気象と防災 マメ知識!

気象と防災 マメ知識!

気象予報士・防災士の神山 浩樹(IBCアナウンサー)がお届けする5分間。

◆放送日時
毎週土曜日17:50~17:55 【再放送】毎週日曜日18:50~18:55
番組開始:2009年4月〜

◆出演
神山浩樹(IBCアナウンサー)

お便り・お問い合わせ

454回「外国人の防災・減災」2018年1月13日OA

2018年01月13日 6:00 PM

先月17日、奥州市で行われた岩手県防災セミナー。市民120人が集まった会場で講演したのは、岩手大学グローバル教育センターの松岡洋子教授です。「ことば、文化、習慣の異なる人々が、災害に接触した時に起こること、課題への対応」について解説しました。国際化は岩手でも進んでいます。県内在住の外国人は6168人、内訳は中国34%、フィリピン18%、ベトナム16%などです。又、2016年にスキーや、祭りなどイベントを目的に岩手を訪れた外国人観光客は16万3230人で、前年比34.4%も伸びています。地震、津波など、自然災害が頻発する日本ですが、そのような経験が無い国の人達は対応が困難なのが現状です。過去には大地震の揺れを「テロが起きた」と勘違いした外国人もいたそうです。

東日本大震災では日本語を知らない人達にとって耳慣れない「津波、避難、高台」などの言葉が飛び交いました。そもそも、それらの知識が無ければ直訳しても伝わりません。例え日本語教室で一度、勉強したとしても常に関心があるわけではなく、なかなか覚えられないのです。又、災害時は精神面で「自分だけ知らないことがあるかもしれない」と言った不信感、「避難所での物資配布や掃除など、習慣の違いについていけない」、「日本語だけの情報で孤独を感じる」などの声があったと言います。

松岡教授は、外国人との共生の難しさを「3つの壁」に分類できると言います。知らないから怖い、よそ者だから怖いという「心の壁」、通じないから面倒、分からないから嫌という「ことばの壁」、今まで居なかった人、少数派は想定外という「仕組みの壁」です。この壁克服の為、平時の近所付き合いに加えて、例えば「小学校で母国について語ってもらう。又、地域の避難訓練にも参加してもらう」といった取り組みの他、一時滞在者には、「災害時、言葉が通じなくても、絵文字で表示したり、手を取って逃げたりする」といった手段も提案していました。東北が誘致を目指しているILCが実現した場合、海外の方との交流がより一層、盛んになります。外国人の防災・減災の課題解決の為には「コミュニケーション」が鍵のようです。

 

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453回「予報の違い」2018年1月6日OA

2018年01月06日 6:00 PM

紫波町・じゃじゃじゃサテライトさんから質問を頂きました。ありがとうございます。「あるテレビ局の天気予報は『晴れ時々雪』と、また別の局では『曇り時々雪』と伝えていますが、どうして局によって予報が違うのでしょうか」。これはエリア毎のポイント予報を依頼している民間の気象会社が局によって違うからだと思われます。IBCで契約している日本気象協会にお聞きしました。

各気象会社では予報する為に用いる計算モデル=式があります。「自社の予測精度向上の為、過去に発表した予測をデータベースに蓄えており、実際の気象と比較し、その差が最小になるよう計算ロジック=道筋を定期的に見直しております」ということです。他社より予測精度を上げる為に企業努力を行っていて、性能を競い合っているとも言えます。又、計算式の他、気象予報士によって修正を加える作業もあります。気象学の基礎は同じなので見解は同じになるはずですが、修正に違いがでるのは「予測の基となる『資料自体』が異なるのでは」ということです。予報士が予報を組み立てる時には、一般の方が普段、目にすることのない「専門天気図」という資料を用います。日本周辺域・アジア太平洋域の実況天気図、予想天気図、300・500・700・850ヘクトパスカルなどの等圧面の高層天気図、数値予報天気図などです。「どの天気図を重視するかによって予報に若干の違いが出るかと思います」ということです。

各局のポイント予報が違った場合、利用者はどう対処すれば良いのでしょう。複数の予報を比べて同じであれば「当たる」可能性が高いと言えます。違った場合、それだけ予測が難しい気象状態で、この場合、どちらの結果になっても良いような備えだと安心です。天気を左右する要素は膨大で、日々変化する気象状態を完全に数値化することはできません。つまり未来を100%予想することは残念ながらできないのです。自然を読み解く際の誤差を最小にし、予報の的中率を高める為の努力は今後も続きます。

 

440回「清流を維持する施設」2017年10月7日OA

2017年10月07日 6:00 PM

今の時期、盛岡・中津川を始め、北上川の各支流には「鮭」の姿があります。この清流が赤く染まった時代があったことを、御存じでしょうか。標高900m。岩手と秋田を結ぶ八幡平アスピーテラインから見える廃アパート群。水洗トイレで、ボイラーによる全館暖房だった11棟の鉄筋コンクリート4階建ては、最盛期の1960年、旧松尾鉱山の労働者とその家族約1万5000人が暮らした名残です。近代的な街並みから「雲上の楽園」と呼ばれました。

旧松尾鉱山は、明治末期に採掘が始まり、一時、日本の硫黄生産の3割を占め、東洋一の規模を誇りました。硫黄は農業用肥料、プラスチック、ゴム、石鹸など幅広い用途に使われました。しかし石油精製時に産出される硫黄への転換が進み、1972年に閉山。ところが廃坑から流出し続ける鉱毒水は、八幡平を源流とする赤川から松川へと流れ込み、北上川の本流も赤く濁った川に変えてしまいました。その姿から、北上川はかつて「死の川」とも呼ばれたのです。1977年、川の清流化に乗り出した国と県は、強い酸性の廃水を中和する処理施設の建設を開始しました。施設を運営管理する石油天然ガス・金属鉱物資源機構によりますと、旧松尾鉱山には、硫化鉄鉱などの鉱石が膨大に残っていて、縦横無尽に採掘された坑道に地下水や雨水が流れ込み、水と酸素と硫化鉄鉱が反応し、鉄や有害物質のヒ素を含む強酸性水が生成されます。今でも流れ続ける東京ドーム7.3杯分、年間約900万立方メートルにも及ぶ大量の坑廃水を、365日24時間体制で中和処理しているのです。処理が停止すると、かつてのように川が汚染され、農業、工業、生活用水など、年間約500億円の被害が出ると予測されています。

佐藤直樹所長は「海外から研修生が見学に来た際、処理施設を『負の遺産』と説明しています。環境を考えて鉱山開発をしていけば、このような状況にはなりませんでした。後処理を生み出さない開発をするよう提案しています」と、環境との両立の大切さを強調していました。清らかな流れの裏には、関係者の努力があるのです。

439回「太陽フレア」2017年9月30日OA

2017年09月30日 6:00 PM

太陽活動や宇宙環境変動の観測を行っている情報通信研究機構は、9月6日、大規模な太陽フレア現象の発生を2回、確認したと発表しました。これは太陽の黒点群の領域で生じる爆発現象のことで、通常の1000倍以上のエックス線を観測したのは11年ぶりです。電気を帯びた大量の粒子が8日午後、地球に達し、数日間に亘って通信機器や、人工衛星を利用したGPSに影響を及ぼす恐れがあるとして、注意を呼びかけました。

そして実際、国内での影響について、国土地理院が「8日の日中にGPSの測位精度がかなり悪くなる時間帯があった」と報告しました。GPSの誤差は、太陽フレアが起きる前の6日、7日は、南北東西がプラスマイナス2m、上下がプラスマイナス5mでした。しかし8日の日中は、誤差が最大で南北7m、東西3m、上下が15m程度に増えました。今回、カーナビやスマホなどを用いたGPS測位を行った場合、大きな誤差を生じた可能性があるということですが、現在は元の程度の誤差に戻っています。

さてRN.ぼだんきょさんから質問をいただきました。ありがとうございます。「巨大な太陽フレアがあってから、あちこちで地震が続いていますね。ハリケーンの被害も深刻。太陽フレアは高性能精密電子機器に悪影響を及ぼす、とありますが、自然災害も引き起こすのでしょうか」地球の磁場=地磁気を観測している「気象庁地磁気観測所」によりますと「巨大な太陽フレアが発生すると、太陽から高エネルギー粒子が飛んできます。この為、人工衛星が損傷することがあります。また、電離層が擾乱を受けるので、無線通信の障害やGPSの位置決定精度の低下が起こることがあります。更に、高エネルギー粒子が地球の磁気圏に突入すると、磁気嵐が発生します。磁気嵐が発生すると誘導電流の為、電力設備に損傷を与え大規模な停電が発生することもあります。このように太陽フレアは文明社会に影響を及ぼすことはありますが、太陽フレアの発生によって地震、津波、台風、火山噴火のような自然災害が引き起こされることは、まずありえないと考えられています」とのことです。

 

436回「身近な動物による火災」2017年9月9日OA

2017年09月09日 6:00 PM

今日は身近な動物が引き起こす火災についてです。NITE(ナイト)=製品評価技術基盤機構によりますと、平成24年度から28年度の製品事故情報の内、ペットによるものが26件、ネズミやゴキブリなど小動物や害虫の事故52件、計78件ありました。その内、約7割の56件が火災に至っています。ペットが引き起こした事故の中には、去年4月、埼玉県で、飼い主が不在時に、室内で飼っていた猫がガスこんろのスイッチに触れ、こんろが点火し、製品とその周辺を焼いたという例があります。また害虫の事故では、平成25年3月、神奈川県で、エアコンの中に侵入したゴキブリが内部の電気部品に接触しトラッキングを起こし火災が発生。使用者はやけどをして重傷となりました。

東北地方でも5件の事故が報告されています。岩手県ではありませんが、火災が2件、軽傷が1件です。この内、平成26年10月、青森県で起きた事例では、80代女性宅でLPガス用のゴム管をネズミがかじったことによりガスが漏洩、使用中のガスこんろの火に引火して出火しました。平成26年12月、福島県では、20代女性宅で、電気脱臭装置を使用中、室内で飼っていた犬が電源コードを噛んだ為、被覆が損傷してスパークし出火しました。又、平成27年6月、宮城県ではシャワーを使用したところ、異音がし、ガスふろがまが変形しました。機器内にクモの死骸や巣が確認されたことから、クモの巣により給排気不良となり、点火スパークが異常燃焼し、天板が変形したものと推定されます。

NITEでは「出かける際はペットをケージに入れておく、スイッチが入らないようロックをかける、ガスの元栓を閉める、電気製品はプラグを抜く」「小動物や害虫の侵入する恐れがある製品の周りはこまめに清掃し、動作不良や焦げ臭いなどの異常が見られた際は点検を受ける」など注意を促しています。

 

431回「紫外線とオゾン層」2017年8月5日OA

2017年08月05日 6:00 PM

気象庁や環境省の資料によりますと、太陽からの紫外線の内、UV-Aは多くが地表に到達します。UV-Bほど有害ではありませんが、長時間浴びた場合の健康被害が懸念されています。UV-Bは、ほとんどがオゾン層に遮られますが、一部は地表へ到達し皮膚や眼に有害です。紫外線の季節変化について「5月に最も多い」「5月の紫外線は真夏とほぼ同じ」と言われますが、これはUV-Aと考えられます。UV-Bは7月から8月が最も多くなります。UV-Bを吸収する上空のオゾン量が日本付近では春に多く、夏から秋にかけて少なくなるからです。気象庁では、オゾン層と密接な関係があり生物に有害なUV-B領域の紫外線を観測しています。

さて昔と比べて紫外線量は増え、オゾン量は減っているのでしょうか。札幌、つくば、那覇の国内3地点の地表に到達する紫外線量は、1990年代はじめの観測開始以降いずれも増加傾向。一方、この期間のオゾン量は、1990年代半ば以降、緩やかに増加しています。オゾン量が増えれば紫外線量は減るはずですが、増加傾向を示すのは、紫外線を散乱・吸収する大気中の微粒子の減少などの影響が考えらます。1989年発効のモントリオール議定書によりフロン等のオゾン層破壊物質の生産と消費が規制された結果、1990年代半ば以降、大気中のフロン等の濃度はほぼ横ばいかゆっくりと減っています。WMO(世界気象機関)などが発表した科学的評価によると、現在の規制が守られた場合、オゾン層の破壊が少なかった1980年のレベルまでオゾン層が回復する時期は、中緯度帯と北極では2040年代、南極ではそれよりいくらか後になると予測されています。

紫外線の浴びすぎは、日焼け、しわ、シミ等の原因となるだけではなく、長年浴び続けていると、皮膚がんや白内障等を引き起こすことがあります。しかし紫外線は悪い影響ばかりではなく、カルシウム代謝に重要な役割を果たすビタミンDを皮膚で合成する手助けもします。正しい知識を持ち、紫外線を浴びすぎないよう、上手に付き合っていくことが大切です。

428回「飯舘村」2017年7月15日OA

2017年07月15日 6:00 PM

今日は福島県飯舘村について取り上げます。阿武隈山系北部の高原に開けた、飯舘牛やトルコギキョウなど花卉が特産の村です。東日本大震災では震度6弱の揺れに見舞われ、その後、原発事故で計画的避難区域に指定。それまでの暮らしが断ち切られ震災関連などで43人が亡くなりました。

今年3月31日、帰還困難区域となっている一部地域を除いて避難指示が解除されました。村の人口6000人の内、224世帯437人が戻り暮らしています。村民の約9割は県内、それ以外は県外に避難したままです。村民の半分3300人余りが生活している福島市。工業団地の一角にある松川仮設第一住宅を訪れました。最大117世帯が住んでいましたが、復興公営住宅に入居したり、自宅を再建したりして、現在40世帯にまで減りました。アスファルトの広場では、70代80代を中心に約30人がボッチャというスポーツに興じていました。赤いボールを転がし、笑い声が絶えません。

この日、広報に掲載する住民の笑顔を撮影する為、カメラマンと共に訪れていたのは飯舘村役場の木幡貴彦(こわたたかひこ)さんです。南相馬市出身、33歳の木幡さんは、盛岡大学を卒業後、飯舘村の幼稚園教諭になりました。震災後2014年までは仮設の幼稚園で働いていましたが、その後は広報を担当しています。4年程前、木幡さんがショックだったことがあります。園で初めて担任し小学生になった男の子に「先生の子どもの頃は放射線量を気にして生活しなくて良かったね」と言われたことでした。故郷からの避難を余儀なくされた子ども達の心理的負担は相当なものだったのでしょう。先月24日にはふるさと教育の一環で、村外の仮設小学校に通う全児童が、村の3校それぞれの校舎を見学しました。震災後、静まり返った学校に子ども達がいる当たり前の光景に、木幡さんは胸が熱くなったと言います。来年度には村内で学校が再開します。子育て世代がどれだけ村に戻るのか、避難を続ける家庭が多い中での苦渋の決断です。「元通りの復旧ではなく、新しい一歩を踏み出してほしい」、木幡さんは新しく整備される学校と、村の未来に期待を寄せています。

427回「まちのこし~浪江町~」2017年7月8日OA

2017年07月08日 6:00 PM

先月、福島県の太平洋に面する最東端・浪江町を訪れました。稲作を中心とした農業、シラス・ヒラメの沿岸漁業、大堀相馬焼等の商工業の町でしたが、東日本大震災では震度6強の揺れと、15.5mの大津波に襲われました。追い打ちをかけるような原発事故により21000人余りの町民が着の身着のまま故郷を離れました。町の資料によりますと、震災により182名の方が犠牲になり、震災と原発事故に関連して383名の方が亡くなりました。

震災から6年。除染が進み、一部地域を除いた上下水道、主要道路等のインフラ復旧がほぼ完了、仮設商業施設のオープン、診療所の開設など、町内で居住する為の環境が必要最低限、整備されました。そして今年3月31日、放射線量が高い一部地域を除いて避難指示が解除されました。現在の人口18000人余りの内、町は避難指示解除後の人口を5000人、2035年までの目標人口を8000人と設定しました。しかし5月31日現在、町内に戻って住んでいるのはわずか165世帯、234人。それ以外の7割の方は福島県内、3割は県外で避難生活を続けているのです。

道路が新しくなったものの、行き交う人はまばらな町内を案内してくださったのは浪江町商工会会長の原田雄一さん(68)です。原田さんは今年4月を境に町民の立場が「これまでの『帰りたいのに帰れない人達』から『帰れるのに帰らない人達』に変化した」と言います。帰らない理由として「中間貯蔵施設の建設が捗らない為、町のあちこちに除染で出た土が詰まった黒い袋の山があり、廃炉への工程が不透明な中『例え放射線量が下がっても原発から10キロと離れていない故郷へは帰らない』という住民も多い」と心情に理解を示します。コミュニティが無くなった町に戻ったとしても、時計店を営んでいた原田さんのような商業やサービス業は、生業が成り立ちません。原田さんは「復興は本来、世代を超えて手を携え進めて行くものだと思います。ところが私達の被災地では気軽に声をかける事ができません。それが原発事故の大きな問題です」と被災地・岩手との違いを指摘していました。来年4月の認定こども園開園、小中学校開設に向け準備が進む浪江町。故郷を残す「まちのこし」は緒に就いたばかりです。

426回「女子の暮らしの研究所」2017年7月1日OA

2017年07月01日 6:00 PM

福島市を拠点に2012年12月から活動している「女子の暮らしの研究所」についてです。高校生や大学生、社会人、ママさんなど、16歳から33歳の約30名の女子たちが商品開発やツアーガイド、イベントなどを企画・運営しています。福島駅から徒歩15分の文化通りにある8坪の小さなお店では、福島の伝統工芸品を可愛らしくアレンジした雑貨やアクセサリーを販売しています。その内「FUKUiro Pierce(ふくいろピアス)」と名付けられた小さなピアスは、会津木綿をアクリルで挟んでいます。丸や三角、四角と様々な形は、放射線に対する多様な選択があることを意味しています。又、8色で展開していて、太陽を表すオレンジ色には「原発事故後、外に出て日の光を浴びることは、放射線量と共に語られることになった」、海の色を表すブルーは「人間の都合で海を汚してごめんなさい」など、可愛いと手に取ることで、福島で暮らす女子の現実や不安を届けたいという思いが込められています。

活動は、女の子が自由に話し合える場を作りたい、というのがきっかけでした。代表の日塔マキさんは「福島の現状は『逃げる』『逃げない』『大丈夫』『大丈夫じゃない』など激しく語られ、どんな選択をしても否定されます。暮らしの中で感じるちょっとした気持ちを、ヤケドしそうな高い温度ではなく、普通の温度感覚で伝えたい」と穏やかに、しかし真っ直ぐな瞳で話します。立ち上げ当初から始めた郡山コミュニティ放送のラジオ番組では、恋バナといったガールズトークや政治に関する話題を取り上げていました。しかし最近は、例えば震災当時、何も分からない小学生だった女の子が高校生になり部活で放射能のことを調べているなど、6年経ってどんなことを感じ、どんな選択をしてきたかなどを伝えていると言います。

女子の暮らしの研究所は、女子の視点で様々なアプローチをしながら、これからも福島の今と魅力を発信していきます。

 

421回「釜石山林火災」2017年5月27日OA

2017年05月27日 6:00 PM

今月8日、釜石市で発生した山林火災は、発生から2週間が経った22日午後、完全に消し止められたことが確認され、市が「鎮火」を宣言しました。8日正午頃、釜石市平田の尾崎白浜(おざきしらはま)地区で「青出浜(あおだしはま)近くの山から煙が見える」と漁に出ていた船から消防に通報がありました。火は強い風にあおられて勢いを増し、煙が激しく吹き上げる様子は火山の噴火のような光景でした。けが人や住宅への被害はありませんでしたが、およそ400haの山林と、神社の柱や社務所を焼きました。

8日の県内は発達した低気圧の影響で西寄りの風が強まり、沿岸部では山を越えた乾いた風が気温を上昇させるフェーン現象が起きたと見られます。釜石では25.9メートルの最大瞬間風速を観測。最小湿度は大船渡で22%と空気が乾燥した状態でした。それに加えて釜石では4月18日に65.5ミリのまとまった雨が降って以降、3週間ほとんど雨が降らず空気も地面もカラカラに乾いていました。火事の現場につながる道路がなく消火活動は難航しました。強風のため本格的な空中からの消火が始まったのは発生から1夜あけた9日朝でした。3日目の10日、雨が降り火の勢いが弱まりました。市は11日「集落付近への延焼の恐れはない」と判断、136世帯348人に出されていた避難指示は解除されました。15日には「鎮圧」が宣言されましたが、その後も消防が現地に入り残り火の確認を行ってきました。そして22日、地上と上空から目視と熱感知センサーとで改めて確認を行ったところ煙や熱が認められなかった事から「鎮火」が宣言されたものです。森林は一度焼失すると再生するまでに数十年の歳月を要します。また土壌の保水能力の低下を招き、大雨により土砂崩れが起きやすくなる恐れがあります。

山林火災は乾燥して強風が吹く春に多く発生しています。原因のほとんどが、農作業や、山菜採りなどの入山者による、たばこ火やたき火、野焼きなど人為的なものです。1人1人の心がけで防ぐことができるのです。

 

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