峠のイワナ屋と陸三郎さんの思い出

先日一関市厳美町を訪ねました。新緑の季節、冬の通行止めの解除や施設の営業再開の話題が、

ひとしきりニュースになった直後の訪問の目的は、峠のイワナ屋を訪ね、昨年暮れに亡くなられた

先代のご主人、佐藤陸三郎さんのご仏前に線香をあげるためでした。



2008年の岩手宮城内陸地震で被害を受けながら、類まれなイワナに対する愛情とご家族の

支えがあって、養殖業を再開したことをラジオ番組にしたことを今でも昨日のことのように

思い出します。言葉の一つ一つに込められたイワナへの愛、ご家族への愛が胸に残ります。

震度6強の揺れで国道342号の祭峙大橋は崩落。3年後の東日本大震災の

印象があまりにも強いとはいえ、内陸直下型の地震のありさまを記憶するために、崩れた橋は

現在も震災遺構として残され、被害の大きさを今に伝えています。

 



この祭峙大橋から数キロ下ったところにある陸三郎さんの“峠のイワナ屋”は、現在も

G.ウイークから11月初旬まで、土日・祝日を中心に店開きしています。

この日は当代の御当主(真ん中)と、協力して店を切り盛りしているお仲間のかた達が

出迎えてくださいました。



月日の経つのは早く、陸三郎さんの御存命中にもっと足しげく通いたかったと、後悔の

念に駆られましたが。故人のチャレンジ精神・開拓精神は今に受け継がれ、取材中も

多くの観光客や地元の方たちが立ち寄って、焼き立てのイワナに舌鼓を打っていました。



家のガス台のグリルでは出せない味を、強火の遠火で作り出していました。お土産に

頂いたイワナ、おいしかったです。ありがとうございました。