IBCラジオ「気象と防災 マメ知識!」

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その他 | 2016-05-20・10:44

「桜の開花予想」2016年4月2日・3日OA

桜前線が順調に北上中です。気象庁は先月19日、福岡市と名古屋市でソメイヨシノが今シーズン全国で最も早く開花したと発表しました。東京は21日に開花、平年より5日早く、去年より2日早い開花でした。
日本さくらの会によりますと、日本にはヤマザクラ、オオシマザクラなど9種を基本にして、変種をあわせると100以上のサクラが自生しています。これらから育成された園芸品種は200以上もあります。気象庁では全国各地で最も多く植えられているソメイヨシノを観測しています。ソメイヨシノは江戸末期から始まる品種で、九州から北海道の石狩平野あたりまで植栽されているといわれています。ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種です。気象庁ではソメイヨシノが生育しない地域では、ヒカンザクラ、エゾヤマザクラを観測しています。
盛岡で観測している木=標本木は盛岡城跡公園にあり、開花の基準は5−6輪です。1輪咲けば開花と言いたくなりますが、桜の場合、これが難しいのです。時期外れに、幹の途中からポコッと咲いたり、枝の上の方で咲いてよく見えなかったりします。つまり1輪というのは基準に適しません。実は以前は数輪という基準でした。しかし2003年、全国の気象台で確認したところ数輪の定義がバラバラと判明しました。ある気象台は2−3輪、別な気象台は5−6輪だったのです。そこで一番、多かった5−6輪に統一されました。

日本気象協会では花芽の生育過程に大きな影響を与える秋以降の気温経過に重点を置いた独自の式を用いて開花日を予測しています。3月30日に発表した県内の予想では、盛岡が4月13日、北上・展勝地が4月14日です。盛岡の平年の開花日は4月21日、去年は過去最速の4月9日でした。予想では平年より8日早く、去年より4日遅い開花になりそうとのことです。

気象 | 2016-04-02・18:00

「栗駒山のハザードマップ」2016年3月26日・27日OA

今日は栗駒山のハザードマップについてです。ハザードマップとは「災害予測地図」のことで、火山噴火など発生が予測される被害について、その種類・場所・危険度などを示しています。
活火山周辺の防災体制を強化する政府の方針を受け、先月、これまで整備が遅れていた県南部の栗駒山の体制構築に向けた議論が交わされました。盛岡で行われた火山防災協議会では、岩手・宮城・秋田にまたがる栗駒山周辺の自治体や有識者などが集まりました。政府の中央防災会議の答申では、全国49の火山の周辺地域を、火山災害警戒地域に指定し、法定協議会の設置や地域防災計画の修正などを義務付ける方針です。県内では岩手山、秋田駒ヶ岳、栗駒山が対象となっていますが、栗駒山は東北にある対象の火山で唯一、ハザードマップが無く防災体制の整備が遅れています。

協議会ではこれまでの任意協議会から、改正活火山法に基づいた法定協議会に改める為の規約の変更や、これまで通り、岩手県が主体となって協議会を運営していくことなどが確認されました。県の総合防災室では「基礎となるハザードマップを作成していくという方向性を明確に示すことができた。それに向けてしっかり関係機関、県、市と連携しながら取組んでいきたい」と話しています。

栗駒山はこれまでの噴火の歴史が分からない部分が多く、更に研究者不足という課題があります。気象庁の「日本活火山総覧」によりますと、栗駒山の噴火活動について「1 万年以内の噴火活動に関する詳細な年代分析値は報告されていない。山頂付近や山頂の北側斜面に分布する表土中に堆積している火山灰の分析では915 年以降に、1944年の小噴火を含めて少なくとも 2 回の水蒸気爆発が起き、約 5400 年前から 915 年の間にも、少なくとも 2 回の水蒸気爆発が起こっている」とのことです。
新たな栗駒山火山防災協議会は、来年度からの2年間で、ハザードマップを作成する方針です。自然の恵みと表裏一体にある火山のリスクを地域住民、登山者、観光客が共有する為、1日も早い作成が待たれます。

火山 | 2016-03-26・18:00

「新たな一歩」2016年3月19日・20日OA

東日本大震災から5年。3月11日の夕方、私は陸前高田市からテレビ中継で被災地の様子をお伝えしました。場所は海沿いにある旧・道の駅高田松原「タピック45」です。巨大津波に呑み込まれ、あの日から時間が止まったままの白い建物の前では、震災犠牲者を追悼し、街の復興への願いを込めて「夢あかり」が行われました。暗闇の中、およそ1000個のLEDキャンドルは、小さな瓶の中でオレンジ色に揺らめいていました。

周辺の風景は少しずつ変わってきました。高台造成の土砂を運ぶ為のベルトコンベアは撤去され、かつての市街地には土が盛られ、街の基礎ができつつあります。応急仮設住宅に住んでいる方が陸前高田だけで3040人いるのは事実です。その一方、被災者の中には、高台に自力で家を再建したり、災害公営住宅に入ったりして、仮の住まいであった仮設住宅から、やっと生活の基盤ができた方もいます。

「夢あかり」では、並べられたキャンドルで「新たな一歩」という文字が浮かび上がっていました。どんな思いが込められているのか、主催した「陸前高田ふるさと復興応援隊」の隊長・根本ミカさんにお聞きしました。根本さんは『去年3月11日からこの1年を通して、被災者の中で生活の基盤=足下が固まった人は、外に気持ちが向くようになったと感じたから』と、震災5年を新たな一歩=再出発と捉える方の気持ちを代弁していました。
米崎町出身の根本さんは、震災後、被災者の「心の復興」をテーマに活動を始めました。3月11日に慰霊の気持ちで行っている夢あかりもその一環です。心の復興について根本さんは『例えば建物を建てた時、この建物は何の建物で、どう運用したいのか、人の気持ちが入らないと形ができません。心が癒されたり、落ち着いたり、安心したりすることで街の復興に向かうことができます。行政はハードの復興を、私達は心の復興をサポートしたい』と行政とは違った役割の大切さと支援への決意を語ってくれました。
夢あかりのような多くの人が集う場を提供し、被災地の情報を発信する、陸前高田ふるさと復興応援隊の活動は続きます。

津波 | 2016-03-19・18:00

「陸前高田の中心市街地復興」2016年3月12日・13日OA

陸前高田商工会によりますと、会員数は震災前699で、その内86%、604の会員が被災しました。2月1日現在、被災会員の内、営業継続・再開が332、55.0%。廃業が232、38.4%などです。廃業の主な理由は経営者が震災で犠牲になったことや、高齢の経営者が震災を機に引退したことなどが挙げられます。市の中心部では商店街や住宅地を再建する為、土を盛って高さ最大12.2mまでかさ上げする大規模な工事が進んでいます。核となる商業施設は、今年7月着工、来年4月オープンの見込みです。

順調に進んでいるようにも見えますが、この市街地出店に向け不安を抱えている店主がいます。陸前高田で120年続く老舗菓子店の5代目・菅野秀一郎さん(40)は2店舗が震災により被災。2013年4月、仮設商店街で営業を再開しました。管野さんはかさ上げ地の借地に店舗を、その後、換地で取得した土地に店舗兼住宅再建を考えています。菅野さんの心配は来年4月に予定されている「消費税10%」の引き上げです。補助金を受けたとしても税抜の為、消費税分は自己負担となります。8%から10%に上がった場合、仮に内装・設備に1000万円かかったとして、消費税部分は80万円が100万円と負担増となります。実際はもっとかかるでしょう。消費税が上がる前に契約できるかどうか、出店者にとって大きな問題です。

大家さん探しが課題の人もいます。高田町の仮設商店街にある「カフェフードバー・わいわい」の店主・太田明成さん(49)です。太田さんは千葉県出身。奥さんの実家がある陸前高田に移り住み、2009年11月に駅前通りで店を始めましたが、震災により被災しました。太田さんは震災前のような貸店舗を探していますが、陸前高田では被災した大家さんがもう一度、建物を建てて店に貸すことがありません。貸店舗型の補助金制度では大家・店子とセットで申請、いう条件があります。大家さんが見つからない太田さんは先が見えない状態なのです。
不安やクリアしなければならない課題がある中、町づくりはスタートラインに立ちます。

津波 | 2016-03-12・18:00

「三寒四温」2016年3月5日・6日OA

気象庁では12月から2月までの3か月を冬としています。盛岡ではこの冬の平均気温は0.5度。これは2000年代に入って一番暖かかった2006年12月から2007年2月の0.8度に次ぐ暖冬でした。真冬日が1日も無かったのは9年ぶりです。盛岡の降雪量は126センチと平年の59%。こちらも9年前の106センチに次ぐ少なさでした。1日で一番雪が降ったのが2月27日の29センチ。2月も終わる頃、雪が少ない冬を補うような降り方でした。

今の時期、よく耳にするのが「三寒四温」という言葉です。冬に3日寒い日が続き、4日暖かい日が続くという意味ですが、東京書籍「気象科学事典」では「昔、朝鮮半島や中国東北部でいわれた言葉。シベリア高気圧からの寒気の吹き出しに7日ぐらいの周期があることをいっているが、実際には規則正しく3日寒く、4日暖かいという現象は現れにくい。最近は冬型の気圧配置の弱まる早春の頃、寒暖を繰り返す陽気が現れた時、この言葉を使う人が多い」と解説しています。
現れにくいということですが、例えば盛岡では2月8日から15日までは平年を上回る日が続き、四温ならぬ八温になる等、確かになかなか文字通りにはいかないものです。
似た言葉で「五風十雨」があります。5日毎に風が吹き10日毎に雨が降るという順調な気候をいいます。NHK気象・災害ハンドブックによると、大正初期の和田雄治(わだゆうじ)気象観測所長は「三寒四温」は「五風十雨」と同様『寒暖の状態を形容した対句にすぎない』と説明しています。
私はこの言葉が使われる背景には、字の印象から「三」は3月、「四」は4月も連想し、語呂の良さと相まって、特に北国では春を待ち望む気持ちにぴったりだからでは、と考えています。
尚、先月24日に出された東北地方の3か月予報によりますと、南から暖かい空気が流れ込みやすく平均気温は高い予想です。三寒は少なく、春の訪れは早そうです。

気象 | 2016-03-05・18:00

「冬・春の俳句」2016年2月27日・28日OA

間もなく3月。しかしすぐには春にならず、冬と春が同居しているような時期です。日本では、四季を通して自然や生活の中での感動を短い言葉で表してきました。
今日は朝日出版社「俳句の本」から、冬と春に関係する俳句を紹介します。

「雪の朝二の字二の字の下駄の跡/捨女(すてじょ)」
二の字、二の字は下駄の歯の跡のことです。白くうっすらと雪が降り積もった朝、下駄で歩いた跡が真っ直ぐ続く様が見えるようです。道路が舗装されていない頃は、より雪が積もりやすかったのでしょう。今は冬に下駄履きを見ることはまずありません。

「うまそうな雪がふうはりふはりかな/一茶」
空に向かって口を大きく開け、降る雪を食べようとした子どもの頃を思い出します。「ふうはりふはりかな」という表現から、地上の気温が0度に近い湿り雪を思い浮かべます。白く大きな雪片は、やわらかく、美味しそうに見えるものです。

「梅一輪一輪ほどの暖かさ/嵐雪(らんせつ)」
梅は春の季語ですが、この句の中では一輪ということで寒梅の意味、冬の季語になるようです。尚、気象庁では、季節の遅れ進みや気候の違いなど気象状況の推移を把握する為に植物や動物の観測を行っています。梅も対象で、盛岡では2月22日に開花を観測しました。平年より49日も早く、1953年の観測開始以来、最も早い開花です。12月と1月の暖かさが影響したとみられています。

「ゆらぎ見ゆ百の椿が三百に/高浜虚子」
春風に揺れる百の赤い椿の花が三百にも見えたという句から、華やかな光景が伝わってきます。尚、盛岡の平年の開花日は4月28日、去年は4月20日でした。

五・七・五の17音の短い詩、俳句。季節を味わいながら生きる豊かさを感じます。

気象 | 2016-02-27・18:00

「雑節」2016年2月20日・21日OA

2月19日(金)は、雪が雨に変わる頃という意味の「雨水」でした。雨水は1年を24に区分した約半月毎の季節の目安「二十四節気」の1つです。
二十四節気の他、こよみには季節を示す目印がいくつかあり、これらをまとめて「雑節」と呼びます。理科年表や国立天文台のHPには一般になじみのある一部が記載されています。

「土用」立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を言い、最近では特に夏の土用を指します。中国の考え方で「木(もく)・火(か)・土(ど)・金(きん)・水(すい)」の5つの要素によって自然現象を解釈する「五行説」があります。四季を春は木(き)、夏は火(ひ)、秋は金(かね)、冬は水(みず)とすると、土(つち)が残ります。この土にあたる季節を作る為に、それぞれの季節から集めて土用としました。
「節分」季節の分かれ目のことで、元は立春、立夏、立秋、立冬の前日を指しました。今は立春の前日だけを指します。江戸時代の暦にも立春の前日しか掲載されていないのは、旧暦の正月に近く、年の変わり目の意味合いが強いからのようです。
「彼岸」春分と秋分の前後の3日ずつの計7日間のことです。
「八十八夜」立春から数えて88日目を言います。「八十八夜の別れ霜」という言葉がありますが、霜の季節の終わりを告げると共に、遅霜への注意を促しています。
「入梅」旧暦では芒種の後の壬(みずのえ)の日で、梅雨の季節になることです。
「半夏生」旧暦では夏至より10日後とされていました。半夏(カラスビシャク)という草が生える頃で、田植えの季節の終わりを告げます。
「二百十日」立春から数えて210日目の日。台風が来る頃で、農家では災害に備えます。

雑節は日本独自の季節の移り変わりの目安で、農業に関連したものが多く、気象と農業が密接に関係していることが改めて分かります。

気象 | 2016-02-20・18:00

「花粉飛散予測と舌下療法」2016年2月13日・14日OA

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、今年もこの季節がやってきます。先月28日に環境省が発表した「平成28年春のスギ・ヒノキ花粉の予測(第2報)」によりますと、盛岡市の飛散量は「例年よりやや少なく」、「去年より少ない」と予想されています。具体的には、今年はシーズンを通して1平方センチあたり2614個と例年の77%、例年よりかなり多かった去年の42%です。花粉症患者の1人として、ちょっとホッとする予測です。飛散が多くなるのが3月上旬から下旬、ピークは3月中旬と予想されています。

さて、スギ花粉症に対する新しい治療法が始まっています。口の中の「舌」に、上下の「下」と書く「舌下療法」です。スギ花粉を原料としたエキスを少量から服用することによって体を慣らし、スギ花粉によるアレルギー症状を和らげるものです。千葉大学病院のHPによりますと、この治療を始めた患者を対象にしたアンケートで約8割の方に症状の改善がみられたということです。
治療はスギ花粉が飛んでいない時期に始めます。注射の痛みがなく、自宅でできる為、通院の負担が少なく、又、保険が適用されるので続けやすいというメリットがあります。しかしアレルギー症状の有無に関わらず、毎日、数年に亘り継続して服用する必要があり根気が必要です。私は11月に治療を開始しました。毎日、自宅の冷蔵庫に保管している白く小さなパックに入った1ミリリットルの薬液を舌の下に入れたまま2分間保持し、その後に飲み込んでいます。少し甘めの液で、飲み忘れないよう日記に記録するのが習慣になっています。現時点で、県内では38の医療機関で受診できます。
薬を開発した鳥居薬品では、冷たい場所での保存が課題だった液体ではなく、常温保存できる錠剤の開発を進めていて、今後、更にこの治療法が注目されそうです。

その他 | 2016-02-13・18:00

「寒波と断水」2016年2月6日・7日OA

先月27日の共同通信によりますと、寒波の影響で水道管が破裂し断水した被害は、九州と中国・四国地方の15の県で、合わせて29万世帯に上りました。
この件に関して熊本県大津町(おおづまち)の「志家町に愛を!」さんからメールを頂きました。ありがとうございます。
「『寒波で断水』と言うのに私をはじめ多くの方が耳を疑ったと思います。ここ九州よりも冬の寒さが厳しい岩手県の内陸ではこの様なことが度々起きているのでしょうか。それとも、九州の水道管は寒さに弱いと言うことなのですか」

さて今回、どれだけの寒さだったのでしょうか。市内全域約5万4000世帯が断水した福岡県大牟田市では、1月24日の最低気温は平年を6.7度も下回る氷点下7.4度と観測史上最低でした。又、最高気温は氷点下0.3度までしか上がらず真冬日でした。翌1月25日の最低気温は氷点下7.2度でした。
大牟田市にお聞きしたところ「通常、宅地内では地下30センチ以上の深さに給水管を埋設しています。今回の寒波による破損は、家の外で露出していた給水管がほとんどで、防寒対策として、保温材を巻いていても劣化していたり、給水管自体が老朽化していたりした為、破損したことが漏水の原因と考えています」ということです。

盛岡の冬は毎シーズン、氷点下10度を下回ることがあり、お便りのように九州より厳寒の地です。その為、水道を凍らせないような対策があります。寝る前や長期で外出する際は、蛇口を一杯に開け水を出して元栓を閉める「水抜き」を行います。又、電気ヒーターを取り付けてある場合は、夜間、スイッチを入れることで水道管を温め凍らせないようにしています。天気予報では、朝の気温が氷点下4度を下回るような際は水道管凍結に注意するよう呼びかけています。
しかし九州より寒さ対策をしている岩手でも先月、24市町村、のべ3万2000戸余りで断水が発生しました。湿った大雪の重みで木が倒れ、配電線が切れるなどして停電した為です。こうした事態に備え、日頃から「ペットボトルの水を常備」、又、トイレが流せないことを想定し「風呂のお湯は翌朝まで取っておく」などが断水対策になります。

気象 | 2016-02-06・18:00

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