放送内容
「寒冷渦」2013年5月25日・26日OA
奥州市のデンキネズミさんから質問をいただきました。ありがとうございます。インターネットで天気や天気図をこまめにチェックしているそうですが、その中で「衛星画像を見ると、4月上旬頃から、中国東北部付近で渦を巻く奇妙な雲が見られます。天気図で見ると低気圧のようですが、動きが鈍く、発達もせず、ゆっくりグルグル回っています。それが最近日本海に入ってきて、季節はずれの雪を降らせました。これは『寒冷渦』と呼ばれる冷たい空気塊のようですが、これが現れる年は冷害になるようなことはあるのでしょうか。」というものです。
この「寒冷渦」は「寒冷低気圧」「切離低気圧」とも呼ばれています。「寒い」という字がついているくらいですので、冷たい空気=寒気からできています。周囲に比べて中心ほど気温が低い低気圧です。温帯低気圧と違って前線を伴わないのが特徴です。局地的に雷、突風、強い雨や雪などの激しい気象現象を伴います。日本気象協会によると、この春、このような状態は3月以降、5回、あったということです。
寒冷渦は、上空に発達した気圧の低い部分=気圧の谷があって、その西に寒気が入り込むことで形成されます。気圧の谷の振幅が大きくなって、ついに南の端が切り離され、寒冷渦となります。年間を通して吹く西よりの風=偏西風の流れから切り離されて風の弱いところにあるので動きが遅く、悪天候が数日、続きます。季節に関係なく発生し、夏の天気との関係はよく分かりません。
ただ、気象庁が5月23日(木)に発表した6月、7月、8月の3ヶ月予報、つまり夏の予報によりますと、岩手県は平年より暑い夏になりそうです。太平洋高気圧の張り出しがいつもの年より強いからです。ただ高気圧が強く晴れる日が多いことで、雨が少なめでしょう。夏らしい暑さは嬉しいのですが、農作物は水の管理に注意が必要です。
この「寒冷渦」は「寒冷低気圧」「切離低気圧」とも呼ばれています。「寒い」という字がついているくらいですので、冷たい空気=寒気からできています。周囲に比べて中心ほど気温が低い低気圧です。温帯低気圧と違って前線を伴わないのが特徴です。局地的に雷、突風、強い雨や雪などの激しい気象現象を伴います。日本気象協会によると、この春、このような状態は3月以降、5回、あったということです。
寒冷渦は、上空に発達した気圧の低い部分=気圧の谷があって、その西に寒気が入り込むことで形成されます。気圧の谷の振幅が大きくなって、ついに南の端が切り離され、寒冷渦となります。年間を通して吹く西よりの風=偏西風の流れから切り離されて風の弱いところにあるので動きが遅く、悪天候が数日、続きます。季節に関係なく発生し、夏の天気との関係はよく分かりません。
ただ、気象庁が5月23日(木)に発表した6月、7月、8月の3ヶ月予報、つまり夏の予報によりますと、岩手県は平年より暑い夏になりそうです。太平洋高気圧の張り出しがいつもの年より強いからです。ただ高気圧が強く晴れる日が多いことで、雨が少なめでしょう。夏らしい暑さは嬉しいのですが、農作物は水の管理に注意が必要です。
気象 | 2013-05-25・18:00
「やませ」2013年5月18日・19日OA
岩泉のさんりくしおさいさんから質問をいただきました。ありがとうございます。「神山気象予報士に質問があります。『やませ』とはどういう気象条件で発生するのでしょうか」というものです。
「やませ」とは、夏に東北の三陸沿岸に吹く北東の冷たく湿った風のことです。以前、八戸の海水浴場に行った際、よく晴れていたのに、しばらくすると北東の海の方から背の低い灰色の雲がやってきて日差しが隠れ、急に寒くなって慌てて服を着たことがあります。「これが『やませ』か」と実感しました。
「やませ」はオホーツク海高気圧から吹き付けるものです。北の冷たい高気圧で、オホーツク海は夏でも水温が5℃程度です。オホーツク海高気圧が発達して冷気が吹き出すと、南下すると共に背の低い雲や霧を伴うようになります。こうして「やませ」が吹くと低温になり農作物に影響が出るのです。
吹く時期は6月から8月が最も多いのですが、この時期は水稲の成長期から出穂・開花という大切な頃で、夏らしい暑さを必要とします。しかし「やませ」が吹くと気温が4〜5℃も下がるので「やませ」が吹き続けると冷害になり水稲は大きな被害を受けます。
大冷害になった1993年(平成5年)夏の「やませ」日数は58日、一方、大豊作だった1978年(昭和53年)夏の「やませ」日数は10日でした。「やませ」が稲作に与える影響は大きいのです。
昔は飢饉のことを方言で「ケガズ」と言い「ケガズは海からやって来る」という諺があるそうですが、これは「やませ」のことです。
「やませ」の語源は「山を背にして海から吹く」又、「体の調子が悪くなる=病ませる」から来ているとも言われている。
興味深いのは「やませ」が東北地方の中央を南北に走る奥羽山脈を越える時にはフェーン現象により気温が上がるということです。岩手の「やませ」は、秋田では「宝風」に変わり、豊作をもたらすと喜ばれるのです。
人間の力ではどうすることもできない「やませ」。岩手で暮らす私達は「やませ」の季節には、農作物と共に、健康の管理にも気をつけなければなりません。
「やませ」とは、夏に東北の三陸沿岸に吹く北東の冷たく湿った風のことです。以前、八戸の海水浴場に行った際、よく晴れていたのに、しばらくすると北東の海の方から背の低い灰色の雲がやってきて日差しが隠れ、急に寒くなって慌てて服を着たことがあります。「これが『やませ』か」と実感しました。
「やませ」はオホーツク海高気圧から吹き付けるものです。北の冷たい高気圧で、オホーツク海は夏でも水温が5℃程度です。オホーツク海高気圧が発達して冷気が吹き出すと、南下すると共に背の低い雲や霧を伴うようになります。こうして「やませ」が吹くと低温になり農作物に影響が出るのです。
吹く時期は6月から8月が最も多いのですが、この時期は水稲の成長期から出穂・開花という大切な頃で、夏らしい暑さを必要とします。しかし「やませ」が吹くと気温が4〜5℃も下がるので「やませ」が吹き続けると冷害になり水稲は大きな被害を受けます。
大冷害になった1993年(平成5年)夏の「やませ」日数は58日、一方、大豊作だった1978年(昭和53年)夏の「やませ」日数は10日でした。「やませ」が稲作に与える影響は大きいのです。
昔は飢饉のことを方言で「ケガズ」と言い「ケガズは海からやって来る」という諺があるそうですが、これは「やませ」のことです。
「やませ」の語源は「山を背にして海から吹く」又、「体の調子が悪くなる=病ませる」から来ているとも言われている。
興味深いのは「やませ」が東北地方の中央を南北に走る奥羽山脈を越える時にはフェーン現象により気温が上がるということです。岩手の「やませ」は、秋田では「宝風」に変わり、豊作をもたらすと喜ばれるのです。
人間の力ではどうすることもできない「やませ」。岩手で暮らす私達は「やませ」の季節には、農作物と共に、健康の管理にも気をつけなければなりません。
気象災害 | 2013-05-18・18:00
「爆弾低気圧」2013年5月11日・12日OA
盛岡にお住まいの方から質問をいただきました。ありがとうございます。「テレビ番組でよく使われる『爆弾低気圧』の定義は台風のように基準があるのでしょうか。大、並、弱の表現を聞かないのですが。」
確かに「大きな」「並の」「弱い」というような「爆弾低気圧」を見聞きすることはありません。爆弾低気圧は「急速に発達する低気圧のこと」で、発達するとは「急速に気圧が下がること」です。
東京書籍「気象科学事典」によりますと、爆弾低気圧の定義は緯度によって変わり計算式があります。式は省略しますが「基準となる北緯60度であれば中心気圧が24時間に24ヘクトパスカル以上下がった温帯低気圧を爆弾低気圧」としています。北緯60度はノルウェーのオスロぐらいですから随分、北です。計算によれば、北緯40度と岩手ぐらいであれば24時間で17.8ヘクトパスカル以上、北緯35度と東京ぐらいであれば16ヘクトパスカル以上下がった低気圧が爆弾低気圧ということになります。
去年4月3日から5日にかけての暴風と高波をもたらした低気圧は、24時間で何と42ヘクトパスカルと過去に例が無いほど発達し、日本海を北上しました。西日本から北日本の広い範囲で記録的な暴風となり、海上では大時化となりました。又、前線の通過に伴い局地的に非常に激しい雨が降りました。県内では強風にあおられて屋根から転落して1人が亡くなったり、仮設住宅の屋根が吹き飛んだりする被害が出ました。
普段、放送で見聞きする爆弾低気圧という表現。しかし「NHK気象・災害ハンドブック」では「学術用語として認知されていないので放送では使用しない」と、又、気象庁のHPの低気圧に関する用語の解説には「急速に発達する低気圧などと言い換える」と勧めています。しかし先ほどの「気象科学事典」には項目として掲載されているので、揺れている言葉ということでしょうか。
事象を正確にわかりやすく伝える為にはどうすれば良いのか、この「爆弾低気圧」を放送で使うかどうか、私にとっては悩ましい言葉の一つです。
確かに「大きな」「並の」「弱い」というような「爆弾低気圧」を見聞きすることはありません。爆弾低気圧は「急速に発達する低気圧のこと」で、発達するとは「急速に気圧が下がること」です。
東京書籍「気象科学事典」によりますと、爆弾低気圧の定義は緯度によって変わり計算式があります。式は省略しますが「基準となる北緯60度であれば中心気圧が24時間に24ヘクトパスカル以上下がった温帯低気圧を爆弾低気圧」としています。北緯60度はノルウェーのオスロぐらいですから随分、北です。計算によれば、北緯40度と岩手ぐらいであれば24時間で17.8ヘクトパスカル以上、北緯35度と東京ぐらいであれば16ヘクトパスカル以上下がった低気圧が爆弾低気圧ということになります。
去年4月3日から5日にかけての暴風と高波をもたらした低気圧は、24時間で何と42ヘクトパスカルと過去に例が無いほど発達し、日本海を北上しました。西日本から北日本の広い範囲で記録的な暴風となり、海上では大時化となりました。又、前線の通過に伴い局地的に非常に激しい雨が降りました。県内では強風にあおられて屋根から転落して1人が亡くなったり、仮設住宅の屋根が吹き飛んだりする被害が出ました。
普段、放送で見聞きする爆弾低気圧という表現。しかし「NHK気象・災害ハンドブック」では「学術用語として認知されていないので放送では使用しない」と、又、気象庁のHPの低気圧に関する用語の解説には「急速に発達する低気圧などと言い換える」と勧めています。しかし先ほどの「気象科学事典」には項目として掲載されているので、揺れている言葉ということでしょうか。
事象を正確にわかりやすく伝える為にはどうすれば良いのか、この「爆弾低気圧」を放送で使うかどうか、私にとっては悩ましい言葉の一つです。
気象災害 | 2013-05-11・18:00
「ヘクトパスカル」2013年5月4日・5日OA
ラジオをお聞きの方から質問をいただきました。ありがとうございます。
「お天気コーナーで使用されている『ヘクトパスカル』についてお尋ねします。
ヘクトパスカルが10違うと、どの位違うのでしょうか?低気圧と高気圧の基準はありますか?できれば教えて下さい。」
まず低気圧と高気圧の基準についてです。山に例えてみます。岩手山は高い山か低い山か。姫神山よりは高いです。けれども富士山よりは低いです。しかし岩手山だけで高い山、低い山とは言えません。それと同じように気圧は周りと比べて決まります。気圧は、簡単に言えば上空にある空気の重さです。高気圧は周囲より気圧が高く、気圧の等しい地点を結んだ線=等圧線が閉じた形で囲まれています。低気圧は周囲より気圧が低く、高気圧と同様に閉じた等圧線で囲まれています。1010ヘクトパスカル以上が高気圧で、それより低いと低気圧、というような基準があれば分かりやすいですが、そのような基準はありません。
さてヘクトパスカルが10違うとどの位、違う?ということですが、例えば台風や低気圧の中心気圧が980ヘクトパスカル、990ヘクトパスカル、と2つの場合を考えます。台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低く、気圧の高いその周辺の空気が海水を押し下げます。すると中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用し、海面が上昇します。気圧が1ヘクトパスカル低くなると、海面は約1センチ上昇します。日本周辺の平均気圧が約1013ヘクトパスカルですから、1013からそれぞれ引きますと、前者が33、後者が23です。つまりそれぞれ海面がいつもより33センチ、23センチ、上昇するということになります。ヘクトパスカルが10違うと海面上昇は10センチ違うわけです。
尚、このパスカルは圧力を表す単位で、「人間は考える葦である」という言葉で有名なフランスの思想家・物理学者の名にちなんでいます。又、ヘクトはギリシア語に由来し100倍の意味です。ヘクトは面積を表す単位でも使われていて、ヘクタールはヘクト+アールということでアールの100倍です。
「お天気コーナーで使用されている『ヘクトパスカル』についてお尋ねします。
ヘクトパスカルが10違うと、どの位違うのでしょうか?低気圧と高気圧の基準はありますか?できれば教えて下さい。」
まず低気圧と高気圧の基準についてです。山に例えてみます。岩手山は高い山か低い山か。姫神山よりは高いです。けれども富士山よりは低いです。しかし岩手山だけで高い山、低い山とは言えません。それと同じように気圧は周りと比べて決まります。気圧は、簡単に言えば上空にある空気の重さです。高気圧は周囲より気圧が高く、気圧の等しい地点を結んだ線=等圧線が閉じた形で囲まれています。低気圧は周囲より気圧が低く、高気圧と同様に閉じた等圧線で囲まれています。1010ヘクトパスカル以上が高気圧で、それより低いと低気圧、というような基準があれば分かりやすいですが、そのような基準はありません。
さてヘクトパスカルが10違うとどの位、違う?ということですが、例えば台風や低気圧の中心気圧が980ヘクトパスカル、990ヘクトパスカル、と2つの場合を考えます。台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低く、気圧の高いその周辺の空気が海水を押し下げます。すると中心付近の空気が海水を吸い上げるように作用し、海面が上昇します。気圧が1ヘクトパスカル低くなると、海面は約1センチ上昇します。日本周辺の平均気圧が約1013ヘクトパスカルですから、1013からそれぞれ引きますと、前者が33、後者が23です。つまりそれぞれ海面がいつもより33センチ、23センチ、上昇するということになります。ヘクトパスカルが10違うと海面上昇は10センチ違うわけです。
尚、このパスカルは圧力を表す単位で、「人間は考える葦である」という言葉で有名なフランスの思想家・物理学者の名にちなんでいます。又、ヘクトはギリシア語に由来し100倍の意味です。ヘクトは面積を表す単位でも使われていて、ヘクタールはヘクト+アールということでアールの100倍です。
気象 | 2013-05-04・18:00
「副振動」2013年4月27日・28日OA
今日は、数十分周期の港湾の海面の上下振動「副振動」についてです。4月17日午前3時過ぎ、盛岡地方気象台では「副振動に関する岩手県潮位情報」を出しました。「16日夜から数十分間隔で海面が上下に振動し、その差が最大でおよそ50センチになっているので、海岸や河口付近の低い土地では浸水や船舶への被害の恐れがあります」と注意を促したのでした。この現象は17日昼前には収まりました。
副振動は、海面上の気圧のごく小さい振動が長い距離を進む際、海底の地形の影響などにより増幅されて起こると考えられます。奥まった湾なら大なり小なり発生していて、特に珍しいわけではありません。
九州地方の西側の湾で大きな副振動が発生することが知られています。長崎海洋気象台によりますと、1m以上の副振動は2月から4月にかけて多くなっていますが、具体的に「いつ・どこで・どの程度」という予測が難しい現象です。
九州地方でも、特に長崎湾では顕著に現れ、地元では古くから「あびき」と呼ばれています。速い流れの為に魚網が流される「網引き(あびき)」が語源です。長崎湾の副振動は、台風の通過のような時にはあまり発達せず、多くは春先に九州の南海上を低気圧が通過する時に起きるのが特徴です。
過去最大のあびきは1979年(昭和54年)3月31日に発生し、周期約35分、最大振幅=潮位変動の山から谷は2m78センチ、湾の奥では4m70センチに達したと推定されます。このあびきにより、係留ロープが切断された船5隻が漂流、その内、1隻が橋に激突して大破しました。
なぜこれほど大きな副振動が発生するのか。神戸海洋気象台によりますと、長崎湾の周期=海水の揺れ方と、外海から入って来る長い波の揺れ方が似ていて、共鳴=一致しやすく、副振動の振幅が大きくなるからということです。
副振動は、海面上の気圧のごく小さい振動が長い距離を進む際、海底の地形の影響などにより増幅されて起こると考えられます。奥まった湾なら大なり小なり発生していて、特に珍しいわけではありません。
九州地方の西側の湾で大きな副振動が発生することが知られています。長崎海洋気象台によりますと、1m以上の副振動は2月から4月にかけて多くなっていますが、具体的に「いつ・どこで・どの程度」という予測が難しい現象です。
九州地方でも、特に長崎湾では顕著に現れ、地元では古くから「あびき」と呼ばれています。速い流れの為に魚網が流される「網引き(あびき)」が語源です。長崎湾の副振動は、台風の通過のような時にはあまり発達せず、多くは春先に九州の南海上を低気圧が通過する時に起きるのが特徴です。
過去最大のあびきは1979年(昭和54年)3月31日に発生し、周期約35分、最大振幅=潮位変動の山から谷は2m78センチ、湾の奥では4m70センチに達したと推定されます。このあびきにより、係留ロープが切断された船5隻が漂流、その内、1隻が橋に激突して大破しました。
なぜこれほど大きな副振動が発生するのか。神戸海洋気象台によりますと、長崎湾の周期=海水の揺れ方と、外海から入って来る長い波の揺れ方が似ていて、共鳴=一致しやすく、副振動の振幅が大きくなるからということです。
気象災害 | 2013-04-27・18:00
「淡路島地震」2013年4月20日・21日OA
今日は「淡路島地震」についてです。気象庁によりますと、4月13日午前5時33分頃、淡路島付近を震源とする地震が発生。震源の深さは約15キロ、地震の規模を表すマグニチュードは6.3と推定されます。この地震で、兵庫県淡路市では最大震度6弱を記録しました。
震度6弱の揺れでは立っていることが困難で、固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもあります。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下し、耐震性の低い木造の建物では瓦が落ちたり、建物が傾いたりするものもあります。
今回の地震によるケガ人は約30人、又、兵庫県によりますと、17日時点で、県内の半壊・一部損壊の建物は2886棟にも上ります。
地震の原因について、政府の地震調査委員会は、14日、これまで知られていなかった断層が動いた可能性があるという見方を示しました。更に「知られていない活断層は数多くある」と指摘し、今回のようなマグニチュード6クラスの地震はどこでも起こり得ると注意を呼びかけました。今回の地震を引き起こした断層は逆断層と呼ばれるずれ方で、南北方向に長さ10キロ程度延びていると分析しました。
逆断層とは何でしょう。断層は岩盤のずれ方によって分類されます。上下方向にずれる場合を「縦ずれ」、水平方向の場合を「横ずれ」と言います。縦ずれの断層は更に、今回のような「逆断層」と「正断層」に分かれます。隆起した側の地盤が他の一方にのし上がるような場合が「逆断層」で、これは押す力の強い場所で起きます。反対に片方がずり落ちるような場合が「正断層」で、これは引っ張りの力の強い場所に出来ます。つまり今回の地震は、押す力の強い場所で起きた、ということになります。
近くにはマグニチュード6.6程度の地震を引き起こす活断層として政府がこれまでも警戒してきた先山(せんざん)断層帯がありますが、地震調査委員会は、今回の地震との関係は分からないとしています。又、1995年の阪神大震災とは、誘発された可能性を含めて「何らかの関連がある」という見解で一致しましたが、懸念される南海トラフ巨大地震と関連があるかどうかについては慎重な見方を示しました。
震度6弱の揺れでは立っていることが困難で、固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもあります。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下し、耐震性の低い木造の建物では瓦が落ちたり、建物が傾いたりするものもあります。
今回の地震によるケガ人は約30人、又、兵庫県によりますと、17日時点で、県内の半壊・一部損壊の建物は2886棟にも上ります。
地震の原因について、政府の地震調査委員会は、14日、これまで知られていなかった断層が動いた可能性があるという見方を示しました。更に「知られていない活断層は数多くある」と指摘し、今回のようなマグニチュード6クラスの地震はどこでも起こり得ると注意を呼びかけました。今回の地震を引き起こした断層は逆断層と呼ばれるずれ方で、南北方向に長さ10キロ程度延びていると分析しました。
逆断層とは何でしょう。断層は岩盤のずれ方によって分類されます。上下方向にずれる場合を「縦ずれ」、水平方向の場合を「横ずれ」と言います。縦ずれの断層は更に、今回のような「逆断層」と「正断層」に分かれます。隆起した側の地盤が他の一方にのし上がるような場合が「逆断層」で、これは押す力の強い場所で起きます。反対に片方がずり落ちるような場合が「正断層」で、これは引っ張りの力の強い場所に出来ます。つまり今回の地震は、押す力の強い場所で起きた、ということになります。
近くにはマグニチュード6.6程度の地震を引き起こす活断層として政府がこれまでも警戒してきた先山(せんざん)断層帯がありますが、地震調査委員会は、今回の地震との関係は分からないとしています。又、1995年の阪神大震災とは、誘発された可能性を含めて「何らかの関連がある」という見解で一致しましたが、懸念される南海トラフ巨大地震と関連があるかどうかについては慎重な見方を示しました。
地震 | 2013-04-20・18:00
「タンポポ」2013年4月13日・14日OA
春は黄色い花が目につきます。私はタンポポの黄色の花が一面に生えている光景を見ると「北国の大地に春が来た」と感じます。
英語でタンポポはダンデライオン。葉のギザギザの形から「ライオンの歯」という意味だとか。又、ヨーロッパでは「星が落とした金貨」という呼び名があるそうです。こちらは何ともロマンチックですね。
気象台では生物季節観測と言って、全国で統一した基準により植物の観測を行い気候状態の変化などとの関係を調べています。タンポポは小さな花がいくつも集まって1つの花の形になっています。気象台の観測では、これを1輪と数え、2〜3輪咲いた状態を開花としています。
在来種と外来種があり、盛岡地方気象台では構内の在来種を観測していて、平年の開花日は4月15日です。在来種か?外来種か?花が咲いている時期であれば花を包む緑色の部分で見分けることができます。包んでいる部分が上向きであれば在来種、そり返っていれば外来種です。
小学館「自然大博物館」によりますと、在来種であるカントウタンポポの花の時期は3月〜5月。外来種であるセイヨウタンポポの花の時期は特に記述はありませんでした。夏も咲いているタンポポを見かけますが、あれは外来種のようです。セイヨウタンポポは明治のはじめに野菜としてヨーロッパから導入され、今ではあらゆる所で野生化しています。今、見かけるタンポポの多くは、外来種であるセイヨウタンポポのようです。
主婦と生活社「食べられる山野草12か月」にはタンポポの食べ方が載っていました。春の若葉は苦味があるので、茹でて十分に水にさらし、和え物、お浸し、バター炒め、汁の実に。花は天ぷらか、茹でて酢の物に。根は縦に細く切って水にさらし炒め物に。乾燥した根を炒ってミキサーで粉にし、コーヒーの代用に、とあります。食卓にも春を呼んでくれそうです。
英語でタンポポはダンデライオン。葉のギザギザの形から「ライオンの歯」という意味だとか。又、ヨーロッパでは「星が落とした金貨」という呼び名があるそうです。こちらは何ともロマンチックですね。
気象台では生物季節観測と言って、全国で統一した基準により植物の観測を行い気候状態の変化などとの関係を調べています。タンポポは小さな花がいくつも集まって1つの花の形になっています。気象台の観測では、これを1輪と数え、2〜3輪咲いた状態を開花としています。
在来種と外来種があり、盛岡地方気象台では構内の在来種を観測していて、平年の開花日は4月15日です。在来種か?外来種か?花が咲いている時期であれば花を包む緑色の部分で見分けることができます。包んでいる部分が上向きであれば在来種、そり返っていれば外来種です。
小学館「自然大博物館」によりますと、在来種であるカントウタンポポの花の時期は3月〜5月。外来種であるセイヨウタンポポの花の時期は特に記述はありませんでした。夏も咲いているタンポポを見かけますが、あれは外来種のようです。セイヨウタンポポは明治のはじめに野菜としてヨーロッパから導入され、今ではあらゆる所で野生化しています。今、見かけるタンポポの多くは、外来種であるセイヨウタンポポのようです。
主婦と生活社「食べられる山野草12か月」にはタンポポの食べ方が載っていました。春の若葉は苦味があるので、茹でて十分に水にさらし、和え物、お浸し、バター炒め、汁の実に。花は天ぷらか、茹でて酢の物に。根は縦に細く切って水にさらし炒め物に。乾燥した根を炒ってミキサーで粉にし、コーヒーの代用に、とあります。食卓にも春を呼んでくれそうです。
気象 | 2013-04-13・18:00
「特別警報」2013年4月6日・7日OA
気象庁が発表する「注意報」「警報」の上に「特別警報」が新設される方向です。この秋までには運用が始まる見通しです。新設の背景には、2011年の東日本大震災や、同じく2011年の台風12号による紀伊半島豪雨等を踏まえ、災害発生の危険性を分かりやすく伝えるよう情報を改善し、又、その情報を国民に確実に伝達する必要があるからです。
これまで注意報は「災害の恐れがある時」、警報は「重大な災害の恐れがある時」に出されていました。そしてこの特別警報は「重大な災害の恐れが著しく大きい時」に出されます。特別警報のイメージは、大雨の場合は、数十年に一度の豪雨、火山の場合は人が住んでいる地域に影響が及ぶ噴石や火砕流、津波の場合は内陸まで影響が及ぶ大津波です。
この特別警報について、気象庁の防災気象情報の改善に関する検討会の委員を務めている静岡大学防災総合センターの牛山素行(うしやまもとゆき)准教授にお聞きしました。牛山准教授は「特別警報ができても警報が格下げになったのではありません」と強調しています。というのは「特別警報」に相当する情報が出る頻度は、大雨や土砂災害などの気象警報の場合は、恐らく「日本全国のどこかで1年に1、2度出るかどうか」位になると思っている、とのことです。つまり自分が住んでいる市町村では「今後50年間、特別警報未経験」ということもありそうなのです。
これまでの警報クラスの状況でも重大な災害の恐れがあります。警報が出ている最中に「特別警報が出るまで様子を見ていればいい」という考え方は全く間違いで、特に気象警報においては、特別警報が出るタイミングでは、「すでに手遅れ」若しくは「極めて深刻な事態が進行中」であることも多い、ということです。
「特別警報」は、従来は無かった名称の情報が新たに出されるわけではなく、より危険な状態になっているという意味です。災害時、安全な場所に確実に避難できるよう、日頃から地域住民で確認しておくことが必要です。
これまで注意報は「災害の恐れがある時」、警報は「重大な災害の恐れがある時」に出されていました。そしてこの特別警報は「重大な災害の恐れが著しく大きい時」に出されます。特別警報のイメージは、大雨の場合は、数十年に一度の豪雨、火山の場合は人が住んでいる地域に影響が及ぶ噴石や火砕流、津波の場合は内陸まで影響が及ぶ大津波です。
この特別警報について、気象庁の防災気象情報の改善に関する検討会の委員を務めている静岡大学防災総合センターの牛山素行(うしやまもとゆき)准教授にお聞きしました。牛山准教授は「特別警報ができても警報が格下げになったのではありません」と強調しています。というのは「特別警報」に相当する情報が出る頻度は、大雨や土砂災害などの気象警報の場合は、恐らく「日本全国のどこかで1年に1、2度出るかどうか」位になると思っている、とのことです。つまり自分が住んでいる市町村では「今後50年間、特別警報未経験」ということもありそうなのです。
これまでの警報クラスの状況でも重大な災害の恐れがあります。警報が出ている最中に「特別警報が出るまで様子を見ていればいい」という考え方は全く間違いで、特に気象警報においては、特別警報が出るタイミングでは、「すでに手遅れ」若しくは「極めて深刻な事態が進行中」であることも多い、ということです。
「特別警報」は、従来は無かった名称の情報が新たに出されるわけではなく、より危険な状態になっているという意味です。災害時、安全な場所に確実に避難できるよう、日頃から地域住民で確認しておくことが必要です。
気象 | 2013-04-06・18:00
「PM2.5②」2013年3月30日・31日OA
西日本を中心に問題となっている大気汚染物質「PM2.5」。岩手県では、高い濃度が観測された場合に備えて、来月から県民への注意喚起の体制を整備する方針です。
「PM2.5」はぜんそくや気管支炎など健康への影響が懸念される非常に小さな粒子で今年、中国から日本に飛来し西日本を中心に環境基準を超える値が観測されています。
今月22日には、PM2.5についての県や市町村の担当者による会議が開かれました。その中で来月から基準を上回ると予測される日は県内を内陸北部・内陸南部、沿岸北部、沿岸南部の4地域に分けて注意を呼びかけることなどが県から報告されました。
基準を上回るかどうかは朝の時点で判断されます。盛岡、滝沢、花巻、奥州、宮古、久慈、釜石の7つの測定局で、午前5時〜午前7時の各1時間の平均値が1立方メートルあたり85マイクログラムを超えた時には、国の注意喚起を行う指針値である1日平均1立方メートルあたり70マイクログラムを超える恐れがあります。
そのような時は午前8時を目処に
1.屋外での長時間の激しい運動をなるべく減らす
2.外気の屋内への流入を少なくする
3.呼吸器系や循環器系疾患のある方、子ども、高齢者は体調に応じ慎重な行動を、と注意を呼びかけます。
こうした情報は市町村を通じて学校などや、又、報道機関に通知されますが、県によりますと、これまでのところ県内では国の指針値を超えることはなく、特に心配される状況にはなっていない、ということです。
県では、県内7ヵ所のPM2・5の測定データをホームページで公表していて来月から盛岡市の2つの測定局を追加することにしています。
注意するよう情報が出された際はIBCでもラジオ・テレビでお知らせします。
尚、日本気象協会では、PM2.5の独自の分布予測を始めました。3時間毎に3日先までホームページで見られ、参考になります。
「PM2.5」はぜんそくや気管支炎など健康への影響が懸念される非常に小さな粒子で今年、中国から日本に飛来し西日本を中心に環境基準を超える値が観測されています。
今月22日には、PM2.5についての県や市町村の担当者による会議が開かれました。その中で来月から基準を上回ると予測される日は県内を内陸北部・内陸南部、沿岸北部、沿岸南部の4地域に分けて注意を呼びかけることなどが県から報告されました。
基準を上回るかどうかは朝の時点で判断されます。盛岡、滝沢、花巻、奥州、宮古、久慈、釜石の7つの測定局で、午前5時〜午前7時の各1時間の平均値が1立方メートルあたり85マイクログラムを超えた時には、国の注意喚起を行う指針値である1日平均1立方メートルあたり70マイクログラムを超える恐れがあります。
そのような時は午前8時を目処に
1.屋外での長時間の激しい運動をなるべく減らす
2.外気の屋内への流入を少なくする
3.呼吸器系や循環器系疾患のある方、子ども、高齢者は体調に応じ慎重な行動を、と注意を呼びかけます。
こうした情報は市町村を通じて学校などや、又、報道機関に通知されますが、県によりますと、これまでのところ県内では国の指針値を超えることはなく、特に心配される状況にはなっていない、ということです。
県では、県内7ヵ所のPM2・5の測定データをホームページで公表していて来月から盛岡市の2つの測定局を追加することにしています。
注意するよう情報が出された際はIBCでもラジオ・テレビでお知らせします。
尚、日本気象協会では、PM2.5の独自の分布予測を始めました。3時間毎に3日先までホームページで見られ、参考になります。
その他 | 2013-03-30・18:00
「トラッキング現象」2013年3月23日・24日OA
御家庭などで夜間や留守中、火を使っていないのに火災が起きる「トラッキング」という現象についてです。盛岡地区広域消防組合によりますと、盛岡市など8市町村の管内では、去年・一昨年と、トラッキングによる火災が3件発生しています。
この現象はコンセントの「プラグ」と「ホコリ」、「水分」が関係しています。どんなものなのか、消防の立会いの下、実験してみました。
壁面に設けられている通常のコンセントに、実験用のプラグが緩く差し込まれています。電気コードは途中で切れています。電化製品に繋がっていなくスイッチも入っていません。差し込み口付近にはホコリがたまっています。そこにスポイトで水を加えてみると、10秒も経たない内にチリチリと音がして煙が出てきました。辺りは焦げ臭くなり、このまま何かに燃え移り火事になるかと思うとゾッとしました。
実際の家庭ではどんな状況で起こるのでしょう。コンセントにプラグを長期間差しっぱなしにしていると、プラグの部分にホコリがたまります。そのホコリに水分を加えるのは室内の加湿器や炊飯器の湿気です。湿気が多くなるとホコリは濡れます。プラグの刃と刃の間で電気の通り道ができ熱を帯び、そこから発火するのです。
盛岡消防本部によりますと、家庭で特に注意してもらいたいのが「冷蔵庫」ということです。プラグが根元まで入っていないことが多く、ホコリがたまり熱を帯びてトラッキング現象が起こる危険があります。トラッキング現象はホコリを取り、プラグをすっかり根元まで差し込むことで防げるということです。
電化製品に電源が入っていてもいなくても起きます。消防では、長期間、使わないプラグは抜くようにと呼びかけています。
この他、1つのコンセントに多くの電気機器を繋いだり、コードを束ねたりすることで、コードが熱を持ち火災になるケースもあり、消防では「タコ足配線」や「束ね配線」はやめるよう呼びかけています。
身近な所に危険が潜んでいます。お互いに気をつけましょう。
この現象はコンセントの「プラグ」と「ホコリ」、「水分」が関係しています。どんなものなのか、消防の立会いの下、実験してみました。
壁面に設けられている通常のコンセントに、実験用のプラグが緩く差し込まれています。電気コードは途中で切れています。電化製品に繋がっていなくスイッチも入っていません。差し込み口付近にはホコリがたまっています。そこにスポイトで水を加えてみると、10秒も経たない内にチリチリと音がして煙が出てきました。辺りは焦げ臭くなり、このまま何かに燃え移り火事になるかと思うとゾッとしました。
実際の家庭ではどんな状況で起こるのでしょう。コンセントにプラグを長期間差しっぱなしにしていると、プラグの部分にホコリがたまります。そのホコリに水分を加えるのは室内の加湿器や炊飯器の湿気です。湿気が多くなるとホコリは濡れます。プラグの刃と刃の間で電気の通り道ができ熱を帯び、そこから発火するのです。
盛岡消防本部によりますと、家庭で特に注意してもらいたいのが「冷蔵庫」ということです。プラグが根元まで入っていないことが多く、ホコリがたまり熱を帯びてトラッキング現象が起こる危険があります。トラッキング現象はホコリを取り、プラグをすっかり根元まで差し込むことで防げるということです。
電化製品に電源が入っていてもいなくても起きます。消防では、長期間、使わないプラグは抜くようにと呼びかけています。
この他、1つのコンセントに多くの電気機器を繋いだり、コードを束ねたりすることで、コードが熱を持ち火災になるケースもあり、消防では「タコ足配線」や「束ね配線」はやめるよう呼びかけています。
身近な所に危険が潜んでいます。お互いに気をつけましょう。
その他 | 2013-03-23・18:00




