ちます。

616回「震災メモリアルパーク中の浜」2021年3月6日OA

2021年03月06日 6:00 PM

宮古市崎山にある「震災メモリアルパーク中の浜」を訪ねました。震災の記憶や自然の脅威を後世に伝える公園です。震災前の中の浜は三陸の海に臨む緑豊かなキャンプ場として、海水浴シーズンを中心に多くの利用者が訪れる場所でした。しかし2011年3月11日、15mを超える津波が押し寄せました。3月ということで利用者はいなかったものの、管理棟や炊事棟、トイレなどの施設が失われました。津波は中の浜から約1キロの内陸まで達し、キャンプ場の奥にあった家屋も大きな被害を受けました。

浜辺の駐車場で車を降りると、約100m東に青い海が広がり潮風が心地良く吹いていました。振り返ると高さ80m程切り立った山林があり、その途中の枝に赤い球体がぶら下がっていました。大津波により約17.3mの高さに引っかかったままの漁具です。建物で言えば6階に相当し、改めて大津波の恐ろしさを実感します。キャンプ場のトイレや炊事場は当時のまま保存されています。シャワー室も併設されていたトイレは白い外壁の平屋で、無残に壊れ近づけません。ドアも窓も無くなり、外壁は剥がれ、天井からは紺色の布ようなものが垂れ下がり、10年前から時間が止まっています。蛇口が並ぶ炊事場を囲む柱は中折れし、赤茶けた鉄筋が何本も剥き出しになっています。傍には震災前のキャンプ場の写真パネルがありました。炊事場は屋根があり東屋でした。周囲は美しい緑に囲まれ、芝生の上にテントが張られたその1枚から、かつて人気キャンプ場だったことが伝わってきました。

公園の中心には園内を一望できる「展望の丘」が設けられています。大型トラック2800台分の震災ガレキ由来の再生資材を使って作られています。高さ13mの丘の上に立ち海を眺めるとちょうど視線が津波の高さとなるよう設計されています。公園を取り囲む山々には津波が斜面を駆け上がった高さが記されていて、最大21mの表示はいち早く高台に避難することの大切さを教えてくれます。又、公園の一角には2014年に植えられた、まだ若いミズナラ、ケヤキなどが約400本ありました。津波で失われた木々を再生しようと、森づくりが進められているのです。「震災メモリアルパーク中の浜」は、自然と触れ合いながら、自然の恵みと脅威を学べる場所になっています。

 

615回「福島県沖地震の教訓」2021年2月27日OA

2021年02月27日 6:00 PM

今月13日午後11時7分ごろ、福島沖を震源とする大地震があり、宮城県と福島県で震度6強を、県内では一関市と矢巾町で震度5弱を観測しました。この地震による津波はありませんでした。これほど大きな揺れなのに、なぜ津波が発生しなかったのでしょう。今回、地震の規模を示すマグニチュードは7.3で、震度7を記録した1995年の阪神・淡路大震災、同じく震度7を記録した2016年の熊本地震と同じでしたが、2011年の東日本大震災の9.0程ではありませんでした。一方で震源の深さは東日本大震災の約24キロに対して今回は更に31キロ深い約55キロでした。一般的に震源が深いと海底のずれが起こりにくいことから、今回の地震では津波が発生しなかったと考えられます。

この地震で、県内では、奥州市内に住む60代の女性が自宅で転倒し、右手首を負傷しました。県内のけが人は1人です。総務省消防庁によりますと、2月25日現在、福島市で1人が亡くなった他、福島県や宮城県を中心に全国で186人がけがをし、その内、12人が重傷です。けがをした状況を検証することで、地震で負傷しない為の対策が立てられます。福島県では100人がけがをしました。県によりますと、二本松市の73歳の男性は、壊れた階段を下りる際に散乱していたガラスを踏んで足を切るケガをする等、割れたガラスで負傷した方が5人います。足元の安全の為、枕元に懐中電灯とスリッパ等の履物を準備しましょう。又、矢吹町の68歳の女性は、仏壇が落下し頭にけがをし、白河市の79歳の女性はタンスが倒れ、足にけがをしました。建物が無事だったとしても、家具類の転倒により、下敷きになってけがをしたり、逃げ道が塞がれたりする恐れがあります。転倒防止金具を活用して固定する他、就寝中に倒れても人に当たったり逃げ道を塞いだりする位置には置かないようにする等、対策を講じましょう。

その他の被害で、福島県では、相馬市内の常磐自動車道上と、二本松市内の自動車レース場で土砂崩れが発生しましたが、どちらもけが人はいませんでした。もしこれが自宅の裏山だった場合、死傷者が出た恐れがあります。土砂災害危険区域にお住まいの方は、夜間に土砂崩れが発生した場合に備え、斜面とは反対側、建物の2階以上の部屋で休むようにしましょう。

 

614回「寒冷渦、着氷」2021年2月20日OA

2021年02月20日 6:00 PM

今日は2つの質問にお答えします。まずはラジオネーム「コロナ渦まき」さんです。ありがとうございます。「北極から寒波がコンスタントにやってきます。今年は何故、日本まで寒冷渦がやって来るのか?昨年までは何故やって来なかったのか、神山さん、教えてください!」。気象庁によりますと、昨シーズンの冬は本州付近への寒気の南下が弱く、冬型の気圧配置が長く続きませんでした。その為、東・西日本で記録的な暖冬、冬の降雪量は全国的にかなり少なく、北・東日本の日本海側で記録的な少雪=少ない雪となりました。背景には日本付近の上空を流れる偏西風が北へ蛇行した他、正=プラスの北極振動になったことが考えられます。このプラスの北極振動になると、北極圏の寒気が中緯度域に流れにくく、日本では北ほど暖冬になりやすいのです。一方、今シーズンの冬は、偏西風が日本付近で南に蛇行し、列島に寒気が流れ込みやすくなりました。偏西風の蛇行と共に、北極域にあった寒冷渦と呼ばれる動きの遅い寒冷低気圧が分裂して日本の北まで南下し、日本の上空には寒冷渦とその周辺の強い寒気が流入する形になったのです。

続いて盛岡市のラジオネーム「アナログな姉御」さんです。「天気予報の注意報、警報に『着氷』とたまにでますが。地域が限定されている気がします。津軽とか…。そもそも『着氷』って何でしょう?流氷?」。ありがとうございます。確かに着氷は漢字で氷が到着、まるで接岸しそうな字にも見えますが違います。水蒸気や水しぶきのような水滴が、船や飛行機、電線にぶつかり凍りつく現象です。一方、「流氷」は「流れる」「氷」と書くように、高緯度地方の海面を覆っていた氷が割れ、風や波に運ばれ海の上を漂うものです。

着氷が地域限定という点ですが、船に氷がつくのは北方の海域です。北海道の石狩北部、後志(しりべし)北部西部の着氷注意報の基準は、「船体着氷:水温4℃以下、気温氷点下5℃以下で、風速毎秒8m以上」となっています。船についた氷が厚くなると、船が傾き転覆や浸水の恐れがあるのです。その他「航空機着氷」は、航空機が飛ぶ為の力やプロペラの効率を減少させ、運行上極めて危険です。「電線着氷」は、着氷により送電線が断線することがあります。