違和感のある日曜日はいやだ!

11月11日、いつもの日曜日なら競馬中継のために競馬場の放送席にいるはずが、会社にいて

GⅠレースの枠づけをスタジオで行いました。なぜかといえばご存じの方が多いと思いますが、

レース後の競走馬の尿から短期間に連続して禁止薬物が検出されたことが原因です。

この事態を受けて、厩舎内が汚染されていないかの検査や、外部から不審者が侵入できないよう

防犯カメラの大幅な増設、万全な警備体制の構築といった対策が急がれていますが、当面10日からの

3日間はまだ一連の対策が途中であるため競馬を行わないことになりました。

 

・・・普段の週なら、中継レースの準備のために金曜日以降は多忙を極めます。実況をするレースの

枠順と騎手の服飾を色鉛筆で塗るところから始め、(↓)



進行表の作成、前週のメインレースの実況と勝利騎手インタビュー・企画コーナーの音声編集、

リクエスト採用曲の選定と音源の準備、節目の記録がかかった騎手・調教師のチェックと当日の

取材予定時間の調整、そして出走馬の成績や血統を調べること等々、手間暇がかかります。

それでも良い中継のためには忙しいのが当たり前ですから、苦にせずに続けてきました。

 

それが、薬物陽性馬の問題で競馬が無い、というなんとも残念な理由で「準備をしなくて良い」

ことになり、「想定外の手持無沙汰」という不思議で不安な感覚が襲ってきています。

 

過失であるならば徹底的かつ迅速な調査を行って原因を取り除いてほしいと思います。

故意によるものであれば、厳正な捜査をお願いしたいと思います。ただ現実的にはいつまでも開催を

休んではいられない事情があります。馬を走らせることができなくては賞金や手当が無くなってしまい、

生活ができなくなりますし、休止が長引けば預けていた馬を引き上げる馬主さんも当然出てきます。

赤字転落の危機という一側面だけが取り上げられがちですが、現実問題として対策にあまり時間をかける

余裕はありません。まずは不審者が厩舎に近づけない万全の対策と、厩舎環境の調査と改善をはかって、

これ以上陽性馬を出さない体制を作ってもらいたいと思います。

 

県政・世論を二分した議論の上で存続を許され、東日本大震災の大被害は、全国のファン・生産者・

主催者らの厚意で生き返った岩手競馬が、こんな形で窮地に追い込まれるのは納得いきません。

対策が進む中で起きた3度目の陽性馬の発生に、組織や個人に対する恨みや、愉快犯の仕業という見方が

囁かれていますが、仮にそうした故意犯がいるとしたら、なおさらそんな輩に潰されてはなりません。

 

これまでの対策の遅れを攻める声はその通りだとして、ここは薄暮開催の成功、期待馬が続々登場と、

良い流れを作れた岩手の競馬人・関係者に踏ん張ってもらい、ピンチをチャンスに変えてほしいと切に願います。

 

ああ、はやく忙しい日曜日よ、もどって来い。