第442回番組審議会・議事概要

日 時: 2000年3月29日(水) 午前11時〜12時30分
場 所: IBC放送会館 大会議室
議 題: テレビ『日本列島原生林の旅・四季、緑の達人たち』
出席委員: 8名
石川 桂司委員長、藤原 正紀副委員長
小松 務 委員、櫻井 秀俊委員、
佐藤 捷郎委員、三浦 宏 委員
村井 朋子委員、山崎 文子委員
IBC出席者: 菊池社長、大星専務、村上常務、森田ラジオ局長
鷹觜報道制作局長、佐藤メディア技術局長、川島テレビ局長、
阿部番審事務局長、斎藤番審事務局次長


<委員の主な発言>
テレビ番組『日本列島原生林の旅・四季、緑の達人たち』
美しい大雪山の自然も、山形も、岩手県もそうでしたが、それと対照的に足尾銅山の荒れ果てた山に立松さんが中心になって植樹をしている。人間が長年かけて破壊してしまったものは、長年かけて復興していかなければならない気持ちになっていると話していました。壊してしまうことは簡単ですが、それを元に戻していくことの難しさを感じたし、ただただ美しい映像だけで無く、そういうこともポイントになっていて、番組全体としては素晴らしい出来だったとおもいます。
森の恵みが海を育てるということでしたが、森の恵みが田園も、米も育てる。農産物も、周辺の広葉樹の恩恵があって初めてうまいもの、品質のよいものが生産されると常々思っていまして、海も、田園も同じだという感じを受けました。
主人公たちも、大部分は生活が豊かとは言えないけれど、自然の中で伸び伸びと自然体で暮らしており、これも一つの生き方だと思います。自ずと視聴者に自然を大切にしたいと思わせるようなよい番組でした。
我々は宇宙船地球号の大自然の中にいるのを忘れて目先のことに追われて生活しているわけで、稗田を作っているおばあちゃんが「自然に逆らわないで生きる」と自信たっぷりに話していたのが印象的でした。
美しい映像、親しみやすさ、人間とのかかわりも大切ですが、出てくるのが大雪山を除くと原生林というより里山的雰囲気でした。自然にはかなわない、人を受け付けない「畏怖」につながるというような部分をもう少し強調出来なかったのでしょうか。
JNNの共同企画であれば、企画会議の中でもっと突っ込むべきではないか。全部テーマを整えないと、訴求点がバラバラになりかねない。社会的な話であれば、現代の循環型社会をベースにしていることと対比をすれば足尾銅山の話も生きたかなという感じもしました。訴求点の絞り方が少し甘かったのではないかと思いました。
番組全体を通して、自然崇拝夢物語というものであれば、それはそれでいいが、もう少し社会性、テーマ性を持ったものとなれば突っ込みが足りないと思う。
「ビューティフルライフ」の魅力は、木村拓哉の存在そのものという感じもしますが、番組自体が残したものは大きい。例えば、障害を持つ人と普通のカップルが堂々と歩けるようになってきて、それを取り上げられても嫌な顔をしないところまでこの番組が持っていけたら、新しいTBSの使命が出てくるのではないでしょうか。

<局 側>

自然環境と人間をテーマに日本列島の四季と、人間の生きざまを伝えようというのが狙いでした。その中で、岩手の部分は異質ではなかったかというご意見もありました。皆さんからご指摘いただいたように、美しい自然を映すことと、そこで働く人達だけを紹介しているという意味で、社会的テーマ性という部分からいえば突っ込みが欠けていたと感じました。


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